今週の米バロンズ誌には勇気づけられる記事がある。小型株についての議論だ。
昨年末以来、ウォール街で一つのコンセンサスになったのは「2006年に株式相場が上昇するとすれば、リード役は大型株」ということだ。理由は1999年4月以来、一貫して小型株が相場をリードし小型株指数のラッセル2000は+70%、S6P小型株指数は+121%であった。これに対してS&P500は-4%。このような現象をみて「小型株は買われすぎ。大型株にバトンタッチする」という。
ことしの1月はラッセル2000は+9%、S&P500は+3%と、相変わらず小型株のパフォーマンスの好調が続いた。市場で活躍する投資家はやはり小型株を選好した。インテル、GEは53週の新安値。
「6年も続いた小型株相場」ということに対して反論しているのがメリルリンチのストラティジストのサドヤ・プラデュマンで「上昇期間の長さを議論するなら1965~1983年までの18年間は小型株の優位が続いた」という。
過去の経験則はあまり意味をなさない。むしろ小型株に参加する投資家が合理的な根拠をもっているかどうかにある。
大型株フアンが小型株を否定する理由のひとつとしてあげるのは、14回にものぼる利上げで小型企業の資金調達に問題が出るということ。
しかしメリルリンチのブラッデュマンは「聞き取り調査したが影響は出ていない」と、資金問題の悪影響を否定している。
東京市場でもことしも引き続いて新興市場、中小型株に妙味ありというシナリオは間違いはない。