足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

インフレ懸念が台頭・・・この新興市場の株価をどうみるか?

2005-03-10 21:44:20 | 株式
NY市場のハイライトはベージュブックの内容。地区連銀12行の景況観を示すものであるが「景気は穏健なテンポで拡大基調。生産者価格は上昇しているが、1~2月に関してはインフレのサインはほとんど見られない」というものであった。しかしウォール街は、このレポートは信用せず、むしろ景気の好調をインフレ懸念の方に結びつけた。債券相場が大幅に下落した。ウォール街の目先のセンチメントはよくない。
S&P500でみた相場の動きは昨年末に比べてわずかであるが下落した。昨年末が1211.92ポイント、昨日が1207.01ポイントである。NY株が世界をリードする構図には変わりないが、今年の相場は不振と言わざるを得ない。
これに対して日経平均は年初来+3.2%。プラスとマイナスでは市場のセンチメントに与える影響は大違いである。NY株が読み込むように、インフレ・トレンドに入るようならば、われわれのポートフォリオの見直しも至急に検討しなければならない。相場は「順張りの戦法」から、戻りは売りという「逆張りの戦法」に軸足を取る。
本日、IPO(新規公開)されたガンホー・オンラインシステム(3765・HC)はIPO価格120万円に対して420万円で寄り付いた。先週のトリトンスクエア通信で412万円を妥当な株価としたが、市場にはやはり「見えざる手」が働いている。ソフトバンク系のオンライン・ゲームのパイオニア的な存在である。
さて私の目標の412万円でほぼスタートしたのをどのように判断するか?先週の「トリトンスクエア通信」では、この株価を紹介した。
新興市場のファンにとっては、これからをどう読むかが最大の関心事。
この種の株価の判断にはPSR(株価÷1株当たり売り上げ)を利用する。この会社の1株当たり売り上げは34万3500円。本日の株価は470万円カイで終わったのでPSRは13.6倍である。現在のヤフーはPSR34倍、楽天26倍、サミーネットワークス12.5倍である。本日はサミー並みに買われたが、次の目標をヤフーに置くか、楽天か?サミーに置くならば株価はいいところへきているし、楽天並みならば800万円台の株価がでる。成長性をどう見るかがカギである。