ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

囲碁王座戦、張栩王座3連勝で防衛

2010-11-12 08:23:31 | 囲碁

囲碁の王座戦挑戦手合いで張栩王座に山田九段が挑戦した挑戦手合いは張栩王座が3連勝で防衛した。

内容的にも、「力の差があるな」という感じだった。名人戦のときにも述べたが、井山、張、山下の3強とそれ以外には力の差があると感じる。こっとも私の見ていない碁聖戦で坂井七段が張栩碁聖を破っているし、天元戦では挑戦者の結城九段が山下天元をリードしている。私の見ていないところでは自分の感想と違う現象が起きているのだが、王座戦を見る限り、接戦を張栩王座が制したという感じはしない。むしろ悠々と勝った感じがする。

第2局は挑戦者の山田九段が有利の時期が結構あった。しかし、はっきりと有利なわけではなく、山田九段を持ちたいと思う人が多いという程度の有利さで、その後の戦い方によっては十分に逆転もある形だった。そして張栩王座は、山田九段の優勢を守りたいという心理に付け込んで難しい戦いをしかけて少しずつ譲歩を引き出し、いつの間にか逆転していた、という碁だった。

自分にも経験があるが、自分より強いと思われる人のに対して優勢に立ったときには、このような逆転負けを喫することが多く、力の差がある人どうしの対局だと感じられる一戦だった。

同時に、張栩王座に対しては、いずれ勝てる、という思いがあって序盤が少し雑になっているのではないかと感じた。こういうときは自信がものを言って一時的には勝率が上がるが後で必ずスランプに陥る。そうならないように注意深く打ってもらいたいものだと思う。