足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ヘッジファンドが久しぶりに元気

2006-02-01 18:54:26 | 株式

昨年はヘッジファンドにとっては苦難の年であった。調査会社HFRI(ヘッジファンド・リサーチ)の世界1800社を対象にした調べでは成果は+9.35%であった。S&P500の+3%は上回ったものの、投資家はこの程度のパフォーマンスでは満足しない。

しかし今年に入って一転してヘッジファンドのパフォーマンスが好転してきた。これまで硬直して上下への変動がなかった米国株に動きが出てきたし、商品、為替も動いた。

世界的に大型のM&Aが出てきた。世界第1位の鉄鋼会社アルセロールがインドのミタルのM&Aの標的にされた。大型の再編成が引き続いて世界的に起こりそう。

日本株の変動率も大きくヘッジファンドで日本株に出遅れたのが、動いている。

何よりも注目されるのは昨年と同じように新興市場の株が力強く上昇をしており、われわれが投資しているエマージング・ファンドのパフォーマンスが1月は+10%超になった。

ライブドア問題で東京市場がゆれている時に、年率100%の成果を上げられる市場があるのを、ヘッジファンドは見逃さない。

今週の米バロンズ誌の新年座談会の最終回にヘッジファンドのフェリックス・ズーロッフが登場して、世界の株価に対する昨年の慎重論をさらりと捨てて、一転、強気になった。私のもっとも気にしていた彼の相場観である。

1998年にヘッジファンドの運用にも手を染めて以来(本業は年金などの運用)、1年もマイナスのない実績を示している人だ。ことしは日欧と新興市場がリードして、NY株にも活気をもたらすという。

このようにヘルジファンドに元気が出てきたのは喜ばしい。NY市場の売買の4分の1はヘッジファンドだから・・・