備忘録として

タイトルのまま

菜の花

2010-03-16 22:19:34 | 徳島
 通勤路に菜の花が咲いた。もくれんも、梅も、桜も咲いている。

春、菜の花を見ると、小学3年生の時に事故で死んだ同級生のA君を思い出す。A君は徳島の東新町のパチンコ屋の立体駐車場で遊んでいて床とエレベーターに挟まれて死んでしまった。その日の僕は同級生と小学校で野球をしていた。そこに新聞記者を名乗る男が現われA君の写真を持っているかと聞いてきたのだ。記者にA君が死んだと聞いた僕たちは急いでA君の家に向かった。そこには目を真っ赤にしたA君のお母さんがいた。事故の前日は参観日で、理科の授業のために先生から草花を持ち寄るように言われ、ほとんどの同級生が1、2本の草花を持ってきたのに、A君は両手で抱えきれないほどの菜の花を持ってきていた。彼が持ってきた菜の花は花瓶に生けられ、座る人のいなくなった机の上に置かれた。A君が抱えた大束の菜の花と机の上にポツンと置かれた菜の花の鮮やかな黄色を思い出す。

 同級生の死は、中学3年の時、夏休みに川で泳いでいて溺れて死んだAH君、大学4年の時、松の植生の卒業研究に冬山の蔵王に入ったT君の遭難、風の便りで知った中学高校の同級生M女史が40歳そこそこで二人の娘を残して乳癌で亡くなったことまでだが、僕ら世代は老境に足を踏み入れ、これから同級生の死は増えてくるのだろうか。

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