1泊2日でシンガポール・クアラルンプールを車で往復した。行きはマレーシア・シンガポール第2連絡橋を越え高速道路をひたすらクアラルンプールまで約340kmをひた走った。制限時速110kmを順守する私の車を長距離バスやローカル車が猛スピードで追い抜いて行く。帰りは時間があったので、昔何度か行ったポートディクソンとマラッカ(下の地図ではムラカMeraka)に寄った。シンガポールからクアラルンプールへ車で行ったのは家族旅行をした20年前以来になる。その時はマラッカとKLで1泊づつした。マラッカへはそれ以外にも休暇で何度も行った。高速道路を通った往路には何も見るべきものはないが、復路は、ポート・ディクソンからマラッカまで一般道を通ったので、懐かしい景色に出会えた。
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マレーシアの田舎はパームオイルとゴム林のプランテーションが延々と続き、シンガポールやクアラルンプールなどの都会では味わえない解放感に浸ることができる。パームオイルは、Oil Palm(アブラヤシ)の実から採る植物油で、食用油の他、マーガリンや石鹸の原料となる。日本ではあまり馴染がないが、シンガポールのスパーマーケットではよく見かける。マラッカ近くのプランテーションはSime Darbyという国営企業の所有で、20世紀初頭の英国植民地時代にSimeとDarbyという英国人が始めた会社を前身としている。今のSime Darbyは不動産、BMWやロールスロイスの輸入販売、電力、医療、重機販売リースなどを国際的に多角経営している。Sime Darbyが所有するパームオイルとゴム園は、主にマレーシアとインドネシアにあり、総面積は6,330km2というから、四国の3分の1である。他社を含めたマレーシアのパームオイルプランテーションの総面積は20,000km2で四国より少し大きい。環境保護団体はこれらプランテーションは重大(substantial)かつ不可逆的(irreversible)な環境破壊だと非難している。ゴムの採取は幹に傷をつけてLatexという乳液を吊るした缶で受け取るのだが、木に刻まれた傷が痛々しい。
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遠方の山の上まで続くパームオイルプランテーション(左) ゴム採取中(右)
公道を我がもの顔で歩く牛
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ポートディクソンの砂浜とリゾートホテル群(左) 30年前に泊まったままのマラッカのホテル(右)
30年前には高速道路がなかったので一般道を通って1日がかりでクアラルンプールへ行った。今回も一般道では牛に出会えたし、パームオイルやゴムのプランテーションは昔のままだった。ただ、ゴム林が減り、パームオイル園が増えているように感じた。天然ゴムよりもパームオイルの経済的価値が高くなっている所為だと思う。マラッカは観光化・商業化が著しく町の様子がすっかり変わっていた。新しい道路やビルが林立していた上、夕方の渋滞に巻き込まれたため、ポルトガル時代の砦のある丘や博物館のある観光地区を見過ごしてしまった。
クアラルンプールのホテルで、たまたま見たテレビのニュースで、マレー鉄道に日本のブルートレイン(中古)が導入され、試験走行する様子が報道されていた。マレー鉄道は、マレー半島を南北に縦断する。シンガポール日本人小学校の修学旅行はマレー鉄道でクアラルンプールへ行くのが常で、我が家の子供たちも利用した。クアラルンプールからシンガポールまでは7時間を要した。シンガポール国内のマレー鉄道は最近廃止されたため、マレー鉄道はマレー半島南端のジョホールバル(JB Sentral)が終着駅になった。料金が安く一度は乗りたいと思っているが、いつも車か飛行機を選んでしまう。
30年前に何度か往復したシンガポールからクアンタンを通りトレンガヌまでの東海岸も車で行ってみたい。こちらはまだ高速道路がないので、西海岸よりもっと昔の景色に出会えるのではと期待している。
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Jonny Wilkinsonのワールドカップが終わった。
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イングランドの試合は欠かさず見たが、2003年優勝時の輝きを取り戻すことはなかった。応援していただけに残念だ。2003年の決勝は地元オーストラリアが優勢だったがWilkinsonのキックでイングランドが優勝した。彼の試合を決めたドロップゴールは1995年の南アフリカの決勝ドロップゴールと同じで忘れられない。今年の6か国対抗ではイングランドはフランスに勝ち優勝していたし、フランスは予選で格下のトンガに負けていたので、昨日のフランス戦はイングランドが優勢だと予想していた。フランスの気迫にイングランドは完全に受け身になっていて、フランスのプレーヤーがルーズボールに体を張って飛び込むのに対し、イングランドは集散で後手に回り、チャンスでもミスが目立った。フランス陣内での反則がほとんどなかったため、Wilkinsonがペナルティーを蹴る場面は訪れず、トライ後にほぼ正面でのゴールキック(Conversion)が1度あっただけだった。昨日のもうひとつの準々決勝アイルランド・ウェールズ戦もウェールズの気迫が完全にアイルランドを上回っていて戦前の予想が外れた。強いチームはぎりぎりの場面でのハンドリングがいい。その点で日本チームと世界との開きは大きい。今日は、南アフリカとオーストラリアの大一番がある。