夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

改めて、創作者・山田太一(やまだ・たいち)氏から教示されることは・・。

2010-02-19 11:16:11 | 映画・テレビ
私は東京郊外の調布市に住む年金生活6年生の65歳の身であるが、
読売新聞の朝刊に於いて、『時代の証言者』の連載記事があるが、
2月9日から、テレビ脚本家、小説家として著名な山田太一氏の証言を愛読している。

私は昨今のテレビ脚本家は無知であるが、
倉本 聰、向田邦子、山田太一の3氏に限り、ときおり観たりしているひとりである。

そして、山田太一氏に関しては、
平原日出夫・著の『山田太一の家族ドラマ細見~愛と解体と再生と~』(小学館、発刊・1994年11月10日)、
蕪木和夫・著の『TVドラマの鉄人BIG4』(蒼洋社、発刊・1995年6月10日)に於いて、
倉本 聰、向田邦子、山田太一、橋田寿賀子の4氏の評論集を読んだりしている。

或いは山田太一氏がテレビに出演されて、松竹の大船撮影所の思いで、自作のテレビドラマを語られることなど、
偶然に視聴したりしている。


このように私のつたない山田太一氏への思いがあるが、
今回、『時代の証言者』を読みながら、私なりに改めて、創作者としての山田太一氏から、
多々教示されたのである。

読売新聞の編集委員の鈴木嘉一氏の書かれた記事で、無断であるが、引用させて頂く。


◎テレビドラマについて

《・・
(略)
自ら殺人などの犯罪は禁じ手としました。
犯罪ものは時代や社会のゆがみを描きやすい。
でも、多くの人は犯罪に走る手前で踏みとどまっている。
ドラマチックじゃないけれど、大多数の人の現実を書こうと。

「ある男がなぜ殺人を犯したかより、なぜあの奥さんと結婚したかの方がスリリングだ」。
(略)
映画に比べると、衝撃力は弱いかもしれないが、
弱いからこそ、日常のささいなことや細部を延々と描くことができる。
テレビは大きなストーリーより細かい部分を大切にすべきです。
(略)
・・》


◎ノンフィクションとフィクションの効用の相違

俳人などで名高い亡き寺山修司氏と大学時代から交流していた氏は語られ、
《・・
(略)
(寺山修司)その俳句や短歌をめぐり
「母親が花売りだった、などというのはウソ」との指摘は当時もありました。

父を戦争で失い、母一人子一人なので、親子関係は複雑だったでしょう。
リアルに書いたら角が立ち、
フィクションだからこそ真実が表現できたと思います。
(略)
・・》
注)記事の原文にあえて改行を多くした。


私は昨日までの連載第8回の記事を精読し、多々教示を受けたが、
少なくとも引用させて頂いた氏の証言は、私にとっては千金の重みのある言葉である。

このようなことを私は昨夜のひととき、深く思い返したりした・・。




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