中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

「糸」――中島みゆき

2020年11月08日 | コロナの時代を生きる


コロナ禍で様々な仕事が休業や廃業などを余儀なくされ、痛手を負い、苦境に立たされました。
私自身も秋に予定されていた個展は延期になり、経済活動もままならなくなりました。
しかし、この時代と向き合い、振り返り、様々な工夫があり、そして前を向いて歩き始めています。多くの方が、そうされていると思います。

そんな中、以前「ドレミから始めよう」でお世話になったソプラノ歌手の名倉亜矢子先生から、久々の連絡がありました。コンサートも中止になり、合唱の指導もできなくなり、オンライン講座を開くとのことでした。

歳を重ねると声帯も老化して、高い音も低い音も声がかすれたり、出なくなり歌うことからは遠ざかっていましたが、この6月からイギリスの古い曲を中心に歌う講座を、恐る恐る、受講させてもらっています。(^-^;

合唱ではないので、歌いやすい自分のキーで歌えるということでしたので、参加を決意しました。
楽譜も読めない私ではありますが、先生の指導の良さは、レベルは高いのですが、その人に寄り添うような無理のない指導です。
また選曲も素晴らしくて、、それなりに、、楽しく続けています。

興味のある方は是非HP覗いてください。
童謡、唱歌のクラスや、個人レッスンもあります。
参加方法なども詳しく書かれていますし、不明な点は名倉先生にご相談ください。

さて、その講座でご一緒させていただいている方が、富士通川崎合唱団に所属されているとのことで、「神奈川県リモート合唱コンクール2020」で優秀賞に選ばれたそうです。

富士通川崎合唱団は、富士通およびその関連会社に所属している、または所属していたメンバーで構成されているそうです。

コンクール参加曲は中島みゆき作詞・作曲「糸」です。
ホームページでその演奏を聴くことができます。→

リモート合唱というのはとても難しいようです。また、みなさんそれぞれの録画をズレのないよう編集するというのも大変なご苦労があったようです。
でもピタリと息が合っているようにみえます。
\(^O^)/  (^O^)(^O^)(^O^)

離れ離れの環境の中で、一人一人が心を一つにして目標に向かわれたのだと思います。

ぜひ、ご視聴頂きたいと思います。優しい歌声です。
みなさんもビデオと一緒に合せて歌ってみてはいかがでしょうか?

さて、この「糸」という歌詞はカップルの出会いを歌ったものと思われますが、織り物で生きてきた立場からみても、良くできた詩だと思います。
下記の歌詞引用にもありますが、出会うべき糸や色とめぐり合うまでが大変なのです、、。(-.-)

よく、紡ぐとか織りなすという言葉は歌の文句に使われますが、言葉のイメージだけで作られたものではないと思います。
この曲が、不朽の名曲になるというのも、糸というもの、織り物というものが持つ、原始から続いている、たてとよこが交互に交じわるだけのシンプルな技でありながら、人になくてはならないものとしての合理、普遍性と重ね合わせているからでしょう。

【織りなす布は いつか誰かを  暖めうるかもしれない
 織りなす布は いつか誰かの  傷をかばうかもしれない
 逢うべき糸に 出逢えることを人は 仕合わせと呼びます】
                    (歌詞一部引用)

このコロナの時代にこの曲を選ばれたのも良かったと思います。
歌っている方々の表情も自然体でいいですね。(^o^♪
私も自然体で自然な織り物を織り続けたいと思います。





コメント
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