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NHKの「げげげの女房」は面白かった。10月から始まった「てっぱん」は主人公のあかりが実は養子だったという設定に、以前「瞳」や「つばさ」の訳あり家族に相当裏切られていたので、ほとんど期待せずに見始めた。「ウェルかめ」も徳島人でなければ早々と見放していたと思う。トランペットを拾いに海に飛び込んだり富司純子のがんこぶりなど話に無理がありすぎるので、やっぱりはずれかと思い始めたところ、なんと今週は3回も泣かされてしまった。昨日は進水式での親父の話でボロボロになった。上の写真は一昨年の秋に千光寺から撮ったもので尾道大橋が見える。広島在住中、千光寺には何度も行った。大林宣彦の「時をかける少女」、「転校生」、「さびしんぼう」の尾道三部作などの影響もあって尾道には愛着がある。特に「時をかける少女」はシンガポールにいたときビデオを借りて繰り返し観た。「てっぱん」のあかりが駆けあがる寺の階段は「時を~」の原田知世が駆け降りた階段かもとか、「転校生」の二人が転げ落ちた階段かもとか思いながら観ている。あかりがいつも乗るフェリーは、「さびしんぼう」の富田靖子が乗ったフェリーに違いないと思いながら観ている。尾美としのりが「てっぱん」に出ているのもうれしい。
時をかける少女は筒井康隆の同名SF小説で、中学のときNHKが「タイムトラベラー」という題でドラマ化した。主人公の芳山和子役の島田淳子はこのドラマで瞬く間にぼくらのアイドルになったが、NHKはあさはかにも原作にない「続タイムトラベラー」をつくり奇妙な未来人を出したので、ぼくらの島田淳子熱は一気に冷めたのである。そのノスタルジーの所為で「時をかける少女」を見たことを手始めに大林映画に入っていった。大林作品では香川県の高校生の青春を描いた「青春デンデケデン」が最も好きである。大林映画常連の岸部一徳や根岸季衣も味があっていい。
1990年頃の尾道大橋は奥の旧橋しかなくて、しまなみ海道の一環として手前の新橋が計画された。そのころ地味な基礎調査に携わった。基礎が橋を支えているのだ。ラグビーのトライは何人もがパスを繋いだ結果だからトライしてもはしゃぐなと、高校時代ラグビー部監督の鬼のKに教わった。昨日の「てっぱん」で兄ちゃんが造船所の船を指さし、”親父の作ったてっぱんは見えないけれど、それがなければ船は動かない。社会を支えているのは親父のような人間がほとんどだ。”と弟に諭していた。ノーベル賞受賞者はたまたま脚光をあびたが、日の目をみないが、社会を縁の下から支える大事な研究、技術、仕事をしている人のほうが多いのである。理系ばなれも話題になったけど、理系の職業に関わらずどんな職業であっても地道に一生懸命働く人が報われる社会という根本が解決しないと理系離れは止められないと思う。と社会批判をしながら、親が典型的理系人間なのに子供3人全員文系では説得力はないわな。