夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

伊豆・下田温泉滞在記《下》 【2007.5.22. ~ 5.28.】

2008-05-13 13:43:39 | 
   第8章  快晴の朝を迎えて

伊豆半島の下田は、昨日の雨の一日だったが、早朝から快晴の朝となった。

日中は28度前後の初夏のような陽気となり、
家内と2人で須崎半島を散策する予定である。
野水仙の群生の名で知られている瓜木崎の周辺、遊歩道を海を眺め、
さんさんと陽射しを受けながら、初夏の光景を誉(ほ)めようとしている。

家内の母は、少し疲れたので、ホテル内でのんびりしたい、というので、
家内と2人の散策となったのである。

私は過日、下田の町並みで買い求めた婦人帽、
そしてサングラスで初夏の陽気の中を散策しょうとしている。



   第9章  爪木崎の岬は、初夏の香り

家内と1月の初め頃から野水仙で知られている
伊豆の下田の外れにある須崎半島の先端にある爪木崎を訪ねた。

季節はずれのこの地は、観光客もまばらで、
砂浜に行く数人かの海で遊ぶ人影が見られる程度であった。

岬の灯台の近くで海上を眺めると、
外洋の海は青い波が繰り返し、波状となり無限のひとときを感じたりした。
ときおり、風が強く吹きと、広葉樹林はもとより、
松などの針葉樹林も枝葉を揺らしている。

洋上、岩、陽射しの景観が良いが、
ときには風と雨が伴うと情景が一変するのは、
天上の気候の神様のなせる業と空想したりした。

目を開けると、洋上の彼方から波状の波が岬の先端の岩に向かい、
やがて砕け散っている。

そして波しぶきは、初夏の香りを漂わせていた。



   第10章  紫陽花(アジサイ)に心を寄せて・・♪

伊豆の下田は、薄日の差す朝を迎えている。
火曜日より、この下田に滞在しているが、街並み、下田公園、爪木崎などを散策し、
緑と花の豊かな景観を誉(ほ)めたりした。

ときには江戸末期の黒船の来航に当時の情景を想像したりしていたが、
私はアメリカ・ジャスミンの紫、そして白色に変わる色合いも良い。

私が魅了されているのは、
ひときわ鮮やかな青色の色合いに染められたアジサイである。

この下田公園では、6月に『あじさいまつり』が開催され、
数多くのアジサイの色合いにつつまれる、
と街中のポスターで見られる。

私は残念ながら、明日にこの地を去るので、
日中に公園に行き、
わずかに咲き始めた寝姿ブルーと称せられたアジサイに再会しょう、
と思ったりしている。

このアジサイは、女性の秘める妖艶さを感じさせ、
何より気品のある花のひとつである。

日中のひととき、果たして寝姿ブルーの色合いは・・と余計な思いもある。



   第11章  花を誉(ほ)めた後には

私は下田公園の『あじさい祭』の開催される前に、
あじさい園を再び訪れた。

数多いのあじさいは、わずかに咲いてい折、
多くは莟(つぼみ)の状況であったが、
所々七分咲きもあり、それなりに私の心を和(なご)ませてくれた。

アジサイのほかにも、名も知れる多くの草花が咲いているが、
つたない私は知識がなく、ただ呆然と魅了され、しばらく見つめたりしていた。

こうしたことは、私の住んでいる処でも多く感じ、
植物にうとい私は、
いつになったら私を覚えてくれるの、
と可憐な色合いの草花は訴えているようにも観える・・。

街に出れば、古来からの食事処は衰退し、
寿司にしても回転寿司店の方が繁栄している。

私も当地に来て、最初の2日間ばかりは食事処の専門店を利用したが、
刺身を食べたければ、回転寿司で地魚の特選を頂いた方が、
新鮮であり、値段も程々である。

大都心と違い、人の減少する街並みは、私の思う気持ちと相反し、
致しがたいと実感させられたりしている・・。

花は数10年の時を越えて、秘めて咲いたりしているが、
現世の人の営みは、たとえ観光地でも年が変わるたびに変貌をしていく、
と改めて思ったりしている。



   第12章  旅の終りの頃には

家内の母と私達夫婦は、
先週の火曜日より伊豆の下田で6泊7日の温泉滞在をしているが、
本日が旅の最終日となっている。

私は早朝に目覚め、ロビーでペットボトルの煎茶、そして煙草を喫いながら、
『日経』、『読売』、『朝日』の朝刊を読みふけっている・・。

自宅のパソコンの性能と回線の環境の相違にある上、
お風呂と読書、そして観光めぐりには、何かしら飽き足らず、
頭の体操で読んでいる恒例となった。

いずれにしても旅は非日常の時であり、
普段の生活帯が何よりも心身に良く、
こうした温泉滞在は生ぬるく、飽きが多少生じてきている。

私には心の緊張感が欠けた生活帯は、ボケてしまうと、
思ったりしている。



   最終章  旅から帰宅すれば

先週の火曜日から、温泉滞在旅行から先程帰宅したが、
門扉から玄関庭に立つと、微風が吹く中、樹木は伸びて折、
郵便受け入れ箱に数多く郵便物が着信している。

部屋の空気を入れ換えたり、お風呂の準備をしたりしている。

そして、家内のコーヒーを淹れた後、
私は玄関庭に下り立ち、安堵感にしたり、煙草を喫いながら、
旅先のことを振り返ったりしている。

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