備忘録として

タイトルのまま

恋愛映画

2010-08-29 17:00:23 | 映画
先週の東南アジア旅行のANA機中映画は恋愛映画特集で他に観る映画がなかったので、次の3本をハシゴした。

50 First Dates(上の写真Wikiより)、The Last Song、Before Sunset

最近、恋愛映画から遠ざかっていたけれど、質が高くて恋愛映画も悪くない。と思った。アイアンマン2も観たけど、これはつまらなかった。

”50 First Dates (邦題:50回目のファーストキス)”2004、監督:ピーター・シーガル、出演:アダム・サンドラー、ドリュー・バリモア
ハワイの水族館の飼育係と事故で1日前の記憶が消えてしまう女性のラブコメディーで、主演の二人がよかった。朝起きると記憶がリセットされるのだから、いつまでたってもFirst Dateを繰り返し二人の関係は進展しないのだが、毎朝、前日のダイジェストをすることで最後はハッピーエンドになる。そもそも、ドリュー・バリモアのような美しくない女優は基本的に好きではないのだが、この映画のバリモアは良かった。確か、レッドソックスの気狂いファンと付き合う映画(Fever Pitch)でもいい味を出していたように記憶しているが、女優というものは、イングリッド・バーグマンやグレース・ケリーのような身震いするほどの美女でなければならないという先入観があるのだから仕方がない。ところで、アダム・サンドラーの務めるハワイの水族館には、15年ほど前、徳島の両親と家族で行った。イルカのショーやアシカかオットセイのショーを見たが、映画の中で演技していたトドではなかったと思う。小学校2年生だった息子がこの水族館で迷子になった。★★★★★

”The Last Song”2010、監督:ジュリー・アン・ロビンソン、出演:グレッグ・キニア、マイリー・サイラス、リアム・ヘムズワース 離婚した父親のもとで夏を過ごすことになった主人公が青年と恋に落ちる。若者の恋愛よりも父親と娘の関係に胸が熱くなった。★★★★☆

”Before Sunset”2004、脚本:リチャード・リンクレイター、イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー、監督:リチャード・リンクレーター、出演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー とにかく二人が歩きながらしゃべりまくるだけの映画なのである。でもこの会話が楽しいというか、深いというか、飽きさせないのである。二人の心の揺れが伝わり、二人がどうなるかとサスペンス映画並みに面白かった。監督と主演の二人による脚本の勝利である。ネットで調べると同じ主人公二人で9年前のウィーンでの出会いの前作があるではないか。しかもタイトルは、”Before Sunrise”1995である。前作を知らずに後編を観ても相当面白かったので、両作品を観た人に感想を聞いてみたいものだ。★★★★☆

ハノイ

2010-08-22 16:50:13 | 東南アジア
 今回は、シンガポール、クアラルンプール、ハノイ、ホーチミン、ブンタオを5日で周遊してきた。
 十数年ぶりのハノイの変貌には驚いた。街中には高層ビルや外資系ホテルが目立ち、車の数も飛躍的に増えていた。確か初めてハノイに足を踏み入れたのは1995年ごろだったが、そのころのハノイには外国人が泊まるInternational Levelのホテルがなく、間口の狭い街中の4階建ての”にわか”ホテルとArmyの運営するサービスの劣悪なGuest Houseに泊まった。空港も当時は田舎の木造駅舎のような空港だったが近代的なものに変わっていた。当時はホーチミンとハノイの経済格差に驚いたが今回はあまり差を感じなかった。それだけハノイの発展には目を見張るものがあるということだ。
 しかし、一歩狭い路地に入ると昔見た光景が広がっていた。
 


 1995年のハノイでは街中を歩き回った。人々は道端にプラスチック製のママゴトのような小さなテーブルとイスを出して食事をしていたし物乞いも多かった。その時は、ホーチミン廟やホアンキエム湖、ウェストレイク(西湖)、レッドリバーに架かる鉄橋、一柱寺などに行った。今回は仕事だったが、仕事仲間のベトナム人に飛行機の時間待ちとしてハノイ郊外のバチャンという陶器の村につれて行ってもらった。村中が陶器店と陶器製作所で、村の近くに陶器にいい粘土がでるのだそうだ。陶器市場に行き、1脚US$1強のカップを2脚買った。彼は68歳なのでベトナム戦争を経験しているが、戦争当時はハンガリーの大学に留学しスパイの勉強していたという。アメリカをスパイすることが目的だったのだろうが、ハンガリーの大学の授業は英語で行われていたということで、彼は英語を流暢にしゃべる。
 ところで、今の彼のビジネスパートナーはアメリカ人である。私の知っている数少ないベトナム人は勤勉でプライドが高く、ベトナム戦争を勝ち抜いたことからもわかるように、何よりもたくましい。金儲けにもしぶといのでベトナムでの仕事はタフである。

荒川とおばけ煙突

2010-08-15 16:38:27 | 江戸
 毎日暑い日が続きますが、荒川河川敷まで約2kmを愛犬をつれて散歩に出かけた。
広島にいるときは5分も歩けば太田川やその支流の古川の土堤に出たが、こちらは20分かかった。テレビでリチャード・ギアの「Hachi」を涙ながらに見て10歳になる愛犬に対する愛情を新たにしたばかりである。家に帰ると真っ先に駆け寄り抱きついてくるのはうちのFukuもHachiと同じだ。

 荒川河川敷では荒川にかかる西新井橋の向こうに東京スカイツリーが見えた。
1964年(昭和39年)までは、その方向に”おばけ煙突”が立っていたそうだ。
 (Wiki)  
 煙突は千住火力発電所のもので、おばけ煙突と呼んだ理由は菱形に並んだ4本が見る場所によって、1本、2本、3本、4本に見えたからだそうだ。おばけ煙突のあった西新井橋の向こう岸はその南を流れる隅田川に挟まれた狭隘な土地で、隅田川をすこし下るとおはるの実家である関屋村があり、さらに下ると鐘ヶ淵で秋山小兵衛の隠居宅がある。成田空港から帰ってきたときは、関屋で京成から東武線(牛田)に乗り換える。池波正太郎の「剣客商売」は学生時代「小説新潮」に連載されていたのを途中までリアルタイムで読んでいた。4年前、シンガポールから帰国し、ケーブルテレビの時代劇チャンネルで剣客商売シリーズを見て懐かしくなりBookOffで再び全巻をそろえた。三冬役はもっとも古いシリーズの音無美紀子がいい。もちろん大治郎は加藤剛で秋山小兵衛は山形勲の古典派なのである。残念ながら、このシリーズは「品川お匙屋敷」の回まで行かなかった上、関根(高橋)恵子やうつみみどりなど原作にない人たちが邪魔だった。スペシャルの新井春美も悪くはなかったが中村又五郎の小兵衛は山形に比べたせいか重みを感じなかった。藤田まこと版も全編見ている。原作に忠実に作ってあるので好感は持てるのだが藤田の小兵衛も大治郎(渡辺篤郎と山口馬木也)も三冬(大路恵美と寺島しのぶ)も私のイメージとは違うのである。ところで、「鬼平犯科帳」も中村吉衛門の親父の幸四郎が鬼平を演じる最も古いシリーズが好きで、吉衛門ではものたりない。ここまでくると懐古趣味と言われても仕方がない。池波正太郎は「剣客商売」、「鬼平犯科帳」、「真田太平記」を読んだ。

深大寺

2010-08-13 21:54:27 | 江戸
お盆休みの今日、調布駅から歩いて深大寺へ行った。赤駒、深大寺蕎麦、ゲゲゲと目的は果たした。さすがに犬養孝の万葉の写真は断念した。

 


 赤駒のしっぽは麦穂だった。
 深大寺蕎麦はおいしかったけど街の蕎麦屋で食べる普通のそばで、蕎麦ガラを混ぜた香り高い出雲そばや太い山形の板そばのような特徴はなかった。松江八雲庵のスープが絶品の鴨南蛮そばと出雲羽根屋の繊細な献上割子そばを、”食いてぇ~~!!!”
 深大寺は天平時代(733年)法相宗として創建されたと伝えられ、関東では浅草寺に次ぐ古刹ということである。平安時代に天台宗に改宗されて現在に至るというが、蕎麦とともに人気が出たのは江戸時代以降らしい。深大寺周辺は浅草寺とは違い自然が豊かで、隣接する植物園は深大寺のかつての寺領だったということだが花種が豊富な上、下の写真のように自然を残していて季節を通して楽しめる。

 
森閑とした植物園(左)とバラ園(右写真手前)と温室(奥の建物)
バラ園のバラは盛りを過ぎていたが、その種類の豊富なことに驚いた。ジョン・F・ケネディーやアンネ・フランクという名のバラもあった。黒バラはなかった。温室のベゴニアも多種多様だった。 

龍馬伝

2010-08-09 21:19:04 | 映画
 ここ10年ばかり、NHKの大河ドラマは最初の2~3か月で飽きてしまって見なくなるのが常だったのが、今年の”龍馬伝”はまだ見続けている。昨日9日は、龍馬が寺田屋で近藤勇にあて身をくらわせた。先月の第2部の終盤では龍馬が土佐に戻り、後藤象二郎に「吉田東洋殺しは自分だ。」と告げて半平太を助けようとした。テレビに向かって、「ありえねぇ~~」と独り言を発する。ところがである。ありえないと言う自分は、どこまで龍馬のことを知っているというのだ。そもそも私の知識は、司馬遼太郎の”竜馬がゆく”と武田鉄矢原作の小山ゆうのマンガ”お~い竜馬”と、これに誰や彼やの短編やノンフィクションが僅かに加わる程度なのだから、はっきり言って何も知らないと言ってもおかしくないのである。

 司馬遼太郎を耽読し、郷里の徳島を出て、土佐の桂浜で竜馬像を見て足摺岬から松山へ周り坂の上の雲の秋山兄弟の銅像を梅津寺パークで見て子規堂を尋ねる四国一周の旅を同い年のいとこといっしょにしたのは確か大学2年の夏のことだったと思う。そのころの自分は、好きな歴史上の人物は?と尋ねられたら、ためらいなく「坂本竜馬」と答えていた。
 
 ところが、数年前に読んだ「いろは丸異聞」という本が私の竜馬像を一変させたのである。この本の竜馬は賠償金を脅し取るしたたかな交渉人であり、相手の無知でまじめで交渉下手な紀州藩が可哀そうにさえ思えてくる。これが理由で、今は竜馬をやめて聖徳太子になった。

 今、ドラマは、竜馬の人生最大の業績とされる薩長同盟に向かって盛り上がっているのである。それにおりょうが裸で竜馬に危機を知らせる寺田屋事件と霧島の新婚旅行も近い。

 
楢崎 龍(Wiki)                                千葉さな(朝日新聞2010年2月)
これまでテレビで見たおりょう役は、浅丘ルリ子、吉永小百合、沢口康子らで、龍馬伝の真木よう子もいいね。ところで上の錦絵は千葉さなではなく表示どおり千葉貞という人らしい。千葉さなもこのように颯爽としていたのだろうから、貫地谷しほりの千葉さなはちょっと違うような気がする。
 

花火

2010-08-02 00:10:36 | 江戸

7月29日仕事から帰ると、家のベランダから東京スカイツリーの方角に花火が見えた。足立の花火と言って荒川河川敷で1万2千発あげたそうだが家から1kmすこしの場所なので鮮やかだった。昨日の隅田川花火も同じ方向だったけど足立の花火よりも3倍ほど遠いのと風向きが悪かったせいか煙に隠れ良く見えなかったが、こちらはテレビ中継されていた。江戸時代広重が名所江戸百景に両国花火として残している。両国橋を俯瞰している図なのだけれど当時スカイツリーのような高い建物があったとは思えないので、想像による構図だと思う。広重の東海道五十三次も現地には行かずに描いたとか司馬江漢の写生を模したといった話もある。著作権を侵害した可能性が高いらしい。
    Wikipediaより

花火の思い出、

仙台七夕前夜祭の花火、35年前学生時代に西公園のベンチから見た。
隅田川の花火、30年前新入社員のとき同僚と浅草まで出かけて観たが人ばかりで花火の記憶がない。
シンガポールの花火、20年ほど前チャイニーズガーデンで家族で見た。
北海道洞爺湖の花火、10年ほど前旅行先のホテルの窓から家族で見た。
子供の頃、徳島でも花火を見たはずだけど記憶が呼び覚ませない。広島の宮島の花火は見にいかなかった。

かつて見た花火の色や形の記憶がほとんどないところが、「どど~~」と華やかに上がって開いてはかなく消える、そのひとときの楽しみをくれる花火の本質のようで面白い。