夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

改めて、無力な私なりの政治の思いは・・。

2009-07-04 09:13:21 | 時事【政治・経済】等
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の5年生の身であるが、
日常は買物、散策などの時に季節の移ろいを享受し、
この時に感じたり、或いは思索していることを心の発露として、
このサイトに投稿するのが生きがいのひとつとなっている。

日常の大半は小説、随筆、歴史書、現代史などの読書しているが、
ときおの自宅の居間で映画鑑賞をしたり、音楽を聴いたりしている。

そして、ときたま小庭を手入れをしたり、
家内との共通の趣味の国内旅行をして、限りなく美しい情景を心に寄せ、
その地の風土、文化などを教示されている。


このような私であるが、新聞、雑誌を読んだり、テレビのニュースなどを視聴したりする時、
政治に関しては、多くは苦笑しながら過ごすことが多い。
もとより私は政治については、基礎知識もない素人の無力なひとりであり、
政治専門家の評論家、学者でないので、
たとえこのサイトに綴っても、一貫性のない浮ついた感情論となることが多いのである。

こうしたことは私は定年退職後に無邪気に投稿したりしたが、
つたなさの余り、流れ星の価値もなく、ただの塵(ちり)となり銀河の果てに消え去ってしまったのである。


政治の素人の私が、何ら形で政治に関し私の思いを発露する有効手段として、
小説らしき形態で、大人の童話として綴れば良いかしら、
と思い立ったのが、昨年の9月中旬であった。


私は昨年の9月11日、12日の両日で3回に及び、
【 【大人の童話】小説 10年後の悪夢 】
と題して投稿しているが、あえて今回は集約して再掲載をする。

【・・
2018年の晩秋、岩手県の水沢市の郊外の里山で、
ひとりの80前後の男が、落胆した容姿で、
『このようになるはずは・・なかったんであるが・・』
と呟(つぶ)くように自分に言いきかせる様に独り言を云った。


あの頃は地方の多くは疲労感がたたよい活性化もなく、
都心に戻れば、70代の婦人の一部は『生活が大変よ・・・』
と洒落た高価なブラウスを召した方に云われた。

与野党が伯仲し、お互いに、
団塊世代が退職後、急激に社会保障費が増大していたが、
清き一票を獲得するために、大都市、地方に係わらず、
財源を無視し、景気対策はもとより、
高齢者を更に優遇するバラマキ政策が多く実施された。

以前、時の政府は2011年までには、
基礎的財政収支を正常にしたい、と目標としていたが、
与野党議員は選挙民より一票を獲得し、晴れて国会に戻りたい為、
バラマキ合戦となっていたのである。


野党の一部の党は、社会福祉の充実こそ何より大事で、
新テロ対策の給油活動は反対し、自衛隊の予算を疑(うたぐ)り、
果ては無駄な存在と公言されたりした。

ある一部の野党も、何より憲法第9条は大事とばかり、念仏のように大事し、
防衛費にも険悪としたりしていた。

自民党、民主党は、お互いにこの中の野党を取り込み、
連立政権として与党になりたく、
党の基本方針の政策を曲げてまで、安易に妥協したのである。
怜悧な面からすれば、野党の一部の党に与党へのワッペンを握られ、
更に政局は混迷したのである。

民主党は、旧・社会党系議員と若手の保守系議員のごった煮で、
党内は妥協を繰り返し混迷していたが、
豪腕と定評のある小沢一郎・代表の凄みで、
党の政策を政局に応じて変化させてきた。


このような時、日本の国として根幹となる政策が揺らいできたので、
民主党の前原誠司、野田佳彦、岡田克也など、
この3人に同調する若手の議員は民主党を離脱し、
自民党の渡辺喜美、石原伸晃ら数10名は共鳴し、新党を結成し、
たちまち第一党の自民党の議員数に迫る勢いとなった。

しかし、与党となるためには、野党の一部の党と連立しなければならず、
肝要の政策に決断するのに、苦悩が迫まわれたのである。


新党は『再生党』と称し、党首は前原誠司の下で、
政策が具体的に懸案した後、連立政権を目指し、
旧・野党の一部の党の代表と協議した。

これまで日本は、バラマキ合戦の結果、
国債の元本だけでも、1000兆円となり、
年金・医療などは毎年8000億円増加している。

かっての時の政権が2011年度までには、
何とか基礎的財政収支は正常にしたい、と公約していたが、
選挙民に媚(こ)びる為にバラマキで、
更に悪化していたのである。


遅ればせながら、消費税5%に代わる『社会保障税 10%』と発言した後、
『そりやぁ・・無理です・・
国民の生活は益々困窮して・・賛意できないわ・・』
と旧・野党の一部の党の代表は、再生党の要人に云った。

そして
『財源がない・・と云うけれど・・
自衛隊などの防衛費を半減すれば・・
多少の補助となるし・・少し時期を改めてからに・・しましょう・・』
と要人に言い切ったのである。


国を守る基盤を崩し、貿易立国の日本の輸出入の安全を低下させてまで、
国民の負担を従来どおりで、社会保障費が増大ばかりで、
本当に国民は、国にサービスを求めているのか、
と要人は思い込んだのである。

そして、自宅のご近所に住まわれている70近いお2人は、
贅沢をしなければ生活できるし、何より自在に時を過ごせ、
と趣味に没頭され、目に輝き持ちながら、過ごされている。


この後、2008年の頃、ある高名なエコノミストの講演を
拝聴した内容を思い出された・・。

父たちと同期で1960年に40歳だった人たちは、
年金保険料率の生涯は3%~10%しか納めなく、
若い世代の14%以上の保険料率から年金を支えられている。
そして、高齢世代が若年世代から過分なプレゼントであり、
不公平なシステムないか、と提言されていた・・。


日本の官民とわず、米ソの冷戦でベルリンの壁の崩壊するまで、
年功序列の組織の多い中で整然と勤務できた人たちであった。

今の現役の人びとは、昨今の成果主義の多い中で勤務され、
これ以上の負担を求めるのは、過酷である。
何より、現役世代が意欲を失くされ、肝要の勤労精神が薄すられ、
国力は低下する。


このままでは高齢世代はいきいきとしても、現役世代は意欲をなくせば、
国力は衰退し、やがて国は没落する、
とやりきれない面持ちとなったのである。


新党の『再生党』が、連立政権を目指し、
旧・野党の一部の党の代表と協議した間、
自民党も野党の一部の党を誘い、与党としての連立政権の確立を目指していた。
民主党は若手議員の大半が離脱された後は、
野党の中堅グループに零落していた。

このような状況を眺め、日本の混迷に憂いたアメリカは、
新テロ対策の給油活動の決断も遅れ、
そして自国の防衛費も削減する日本を、ヨーロッパの主要国と協議し、
日本は世界の主要国としての輸出入の権利ばかりを享受し、
一体となる責務を果たしていない、と公然と非難されたりしたので、
日米安保の継続不可能と結論した。

世界の各国に輸出し、自国とその周辺の安全をおろそかにする日本は、
まもなく各国から輸入、そして原材料の輸出を拒否されるかのように激減した。

そして、1年後は1ドル400円の円安となり、
経済大国としての日本は没落した。


このような中で、中国だけは日本に手を差し伸べたのである。
自国の原材料を程々に日本に、そして日本の技術を自国に、
こうして日本の周辺の海上はもとより、インド洋の彼方まで、
中国の艦隊が圧巻していた。

そして、日本は中国を宗主国のようにあがめ、
これでは中国がかっての明王朝の時、朝鮮半島を支配した李朝と同じだ、
と再生党の要人は肩を落としたのである。


再生党の要人は、ひとりの老人を訪ねる為に、
東北新幹線の水沢駅で下車した。

『君かぁ・・』
とこの老人は、懐かしそうに云いながら、苦笑した。

『私が学生の時・・1989年の頃、自民党の幹事長をされていた先生に感銘を受けて、
私は政界入りを決断したのです。
その後、1993年に『日本改造計画』のご本を拝読した時、
今後の日本はこのお方しかいない、と確信したのですが・・
その後の先生の言動には、失望ばかりでした・・』
と再生党の要人は、この老人に云った。

『そりやぁ・・いろいろとありすぎて、
根幹となす政策もままならず、
政局に応じざるを得なかったのよ・・』
と老人はかみ締めるように云った。

『私達は、かっての先生の日本を真に改革する意志を実現しょうと、
あえて『再生党』の命名し、国民に訴えながら、
連立政権を目指してきたのですが・・』
と再生党の要人は云った。


『君ねぇ・・今からでは遅いが・・
日本の選挙民の大半は、国家の理念などと云っても・・駄目なのよ・・
当選数を増やしたければ、目先の景気対策をし雇用の安定を図り、
そして年配者には、年金と医療に期待を持たせれば、
当選するよ・・』
と老人はポツリと云った。

それでは従順な羊(ひつじ)と同じだ、
と云おうとしたが、再生党の要人は言葉を呑みこんだのである。

・・】


このように昨年の9月時点投稿し、この後は経済の悪化で、社会まで益々劣化している・・。
政治はもとより、国家と国民の源泉であるので、
国家理念を明確に国民に公知で出来なければ、日本はいつまで混迷する、
と無力な私は憂いている。





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