夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

買物メール老ボーイの私、過ぎし年金生活を始めた当初、戸惑い心は揺れて・・。

2020-05-22 13:26:09 | ささやかな古稀からの思い

午前中のひととき、我が家の平素の買物専任者の私は、
いつものように家内がスーパーのチラシに、赤丸を付けた必須の購入品を
買い求めに行ったりした。


たまたま最寄りのスーパーであったので、徒歩10分足らずであったので、まもなく到着した。
そして店内で必須の品をカートの上の籠(かご)に入れた後、
何か魅了された品をないかしら、と店内を私はカートを押しながら探したりした。

やがて野菜売り場で、ピーマンのバラ売りが、
めずらしく新鮮で大きく、ひとつ35円であったりした・・。

春先も天候が不順が多かったので、昨今のピーマンの多くは新鮮さが欠けてきたので、

値段の割に最上品と感じ、買い求めことを私は決意した。

そしてよく見ると、3つで1セットで95円と小さく明記され、
せめて好きな野菜ぐらいは感じながら、2セットを籠(かご)に入れたりした。

この後、店内でカートを押して品を探している50代風の女性の後に、
まとわりつくように60代風の男性が歩き、

私は年金生活を始めてまもないご夫婦かしら、と微苦笑したりした。
          
          

私は民間会社のある会社に35年近く奮戦し2004年(平成16年)の秋に定年退職し、
多々の理由で年金生活を始めた・・。

そして私は東京の世田谷区と狛江市に隣接した調布市の片隅に住み、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭に古ぼけた一軒屋に住み、お互いの趣味を互いに尊重して、日常を過ごしている。
            
家内は長年専業主婦として少なくとも洗濯、掃除、料理してきたので、
その間のささやかな息抜き・・趣味ごとを邪魔にするのは、
まぎれなく天敵と私は確信し、せめてながら平素の買物専任者を自主宣言をしたりした。

そして独りで最寄りのスーパー、駅前のスーパーとか専門店に往還したり、
買物メール老ボーイとなっている。

帰宅後は、独りで自宅付近の3キロ範囲の遊歩道、小公園を歩いたりして
季節のうつろいを享受してきた。


或いは私は両親から血液B型をさずかり受けたお調子者の為か、
家内が煎茶かコーヒーを飲みたいことを素早く察知して、茶坊主に徹し、
日に6回前後は淹れたりしている。

                    

2004年(平成16年)の秋、年金生活を始めてまもない頃、
家内から依頼された特売セールの洗剤を買い求めに行った。

そして年金生活で貢献できるのは、せめて廉(やす)い価格の品を多めに、と思いながら、
5個ばかり買い求めて、意気揚々として帰宅した。

やがて帰宅後、家内に頼まれた洗剤を手渡すと、
『あら、違うわ・・ライオンのトップでも《部屋干し》をお願いしたはずょ・・』
と家内は言った。

『違った・・!?』
と私は言った。

『違っています・・うちはずっと《部屋干しトップ》なの・・
貴方・・よく仕事ができたわねぇ・・』
と家内は追い討ちをかけてきた。

『じゃ・・取り替えてくるよ・・』
と私は言った。

やがて洗剤はひとつの箱でも1・1Kgあり、5個買い求めていたので、少し重い洗剤を提(さ)げて、
再びスーパーに向かった。

こうした中、仕事は給料を頂いて緊張感の中で、責務を果たしてきたので、
気軽な買物と違うょ、と心の中で呟(つぶや)きながら歩いたりした・・。

          

          

或いはトマトを買い求めた当初は、苦い失敗談があったりした。
確か翌年の2005年(平成17年)の6月初旬の頃だった・・。

たまたまスーパーの店内に於いて、野菜売り場の近くにトマトの販売コーナーがあり、
家内はトマトが好きであり、少し高い値段であったが、
何より新鮮であったので、3つばかり買い求めたりした。


帰宅後、家内に手渡すと、
『わぁ・・立派なトマト・・美味しいそうだわ・・』
と家内は微笑みながら言ったりした。

やがて家内は、値段を訊(き)かれて、私は応(こ)えた。

『でもねぇ・・高過ぎるわょ・・我が家は年金生活ですから・・程ほどにして下さい・・
貴方は幼年期の頃、農家の児だったでしょう・・トマトの見極めぐらいは解っているでしょう・・
私は長い間、程ほど品をお廉(やす)く買い求めてきたわ・・』
と私は家内から叱咤されたりした。

『XXちゃんさぁ・・専業主婦25年選手でしょう・・
ボクは買物一年生だょ・・気を付けますょ』
と私は抗弁したりした。

これ以来、私は野菜、果実(くだもの)は、新鮮さを見極めながら、
程ほど品を廉(やす)く買い求めたりしてきた。
          
          

我が家の日常生活の実情は、私は家内のことを、
婚約する前の頃から、『XXちゃん・・』と名前を呼んでいる。

家内は日頃の多くは、私のことを『あなた・・』と呼ぶことが多いが、
ときには、たわむれで、『XXクン・・』と苗字で呼ぶこともある。

しかしながら2004年(平成16年)の秋、年金生活を始めてまもない頃、
私が何かで日常生活で失敗した時、
『ボケチィンねぇ・・』とか、ある時は『ダメオ(駄目夫)クンねぇ・・』
と家内は微苦笑しながら、私に言ったりしている。

こうした時、私は現役サラリーマン時代の50代後半期に、年収は1000万円を少し超え奮戦していたが、
年金生活の中は、もとより大幅に生活は変貌となり、形無(かたな)しだよなぁ、
と心の中で呟(つぶや)きながら、
苦笑したりした。


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2 コメント

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仲良し夫婦・・ (sibuya)
2020-05-23 09:06:05
ご夫婦の仲の良さが伝わって来ます。
子供達(3人)が家を離れて25年になり 夫婦二人だけの生活ですが買い物には付き合いまえんが 趣味が
囲碁・パークゴルフ・ウオーキングを続けています。
紫陽花が葉を出して ツツジが咲いてスズランも咲いて
きました。コロナで巣ごもり生活ですが何とか耐え忍んで
います。6月には解除されるでしょう・・
返信する
人生の先達者の貴兄ご夫妻を学びたく・・。 (夢逢人)
2020-05-23 21:51:57
sibuyaさま。

貴兄よりコメントを頂いたことに、先程気づきまして、
大変失礼致しました。

私は貴兄のブログ【 あしたはどこへ・・ 】を偶然に数年前に知り、
道内の北地で前向きに日常生活を過ごされ、
人生の先達者の貴兄ご夫妻を学びたく、愛読させて頂いてています。

過日、お休み宣言をされて、無力ながら心配しておりましたが、
このたび、退院されて、よかったですねぇ・・と思い深めています。

>子供達(3人)が家を離れて25年になり 夫婦二人だけの生活ですが買い物には付き合いまえんが 
>趣味が囲碁・パークゴルフ・ウオーキングを続けています。
>紫陽花が葉を出して ツツジが咲いてスズランも咲いてきました。

こうした日常生活こそ、私たち夫婦のお手本と思っています。

貴地、春到来ですが、貴兄、奥様共々お身体をご自愛されて、お過ごしして下さい。

コメントありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
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