足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォーン・バフェットを超える

2006-02-12 18:55:45 | 株式

投資の世界で「有名なウォーレン・バフェットを超えた」といわれる投資家がいる。エディー・ランバートで当年、40歳。ヘッジファンドのESLインベストメントの運営者である。1988年、ちょうどウォール街のクラッシュの翌年に運用を開始したが、それ以来のパフォーマンスは年率+30%(複利)。

現在の運用資産は150億ドル(1兆7000億円)だが、個人資産はウォーレン・バフェットの40歳の時に比べると、はるかに上回るといわれている。

彼のヘッジファンドは一風、変わっている。ショート(空売り)は一切しないし、極端な集中投資である。瀕死の状態のKマートに大量に投資して大成功したし、早くからIBMの転換に注目して成功した。ハードからソフトへの軸足の移行期である。

ヘッジファンドは5年間解約できないことも、他のヘッジファンドとは大きな違い。長いところでも1年というのが常識である。

有名なデルの創設者のマイケル・デルも個人資産をランパートに委ねている。「風変りではあるが、彼は偉大であることを数字が証明している」というのが顧客の言い分である。

Kマートの復活で成功を収め、いま力をいれているのがシアーズの復活に挑戦し、発行株式数の40%を握る。集中投資をしても会社をゆさぶったり、短期的な利益のために配当を引き上げたりの要求はしない。あくまで正攻法である。この点がウォーレン・バフェット(バークシアー・ハザウェイー)と同じである。

集中投資と長期投資というのが信条であるが、銘柄選択は時間をかけ丹念な調査の結果である。こんな平凡なことが、実行すれば大きな成果を呼ぶということを実践で教えてくれる。

彼は大学卒業後、ゴールドマン・ザックスに入った。のちに名財務長官になるロバート・ルービンの下で働いた。

「投資の世界では、いつも不確実性の下で決断しなければならない」という。

解釈はさまざまだが、投資の世界では共通に当てはまる言葉である。