中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

洗える仕様の長襦袢

2017年07月27日 | 麻ローライズステテコ&肌襦袢/長襦袢


以前、紬をご購入頂いたお客様から長襦袢のご相談があり、
誂え染でなおかつ洗える仕様のものを注文しておりましたが、仕立て上がってきました。

丹後ちりめんの中でも比較的撚糸の強くない生地を選びました。
柄は限定されたのですが、麻の葉模様にしました。
色は緑味の薄黄色です。
染め上がった感じは白生地で見たときよりも麻の葉模様が浮かび上がってきました。
長襦袢も薄めの色から仕立てて、二度、三度と濃い目に染め替えていくのが良いと思います。
湯のしもあまり伸ばさないように仕上げにしてもらいました。

絹糸自体は縮むことはないのですが、縮緬地などの撚糸の関係で水をくぐるとグッと生地が縮みますが、残布でテストした結果、ほとんど縮まなかったです。
普段用の襦袢ですから自分で洗ってあとはスチームアイロンで整えれば良いです。
長襦袢の余り裂を一幅分、裾まで当てて居敷当(おしり当)として使いました。

単衣と袷の紬をお持ちですので袖は半無双にしました。
袷の時期でも、単衣の5月初旬、9月下旬にもお使いいただけます。
麻の襦袢はお持ちですので単衣と合わせて5月下旬から6月はそれを着ます。

たまにしか着物は着ない方で、あれこれ数は増やせないということですので、上質のものを必要最小限で揃えておくのが賢明かと思います。

私の場合は絹の無双袖、半無双、単袖、麻の平織りと絽目の長襦袢、綿麻の半襦袢、晒の身頃のウソつき半襦袢を使い分けています。
着ていく内に必要に応じて少しずつ、揃えていけば良いと思います。

ヘンプ(大麻)肌襦袢とローライズステテコは麻福×櫻工房の共同企画のオリジナルのものをすでに用意してくださってます。ヘンプ生地は素材感がとても良く、通年使えます。在庫はわずかですのでお早めにご利用ください。

リネン以上に調湿効果が良いとされるヘンプ麻に、上質の絹の長襦袢は鬼に金棒です!
単衣の時期にもうってつけです。
下に着るものがしっかりしていると着付けも楽になりますし、着物を着るテンションも上がるのではないでしょうか?下着は大事ですね。

ミニ紬きもの塾@櫻工房版では襦袢、下着のことなどのご相談も随時受け付けています。
作り手として生地質のことなどアドバイスできますので、秋に備えて夏の間に検討しておくのはいかがでしょうか?






コメント
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