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Y男の日誌

映画を見た、本を読んだ、どこに行った、何か考えたなどなどのY男の行動記録。政治の話題も。暇な時にしかアップロードしない。

功名が辻

2016-11-10 06:41:58 | 読書






ネット上を漂っていたら大河ドラマ『功名が辻』の全話49回分の動画があって、見入ってしまった。

3~4回は見た。面白いのだ。時代は戦国時代から江戸時代の最初のあたりまで。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の時代で、この三人に仕えて、戦で敵の首をあげて出世していった男の妻千代の話である。この原作本の事は知っていたが、山内一豊という大名の事は全く知らなかったから、司馬遼太郎作品で面白そうだとは思っていたが、読む事はなかった。

功名が辻というタイトル、ドラマでは山内一豊の家臣の五藤吉兵衛が一豊に、「このいくさで大将くびを上げるかどうかが、功名が辻ですよ」というように言っていた。敵の首を取れるかどうかが、出世を左右しますよ、出世の分かれ道ですよ、というような意味。

このドラマも小説も、実は主人公は妻の千代。信長、秀吉、家康に仕える夫は、歴史上有名な戦や事件が起こっていく。賢い妻が夫を立てつつ、夫にどうすべきかを示唆する。山内伊右衛門一豊には過ぎた女房で、千代自身も信長、お市、濃姫、秀吉、ねね、茶々、堀尾吉晴夫妻、中村一氏夫妻などと交流を持ち、天下がどうなっていくのか、その時にどうすべきか、軍師なみに判断を下す。女大名とも言われる。

山内一豊は信長に仕え始めて、関ケ原の戦いが終わって、土佐二十万石、一国一城のあるじに出世する。地味な凡庸なキャラクターで出世も遅いのだが、歴史に名前を刻んだ有名人になったのである。
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『功名が辻』司馬遼太郎

2016-09-14 21:54:34 | 読書


今読んでいる本。

山内伊右衛門一豊が織田信長の家臣と言っても、木下藤吉郎秀吉の与力となって戦場で手柄を立て、石高を加増されて出世していく物語だと思う。

まだ一巻の最初しか読んでいない。織田信長が越前の朝倉氏を攻めているところまで読んだ。


先にyou tubeで大河ドラマを見てその原作にあたっているから、そういうストーリーであろう。

やっぱり読ませる作家だ。おもしろい。ページがどんどん進む。
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prince論

2016-05-06 02:19:06 | 読書

昨年出た本。今まさに売れているようだ。






もともとこの人(princeさん)は自分についての情報を流さない人なのか日本語の文字情報はあまり無かった。日本ではmichael jacksonと比較されて論じられるほど知名度は無かった。

nona reevesの西寺郷太君による『プリンス論』を読み終えた。非常に面白い。読んで改めて知った、思い当たった、納得した事がたくさんあった。


この人は一年に一枚以上のペースでアルバムを出してきた。頭から曲があふれ出てくるのだろうか?michaelに比べると非常に多作だ。50代の今でもその創作意欲は衰えない。自分用に作るだけでなく、自分がプロデュースした弟子達の曲や他のミュージシャンの曲も作っている。新たに作らなくても、Princeが過去に作った曲をカバーして大ヒットさせているミュージシャンも多い。Shiela E.、Chaka Khan、Sheena Easton、Bangles、Cindy Lauper...。

デビューしてしばらくは裏声で歌っていたが、『1999』あたりからはロック志向になってほとんどが地声での歌になってきている。コンサートも多く行っているので裏声の曲ばかりだときつかったのだろう。黒人社会のマーケットだけでなく白人社会のマーケットも狙うという意味もあったのだろう。

大ヒットした『When Doves Cry』(Purple Rain)、『Kiss』(Parade)はbassが無い状態で録音されている。これはたまたま変わった事をやってみて結果的に爆発的に大ヒットになったのかもしれないが、PrinceのアメリカでのNo.1ヒットは5曲あってそのうちの2曲は特殊な作りの曲だったという事。




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『シャーロック・ホームズ』シリーズ

2015-12-12 06:03:34 | 読書

Sir Arthur Conan Doyle





有名なのに読んでない本を読もうと思う。

『シャーロック・ホームズ』のシリーズ。

amazonのレビューを見ると、この順番で読めと書いている人がいて、それに従う事にした。
まずは『緋色の研究』→ 『四つの署名』→ 『シャーロック・ホームズの冒険』→『シャーロック・ホームズの思い出』...。

それで『緋色の研究』を読み始めた。まだほんの少し読んだに過ぎない。語り手がワトソンなの???それも初めて知った。ワトソンとホームズとの出会いの部分を読んでいるのだが、不自然な感じがする。共通の知人を介してワトソンとホームズは出会うのだ。ワトソンは住む家を探していて、ホームズは広い家を押さえているが、ルームシェアする相手を探している。結局ワトソンとホームズは一緒に住み始める。共通の知人とワトソンはそれほど親しくないし、その知人が紹介したホームズといきなりルームシェアするものなの???この話の流れにまずゲイっぽさを感じてしまった。

そういうストーリーは作者のドイルさんが設定しているので、ドイルさんにゲイの素養があったのではないか?19世紀のイギリスでは簡単に知らない男同士がいっしょに住み始めるなんて事が普通だったのか?

僕はまだ二人が一緒に住み始めるあたりのところを読んでいるだけなので、今後もっとゲイっぽさをにおわせる描写があるのかはまだわからない。もちろん肉体関係を持つなんていう描写は無いだろうと思っているが。
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ジェフリー・アーチャー『時のみぞ知る(クリフトン年代記)上・下』

2014-10-08 23:49:07 | 読書


これは面白い。『時のみぞ知る』、『死もまた我等なり』、『裁きの鐘は』。それぞれ上下で出ていて、おそらくは話がつながっているはず。全六巻。続きもあるのかもしれない。僕はまだ『時のみぞ知る』の下を読んでいるところだが、やっぱりJeffrey Archerは良いなあ、と思いながら味わっているところだ。

今回のは、父のいない才能豊かな少年が友人に恵まれながらも、偏見や悪意と戦いつつ立派に成長していくお話?かな?まだ読み終えてないから断定は出来ないが。
謎の死を遂げた父親(ほぼ登場しない)、愛に満ち溢れた働き者の母親、もちろん主人公も魅力的だ。彼ら以外にも魅力的な脇役がいつものように配されている。

Jeffrey Archerは文学というよりは、ストーリーテリングとかエンターテインメントと言うのが良いだろう。小説の中に、実際の歴史的な事件などが差し挟まれるので欧米の歴史小説の趣もある。国会議員であった事もあるし、詐欺に引っかかって破産した事もあるし、監獄に入っていた事もあるという、めったにない経験の持ち主。彼の作品を読むと、歩きながら読んでしまうし、小便しながらも読んでしまう。面白いとか、後味が良いだけでなく、何か自分が一段階知的になったような気になる。

大学の時に友人に勧められて読み始めたJeffrey Archerさん。『百万ドルをとり返せ!』が最初かな?文庫本のみで出ていた。今となっては過去のかなりの作品は増刷されずに新潮文庫から消えつつある。新しい本はまだ残っているが、古いのだと『ケインとアベル』と『百万ドルをとり返せ!』ぐらいが残っているのみ。僕はほぼ全部持ってる。古本屋ではよく見かけるから、本好きの人はJeffrey Archerは買っておくべきだ。ちなみに僕の一番好きなのは、『ロシア皇帝の密約』。

読み終わったら次はこの四冊。
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村上春樹『偶然の旅人』(東京奇譚集)

2014-08-24 20:46:10 | 読書


病室の隣の休憩室に本棚がありこの本を見つけた。入院の時に持って来ようと思っていたが見つけられなかったのだ。

『偶然の旅人』
たまに村上春樹さんはゲイやレズビアンを物語に登場させる。
ピアノ調律師。アウトレット・モールのカフェで読書をして過ごしていて、偶然に同じ本を同じ場所で読んでいた女性から話しかけられる。ディケンズの『荒涼館』。
やがて親しくなり、“静かなところ” に、という流れになりそうになるが、調律師は自分がゲイである事を告げる。女性は言いたく無い事を言わせてしまった事を詫び、自分が乳癌の再検査を受けて場合によっては手術しなければならない情況にある事を話す。不安である事を。調律師は彼女を慰める。
女性の耳たぶにはほくろがある。ゲイである事をカミングアウトしてから関係がギクシャクした姉にも同じ場所にほくろがあった。
十年ぶりに姉に電話をすると、姉は電話口の向こうで涙ぐんでいる。会って話を聞いてみると、明日から乳癌の手術のために入院する事になっているという。その後、十年前のお互いの誤解を解く。
姉の病気は転移は無く、姉の夫、子供とも仲良くなった。

カフェで知り合った女性がどうなったかは不明。

自分と同じ本を読んでいた女性のほくろから姉を想起してしばらくぶりに会ったら、姉もその女性と同じ病にかかっていた、というお話。


不思議な出来事は村上さんにしばしば起こってきた。意味を持つ出来事もあったし、とるに足らない些細な出来事もあった、というような事を村上春樹さんも前書きのようなところでおっしゃっている。


ここからは僕の体験。
東京暮らしを始めた当時、総武線に乗っていると、四ッ谷駅で小中学校時代の同級生(女性)が僕が乗っていた場所のドアから乗ってきた事があった。

社会人になって出張で蒲郡に一泊する事になった。スーパー銭湯といっしょになっているホテルに泊まる事にして銭湯に入っていると、以前同じ職場にいて会社を辞めた奴が風呂に入りにきた。彼が蒲郡に住んでる事は知っていたが、家に風呂はあるのだ。物凄い偶然だ。

その後、その二人と何も無いから、とるに足らない些細な出来事だったのだろう。
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『老化は腸で止められた』

2014-07-24 00:03:01 | 読書


ダイエットではないけど、腸の状態を良く保つのが良いのだという本を読んだ。
疲れが残るとか、朝起きられないとか、よく風邪を引くとか、便秘・下痢とかは、腸内の細菌のバランスを改善してやると良くなるらしい。

その著者が食べてる物として、無脂肪ヨーグルトにきな粉と果物を混ぜた物が挙がっていた。朝食として。
ヨーグルトにはビフィズス菌、きな粉にはオリゴ糖、果物にはビタミンがある。食物繊維は昼夜にとる。
食物繊維やオリゴ糖は善玉菌の餌になり、善玉菌の活動が活発になって善玉菌が増えるのだ。善玉菌優位の状態を保たないと、悪玉菌から毒素がたくさん出てそれが体を巡り、不調を作り出す。ガンを発生させたりもする。おならが臭いのも腸内の細菌のバランスが悪玉優位になっているかららしい。

このヨーグルトときな粉は毎日食べるという事だ。
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東野圭吾『たぶん最後の御挨拶』、『悪意』

2014-07-15 00:46:36 | 読書



東野圭吾さんの『たぶん最後の御挨拶』というエッセイを読んだ。その後、『悪意』を読んだ。

デビュー前、読書はあまりしてなかったように書かれている。読んだ作家として名前が出てくる人は、松本清張、小峰元、清水一行などが挙がっていた。俺は多分どれも読んで無い。高校生時代から推理小説を書き始めていて、大学を卒業してデンソーに就職し、研究職の仕事をして書いてという生活をしていた。江戸川乱歩賞を獲得して作家デビュー。5回はチャレンジするつもりでいて3回で受賞。2006年に直木賞。
とにかく沢山本を書いているし、売れているようだなあと思う。量をこなすと質も高まってきているのだろう。読んでみるとすらすらと読める。技巧的な表現などは無い。論文やビジネスの文書に近いのかも。ストレートな文章。文章力ではない部分で勝負しているのだと思う。

エッセイは苦手と東野さんは仰っている。時間もすごく掛かるらしい。今後は苦手なエッセイは書かずに小説に専念するつもりで、『たぶん最後の御挨拶』というタイトルにしたようだ。村上春樹さんもそれに近い事を書いていた。小説に使えるものは小説で使いたいだろうし、何か主張のような事を披露してしまうと、その後考えが変わった場合にややこしいし。
『悪意』は犯人の行動にリアリティーあまり感じなかった。面白いが。
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村上春樹作品のレビュー

2014-07-07 14:30:39 | 読書
アマゾンのレビューを参考にして本やDVDを買う時がある。その内容は支持・共感出来る時もあるし、出来ない時もある。
買うべきかどうかの基準は内容よりもレビューの数だ。一つの作品に100も200もレビューが寄せられていると、読んだり見たりしてみても良いかなあという気になってくる。
と思っていたのだが・・・。

村上春樹さんの作品に対するレビューを見て認識を改めた。村上春樹さんは日本を代表する小説家であると俺は思う。本を書けば万単位の予約がなされ、たちまちミリオンセラーにもなる。熱心なファンもいるしブームに乗って買う人も多いだろうがなかなか無い事だ。
アマゾンでも作品のレビューが多いが、実はその内容はひどいのが多いのだ。
失望した、騙された、マンネリだ、女性を描写出来てない、時代背景をもっと勉強しろ、使う言葉が古くさい、村上春樹はもう終わった、こんなに売れる理由がわからない、すぐ古本屋に持ち込んだ・・・、などなどである。五つの☆印で評価するのだが、☆は一個の人が多い。

熱心なファンじゃない人のほうが、熱心にレビュ―を書いているような気がする。何度も同じ内容のレビューをしつこくコビーして投稿している人もいる。村上春樹さんをとにかく酷評したいのだろう。おとしめたいのだろ。こういうのなら読まなくてもいいやという気になって俺は読むのを止めた。

俺は村上さんが何か出せば100%買う。自分で読んで何かを感じれば良い。他人に広く知らしめなくて良い。面白いなあとかすごいなあという話を誰かとしたいとは思うけど、村上春樹ファンとはめぐり会わないのだ。

買ったものが自分に合わなかった時、わざわざ時間を掛けてレビューを書いてその対称を罵るのだろうか?
俺は面倒だからやらない。書くには何度も読む必要があると思うが、嫌なら読みたく無いのではないか?

こういう人々は村上春樹さんに対抗して小説を出して欲しいものだ。レビューではなく。
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『ねじまき鳥クロニクル』

2014-02-15 02:05:26 | 読書


村上さんの短編小説を読んだら長編も読みたくなって、『ねじまき鳥クロニクル』を読み始めた。確実に15回は読んでいる。17回目か18回目のはずだ。
筋も完全にわかっているが、毎回新たな発見があるのだ。第一部から第三部までで文庫本でトータル1270ページもあると全部の文章を頭に焼き付けて読んでいるわけじゃない。それにノーベル文学賞に毎年名前が挙がる村上春樹が書く文章であってもなんとなく冗長だなあとか、くどいなあとか感じたりする部分もある。テンポの良い展開がずっと続いていくわけでもない。冗長だと思うような場面は面倒だと思いながらさらっと流してしまっている事もあるから、繰り返し読んでいる時にハッとさせられるのではないかと思う。こんな事が書いてあったのかと。

この本で最も引きつけられるのは何と言っても、第一部にある“皮剥ぎ”の場面だ。山本という民間人を装った軍人がモンゴル軍の兵士に生きながら皮を剥がされていく場面。その前後の本田伍長の不可思議な行動なども含めて間宮中尉によって語られていくところは残酷で気持ちが悪いところもあるが非常に引きつけられる。また、間宮中尉の手紙(こんなに長い手紙があるのか?)で語られる戦争体験の詳細は、ある程度事実に基づいているのだと思うが、亡くなった父親から聞いた戦争の話から形成された村上さんの戦争観が反映されているものだと思う。

加納マルタ、加納クレタ、赤坂ナツメグ、赤坂シナモン、笠原メイなど主要なキャラクターも非常に魅力的に配されていて、彼らと主人公との関わりも非常に面白い。面白いというのは興味深いという事。

村上さんはこの作品を三年くらい掛けてアメリカのボストンあたりで書いていたらしい。理想的な総合小説としてはドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を挙げていて、現代においての総合小説を目指したものであると何かで読んだような気がする。その後、長めの長編としては『海辺のカフカ』、『1Q84』を書いていている。

そのほかの作品もどれもが魅力的なのだが、俺はこの『ねじまき鳥』に戻ってきてしまう。俺にとっては、引きつける力が一番強い作品なのだ。
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