足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

どこで相場は転換するのか?

2006-02-19 18:40:56 | 株式

当面の相場の動向をにぎるカギの一つは外人投資家の動向にある。

先週の火曜日(2月14日)にメリルリンチが世界のファンドマネジャーの動向を出したが日本株をオーバーウェイトしたいのは1ヵ月前の26%から14%に落ちた。企業業績の見通しは世界でもっと明るいが、株価のバリュエーションが割高になったという。日本に代わってユーロ圏へオーバーウェイトするところが増えてきた。

メリルリンチに先駆けて2月8日にモルガンスタンレーが日本株を「ニュートラル(中立)」に引き下げた。

世界を代表する証券会社のレポートだけに、その後の外人投資家の日本株の売り越しにつながった。外人の資金にもヘッジファンドや短期志向の比率が大きくなっている。特に東京市場は過去4ヶ月で+25%も上昇したので、結果論であるが、有力証券会社のレポートが利食いのきっかけになった。注目したいのは日銀総裁の8日の記者会見での量的緩和観測が強まったこととタイミングが合っている。これまでの「超金融緩和、業績の急回復、バリュエーションの割安」という、株式相場にとっての好条件の一部が剥げ落ちるという懸念がでてきた。

外人が、中、長期的に弱気になったわけではない。

短期的に慎重論に傾いた。これまで相場の限界需要のかなめであっただけに影響は大きかった。

モレガンスタンレーは米国株をオーバーウエィトした。いまままでのところは、その見方が当たり、NYダウ平均は心理的なカベの11,000ドル台に乗せた。

外人投資家の中には「日本株も10%下がったら・・」という見方をする向きもある。15,000円台である。

足元の人気に目を奪われて上記、証券会社の見方に重きを置かなかったことには、大いに反省しなければならないが、東京市場の調整の原因がはっきりしている。