備忘録として

タイトルのまま

ブッダ

2012-04-06 12:48:03 | 仏教

 明後日4月8日は釈迦の誕生日である。東南アジアでは旧暦4月8日に釈迦の誕生日(Vesak Day)をお祝いする。釈迦の誕生日に合わせたわけではないけれど、たまたま家にあった手塚治虫の「ブッダ」が滅法面白く、全12巻を一気に読んだ。

 王国の後継者として生まれたシッダルタが親、妻子、国を棄てて悟りの旅に出る物語である。シッダルタの住む人間世界はなんと苦悩に満ちたものだろうか。様々な悪行を背負った人間に救いはあるのだろうか。

 ウサギが火に飛び込み聖者にわが身を捧げる話が最初に語られる。手塚治虫の描くシッダルタの悟り、ブッダの教えは、”自己犠牲”と”宇宙はひとつの生命ですべてのものがつながっている”に要約される。すなわち、飢えた虎にわが身を捧げる薩埵王子(ブッダの前世、玉虫厨子の捨身飼虎図)と山川草木悉皆成仏の2点である。手塚のブッダはこの2点において周囲のすべて(人間も動物も)を救うのである。宮沢賢治のグスコーブドリの世界も、我々の棲む世界もシッダルタの時代と世界と何も変わらないのである。 (滅法=涅槃=死=悟り)

  

左:火に飛び込み我が身を捧げるウサギ       右:飢えた虎に我が身を捧げる薩埵王子

シッダルタが見たあらゆるものがつながっている宇宙

宇宙の根源では、生も死もあらゆる生き物もすべてがつながり渾然一体であり、この考え方は道家の道と同じである。今日シンガポールは、Good Fridayというキリスト教の休日である。


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