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Y男の日誌

映画を見た、本を読んだ、どこに行った、何か考えたなどなどのY男の行動記録。政治の話題も。暇な時にしかアップロードしない。

柴犬とアメリカから見た硫黄島の戦い

2019-02-01 17:02:14 | 読書

ハラスという名の柴犬と生活した日々の記録。


柴犬(イメージ写真)(ハラスではない)。


アメリカ人記者による硫黄島の戦い。日本軍についても書かれている。

アメリカから見た硫黄島の戦い。すり鉢山に立てた星条旗に関わった兵士達の生死、その後の人生がテーマ。


柴犬はかわいい。僕は柴犬がずっと欲しかった。あまり大きくならないのも良い。僕にとって犬といえば柴犬なのだ。それは小さい時の体験が強烈に印象に残っているから。残念ながら犬も猫も飼った経験はない。柴犬は死ぬまでに一度は是非飼いたい。

ここに挙げた本は著者である大学教授が横浜に一戸建ての家を買って移り住み、柴犬を飼った時の体験の記録である。柴犬ハラスが十三年の生涯を閉じ、著者はハラスとともにした生活の喜怒哀楽を記して、ハラスへの思いに決着をつけたかったと記されている。すでに一度は読んだのだが、忘れがたくまた読みだした。

『犬なんてみな同じようなものだと、前は思っていたが、あとになってみればその犬以外の犬ではだめだという、かけ替えのない犬になっているのだから』これは最初のページにある文章である。犬も大事な家族なのだ。読むと楽しくて悲しい。それでも飼ってみたい。



大東亜戦争当時、アメリカは硫黄島を獲得してそこに飛行場・基地を作れば、日本の本土を易々と爆撃出来るようになるから必要としていた(もちろんもっと強い気持ちだったと思う)。グアムから東京までだったら2000kmくらいあるが、硫黄島からは1200km程度だから。
日本側は、硫黄島を守り抜かなければ本土が爆撃を受け、本土にいる次代の日本を担う子供達やそれを育てる女性達が殺されると考えていた。1945年の2月の事で、敗色濃厚な日本軍には職業軍人はあまり残っていない、招集された一般人の兵士がほとんど。物量で劣る日本軍の作戦は、アメリカ兵を水際でくい止めるのではなく、アメリカ軍を上陸させてから、地下に掘った穴の中から攻撃して一人で十人のアメリカ兵を殺すというもの。結局はアメリカ軍に負けて全員が死ぬ事になるだろうが、一日でも本土への攻撃を遅らせる事が出来れば、一日分だけ子供達や女性達が生き延びられる。

アメリカ軍は5日で制圧を計画していたが、日本軍の抵抗はすさまじく36日間持ちこたえた。日本軍は約23000人のうち約18000人が戦死。アメリカ軍は11万人を動員し、約7000人が戦死。


国の為重き努を果し得で 矢弾尽き果て散るぞ悲しき


これは帝国陸軍の栗林忠道中将が3月16日に大本営へ送った訣別電報に記した辞世の歌の一つだ。補給も途絶えていたから、食料も武器も弾も無い。水は硫黄島にはもともと無い。雨水を貯めて飲んでいたのだ。圧倒的な人数と物量で押し寄せてくるアメリカにどんどん追い詰められ、栗林中将は最期の突撃に出てアメリカ軍から銃撃されて玉砕を遂げたとみられている。


亡くなった英霊達は誰一人として、私利私欲のために戦ったのではなく、祖国のために、同胞のために、家族のために自分の命を投げ出したのだ。その精神は気高く、尊い。しかし、日本軍から感じるのは悲壮感、絶望感、貧しさ。日本側の記述や映像もそういう感じになる事が多い。だから僕はアメリカ軍の側からの記録も読んでみたかったのだ。
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『永遠のゼロ』、『熱帯』、『ある男』 最近の読書

2019-01-15 22:49:14 | 読書

読むの4回目。略称の正式名称や、似た言葉の違いがわからなくなる。


『散るぞ悲しき』といっしょに読むべき。


『熱帯』。途中まで読んでいる。僕は誰が誰だかわからなくなっている。



『ある男』。読了。


硫黄島の戦いで帝国陸軍を指揮した栗林忠道中将の事をもっと知りたくて、『散るぞ悲しき』を探したのだが見つからなかった。家の中にあるはずなのだが。

ある日久しぶりに靖国神社に行ってみようと思った。初詣。戦争記念館である遊就館には硫黄島の戦いについての展示もある。
栗林中将の事とは別に特攻隊の人々が遺書として書いた家族への手紙も読みたかった。『英霊の言乃葉』を一冊買ってきた。




今改めて『永遠のゼロ』を読んでいるのだが、説明的な文章の多い小説なのだなあと感じる。大東亜戦争がどう進んでいったか、登場人物の語りを使って説明している。それでミッドウェイとかガダルカナルとかラバウルとかの地名は聞いた事があっても、どういう戦いだったのか、日本が勝ったのか負けたのか、その後戦争はどういう流れになったのかというのが詳しく書いてあるので頭に入ってくる。歴史の教科書のようだ。

非国民と言われようとも臆病者と言われようとも、生きて家族のもとに帰りたいと思って戦争を生き伸びてきた≪宮部久蔵≫。若いのに(26歳で戦死した事になっている)、非の打ち所がない人格者という設定は多少気になるが、小説だからいいだろう。僕も含めた戦後生まれの日本国民はこの小説を読んで、戦争当時に戦争に行った男たちの気持ちを知り、最期の様子を知り、国のために家族のために命を投げ出してくれた事に深く深く感謝し、英霊達の事を覚えていなければならないと思う。


靖国神社の遊就館で英霊の遺書をいくつか読んだが、立派な文章ばかりであった。二十代前半で書いた手紙がほとんどだったが、使っている言葉も文法も素晴らしい。敬語もきちんとしている。栗林忠道中将の最期の訣別の電文も漢文調というか文語調というか見事な日本語であると思う。食べ物も水も無い極限状態の中で書いたのだと思う。現代の我々は幼稚に思われる。英霊達は死と紙一重の様な状況で生きなければならなかったから成熟も速かったのだろう。日常の緊張感も違うだろう。死が日常的なせいでもあったからか?



『熱帯』。
何度も止めようと思いつつもダラダラと読んでいる。僕自身に問題があるのだと思うが、登場人物がどういう人物だったのかわけがわからなくなってしまっているのだ。主人公さえどういう名前だったかわからなくなっている。この作家の本は初めて読んだ。読みやすい。別なものも読んでみたい。
『千(夜)一夜物語』には興味を持った。


『ある男』。
ある男が亡くなった。妻は夫であるその男が実は違う人物であった事を死後に知る。つまりAという名前の男だと思っていたのに、実はBという名前であった。どこかのタイミングで入れ替わりが行われていて、もちろん名前が違うだけでなく、経歴も引き継いでいたのだ。という設定に興味を持って読み始めたが、終わり方も不完全燃焼っぽかったし、それほど面白くもなかった様に思う。もう一度読んでみても良いとは思う。僕自身がいろいろな事をよく見落としているから。
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ねこの本二冊 今読んでる本

2018-09-15 01:39:31 | 読書

『わたしのげぼく』


『幸せになりたければねこと暮らしなさい』


『星夜航行(上)』


『わたしのげぼく』はすぐ読める。もう読んだ。絵本。ほとんどひらがなで書いてある。amazonのレビューだと号泣したとか、涙が止まらないなどと書いてある。僕はもともと涙もろいからか、涙は出た。でもこの涙はもらい泣きみたいな物かも?僕は犬も猫も飼った事が無いのだ。実家には金魚はいたが、名前も無いし愛情を抱いた事も無かった。だから想像なのだ。ストーリーの展開が速い気はした。猫の本当の気持ちはわからないが、猫だって飼い主一家の人々を自分の家族と思って愛していると思う。

『幸せに・・・』はまだ読んでない。自己啓発のコーナーで見つけた。大雑把に言うと、猫と暮らして猫から学べという内容だと思う。これは面白そうだ。

『星夜・・・』。これは猫は関係ない。強いて言えばいまのところ葦毛の馬は出てきた。
まだ60ページくらいのところ。上巻だけでも530ページある。僕にとっては結構読み進むのに時間が掛かる文体なのでなかなか進まないのだ。面白いとは思っている。戦国時代が舞台で、徳川家康の領地に住む少年が主人公だと思う。まだ織田信長が生きているので、家康は三河、遠江の大名。家康も信長もまだ登場はしていない。家康の長男の信康は出てきた。

こういうのを今読んでいる。
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芥川賞作品を読んだ

2017-08-18 11:43:09 | 読書



沼田真佑『影裏』を読んだ。

友人と釣りをした話や、その友人が会社を辞めて転職した話が書かれている。岩手県が舞台なので自然の描写も多い。普段見慣れない漢字が多用されているので、読めない漢字もある。ふりがなが無いのが不親切。どういう意図なのか?このくらい読めるのが当たり前だという考えなのか?大筋は捉えられるから読み方は調べなかった。

唐突に自分が同性愛者であるというような事が告白される。ちょっと前に付き合っていた男が性転換手術をしたような、するような事も書いてある。

と思えば、転職した友人が蒸発したらしい。

よくわからないまま読み終えた。

しばらくしてからまた読んでみよう。

物語の面白さというのは無いと思う。言い回しが独特だなあと思う箇所はいくつかあった。読めない漢字が散りばめてある。そういう所が文学として芸術的だという事かもしれない。


作者はこの作品がデビュー作のようだ。何度も候補になってようやくもらえた人、結局もらえなかった人のいるなかで非常にラッキーな人だ。知らない作家の本でも、芥川賞作品になると売れるだろう。僕も買ったわけだし。


同性愛の人を主人公にするのって、作家本人が同性愛者なのだろうか?そうじゃなければ、そういう人物を登場させることなんて無いだろう。そういう発想出てこないだろう。
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最近読んだ本

2017-07-31 15:04:27 | 読書









今野敏さんの警察小説が面白い。読みやすい。立て続けに『同期』、『欠落』、警察小説じゃないが『フェイク』を読んだ。公安というのが出てきて、それは何なのかわかってきた。警察にいたわけじゃないのによく知っているものだ。スラスラ読めるが、何か残ると思う。このところすごい数が出版されている。よくこんなにたくさん書けるものだ。




『心にナイフをしのばせて』は、1969年に男子高校生が同級生に殺され、首を切断された事件について、被害者の家族や友人に取材して書かれたノンフィクション。神戸であった事件同様の事件が1969年に起きていた事に驚く。まだ全て読んでないが、加害者は少年法に守られ、謝罪もしていない。やがては弁護士になっているのだ。被害者は人生を断たれ、家族は忌まわしい記憶から逃れられない。苦悩を背負って生きるはめになる。

これは重い重い内容だが、読んでおくべき本だ。
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歴史認識 歴史観 村上春樹さんの場合

2017-05-09 01:11:12 | 読書
村上春樹さんの『騎士団長殺し』を読んでいる。下巻に入った。
時間がなかなか取れず遅々として進まないのだが、読める時は50ページくらい読める。非常に面白い。


下巻に入って気になった場面があった。

登場人物のせりふとして、一九三七年の十二月に南京で「大量の殺人がおこなわれました」、「戦闘の終わったあとの殺人がありました」、「日本軍には捕虜を管理する余裕がなかったので、降伏した兵隊や市民の大方を殺害してしまいました」などという文章があったのだ。


確定した歴史的事実のようにせりふが話されているのだ。これを話しているのは準主役のように頻繁に登場する免色(メンシキ)という名の男。これを電話で主人公に話すのだが、主人公は否定もしないで聞いているので納得がいかないのだ。


当時人口20万人の南京で30万人の虐殺が行われたと、中国は言っている。その死体はどこにあったのか?どう処理したのか?20万人だとしても、どうやってそんなに大量の人々を殺す事が出来るのか?その後南京は人口が増えているのはなぜ?そんなに恐ろしい場所なのに人口が増えるなんておかしい。

中国は広大な国土、民族問題、15億人とも言われる人口、大きな貧富の差などの解決の難しい国内問題があって、反日教育で目を外に向けさせて人民をまとめようとしている。

その当時中国では、軍服を着ずに一般人になりすまして一般人にまぎれてゲリラとなっていた軍人が多かったのである。便衣兵と言っていた。だから日本軍は一般人になりすました軍人を捕まえていたのだ。中には殺された者もいるだろう。それを中国は市民と言っているのだ。


それにいくら戦争中といえども、我らの先輩の日本人、日本兵がそんな事をするのか?中国や朝鮮にこそ、残虐なやり方で人を殺す歴史、伝統があるのだ。

村上さんの父親は先年亡くなった。戦争中に中国に行っていたそうだ。父親は中国で人を殺したのかもしれない。父親は生前毎日祈っていたと何かで読んだ記憶があるから。村上さんは父親の影響で、この様な戦争観を持つに至ったのか?

小説の中の設定だから気にしなくてよいのか?
これが村上さんの信じる歴史なのか?
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『騎士団長殺し』村上春樹

2017-04-14 19:19:25 | 読書






これは面白い。

まだ第一部の100ページくらいしか読んでないけど。買ってからしばらく放っておいた。二日前くらいから読んでいる。
妻と別れるところあたりは『ねじまき鳥クロニクル』に展開が似ているような気もするところもある。しかし、スイスイ読み進めて行けるのは文章が洗練されているというか、磨かれているから。スピード感のある文章という感じ。それはもちろん文豪村上春樹氏の紡ぎだす文章の力であろう。

発売から一か月半くらい過ぎていて、アマゾンのレビューもかなりの数になっている。いつもの事だが、誹謗中傷のレビューがてんこ盛り状態である。面白くない、「ノルウェイの森」で終わった、時間の無駄、品位が無い、気持ち悪い、虫唾が走る等々...。

僕はまだ全体の1/10くらいを読んだだけだが、『1Q84』よりも面白いし読みやすいと感じている。村上春樹氏の最高傑作なのではないかと思いながら読んでいる。次の展開が楽しみで、ずっと読み続けたいが、他にやらなくちゃいけない事もあるから読んでばかりいられない。しかし、こんなに誹謗中傷するほど酷いとは全く思えない。村上春樹氏が本を出すと必ずこれらの方々は、ボロくそにこき下ろさなくては気が済まない人達なのだろう。これらの方々は、ご自身でも賞賛出来るような作品をご自身で書けば良いのだ。
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『怒り』吉田修一

2017-04-06 20:01:07 | 読書






さらさらと読んだ。特に下巻犯人がだれなのか気になって読み進んだ。今日読み終えた。

しかし、なぜタイトルが『怒り』なのかよくわからないままだ。犯人が現場に書き残した文字。そういう事件を描いた小説だという意味なのだろうか?

三、四か所で起こるストーリーが同時並行に描かれていて、読み終えてみれば、思わせぶりなサイドストーリーであったなあと思う。どれが犯人なのか?同時並行に描かれている別々の人物が実は一人の事なのではないか?と思わされた。終わってみれば、犯人じゃない人物を取り巻く描写は必要だったのだろうかとも思う。もうちょっと犯人が実はどういう人物で、なぜ犯行に及んだのかについて書いて欲しかった。なぜ犯人は『怒り』と書き残すのか、示唆するような描写欲しかった。

なんか消化不良だな。僕の読みが浅かったのだろうか?
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歴史物

2016-12-10 06:40:21 | 読書








戦国時代から江戸時代に関する小説、書籍を読んでいる。

同じ人の世。時代は違っても共感する事多い。現代の作家が書いているから、現代風には表現されているのだが。
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「超高速!参勤交代」の舞台

2016-11-17 23:47:47 | 読書

岩崎中学校にある石碑「湯長谷藩館址」


もしかしたらお堀か???






四代目の殿様内藤政醇の墓所がある龍勝寺


わがふるさと磐城の湯長谷藩が小説、映画の舞台になろうとは???


湯長谷城というのがかつてあって、お城?の跡らしい場所があると中学生の時に友人が言っていて、いっしょに見に来た事があった。石垣などは無く、お堀だったのかも?と思われる場所が少しあって、ここら辺かな?とよくわからないまま帰ったのだった。

かつてはこのあたりが城下町として商家などもあったのだろうか?そのようには見えない。現在の町の中心地とは全く違う場所なのだ。

写真の立札(案内板)はかつては無かった。小説・映画のヒットがあって作られたものだろう。今小説を読んでいるが、地元出身者でもない作者が、よくまあ湯長谷藩の事を取り上げたものだ。地元のいわき市でも石垣の残る平城(たいらじょう)は有名だが、湯長谷藩、湯長谷城は残っているものがほとんど無いからか?、話題になる事は少ない。

僕自身湯長谷藩にこんなに興味を持ったことはなかった。戦国時代・江戸時代に興味があるが、湯長谷藩は一万石程度の小さな藩で内藤家というのも全く有名じゃない。

まだ小説は途中までしか読んでないが、いろいろ調べてみると七万国の平藩の支藩湯本藩として成立し、その後湯長谷に藩庁を移した。本家平藩の内藤家は宮崎の延岡に転封になったが、湯長谷藩の内藤家は幕末まで存続。藩主は早死が多く、養子が継いでいるが名藩主が多かったらしい。


文庫本
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