令和時代の最初の取引は、10連休中の欧米市場イベント結果を受けての取引である。
注目の米雇用統計は、市場予想を上回る結果で、週末のNY株式市場を上昇させた。
ただ、週明け月曜日、トランプ大統領が中国製品に関税25%をかけると表明すると、
上海市場が5%強の下落、EU市場も1%強の下落で、さきほど始まったNY市場も
米中貿易戦争の勃発と捉え、大幅安スタートしている。
為替もドル/円で110円台後半と、前月から円高にシフトしている。
因みに4/27の日経平均は、22258円で終了している。NY市場の株価推移を
4/Eから見ると、底堅い状況であった。
さて、5月第2週(5/6~5/10)主なイベントと予定は、下記1.の通りである。
連休明けの東京市場は、明朝のNY市場の結果次第だが、どこまで戻すかポイント。
名実ともに「令和相場」が始まるというムードに水を注すトランプ発言であったが、
過剰な悲観は慎みたい。
国内は、決算ピーク週で業績に目が向けられ、週末5/10がオプションSQ日。
海外で、5/8に米中閣僚級貿易協議(ワシントン)、5/12に菅官房長官の訪米
などが注目されます。
為替がやや円高になっているが、過剰な下振れは、押し目のチャンスと捉えたい。
日経平均、5月第2週(5/7~5/10)レンジは、22000円~22700円
程度を想定しています。
1.5月第2週(5/6~5/10)主なイベントと予定
5/6
日本 振替休日
米 AIG、タイソン・フーズ、モザイク 各決算
米 フィラデルフィア連銀総裁、講演
中国 4月財新サービス業PMI
5/7
日本 ジョイ本田、HOYA、ミルボン、ニチアス、アトム、オリックス、カプコン
長瀬産、ヤマハ発 各決算
米 アラガン、リジェネロン、エレクトロニック・アーツ、マイラン、
トリップアドバイザー 各決算
米 国債入札 3年債(380億ドル)
豪 中銀政策金利
EU 欧州委員会経済見通し
米 3月求人件数
5/8
日本 日銀議事録(3/14、15開催分)
日本 三洋化、トヨタ、ローム、日触媒、アサヒ、サントリー、不二油、カゴメ、
SUMCO、協和キリン、ラウンドワン、富士フィルム、ディスコ、住友重
ブラザー、ミネベア、シスメックス、IHI、ワークマン、アシックス
パルタック、ソフトバンク、ベネワン、ヒロセ電、ホンダ、スクリーン 各決算
米 ウォルト・ディズニー、フォックス、コティ、チェサピーク・エナジー
ウェンディーズ、オフィス・デポ 各決算
米 国債入札 10年債(270億ドル)
米中 貿易協議(ワシントン)
NZ 中銀政策金利
独 コメルツ銀行 決算
南ア 南アフリカ総選挙
5/9
日本 菅官房長官、訪米
日本 リンナイ、カカクコム、キリンHD、小野薬品、日清食品、ダイセル、塩野義
三菱重工、住友商、東ソー、日油、丸紅、三菱商、京阪HD,サッポロHD
GMOPG、昭和工、メルカリ、参天、テルモ、トレンド、ライオン、アース
日本製鉄、住友鉱、ダイキン、日精工、OKI,パナソニック、シャープ
三菱食品、ニコン、リコー、バンナム、日本ユニシス、オリコ、NTTデータ
コナミ、ソフトバンクG、住友ゴム、ヤマハ、ミスミG、三菱自、コスモエネ 各決算
米 3月貿易収支
米 4月生産者物価指数
米 ブッキング、クラフト・ハインツ、シマンテック、タペストリー 各決算
米 国債入札 30年債(190億ドル)
米 シカゴ連銀総裁、講演
米 アトランタ連銀総裁、講演
中国 4月消費者物価指数
中国 4月生産者物価指数
仏 ナティクシス投資銀行
伊 ウニクレディト銀行 決算
EU EU非公式首脳会議
5/10
日本 オプションSQ
日本 日銀主な意見(4/24、25開催分)
日本 有明、清水建、東洋水産、ALSOK、旭化成、レンゴー、大日住薬、SUBARU
ニフコ、山九、大成建、長谷工、味の素、田辺三菱、空港ビル、コムシス、DeNA
マック、マツキヨ、東急不、ネクソン、ロート、関ペ、楽天、住友電、クボタ
平和、アズビル、スズキ、島津、オリンパス、イオン、三井不、京急、名鉄、NTT
ベネッセ、サンドラック、ダイフク、りそなHD、ホシザキ 各決算
米 4月財政収支
米 4月消費者物価指数
米 マリオット、バイアコム 各決算
米 アトランタ連銀総裁、講演
英 第1四半期GDP速報値
2.NY市場、為替/債券 各結果(5/3)
今日のNY為替市場はドル売りが優勢となっており、ドル円は111円台前半に下落
した。今日の下げでドル円は21日線で上値を抑えられ、200日線を下放れる展開を
見せており、来週以降の動きが警戒される。
ただ、朝方発表の米雇用統計は強い内容であった。非農業部門雇用者数(NFP)は
26.3万人増と予想を大きく上回り、失業率も3.6%と過去最低水準に低下して
いる。
一方、注目の平均時給は予想こそ下回ったものの、前年比で3%台の伸びをしっかりと
維持していた。製造業の雇用が依然として弱い事や、小売りが減少しているなど弱点を
指摘すればきりが無いが、今回の米雇用統計は米労働市場が力強さを堅持している事は
明らか。
しかし、為替市場の反応はドル売り。理由は不明だが、今回の強い雇用統計をもってして
も利上げのシナリオが台頭する可能性はまだ低く、水曜日パウエルFRB議長のFOMC
後の会見以降、ドル買いが進んでいたことから、材料出尽し感のほうが強かったのかも
しれない。市場ではドルのバリュエーションが高過ぎるとの見方も少なくなく、絶好の
利益確定売りのタイミングとなってしまった可能性もありそうだ。
ユーロドルは買い戻しが強まり1.12ドル台を回復。きょうはロンドン時間に4月の
ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表されていたが、コアインフレは前年比
1.2%と予想を上回る内容となった。ただ、そのときのユーロの反応は限定的だった。
ユーロ圏GDPやドイツ消費者物価指数(HICP)など、今週発表のユーロ圏の指標は
予想を上回る内容が多かったことから、きょうのHICPも事前に強い内容が期待されて
いたことがあったのかもしれない。それ以上に米雇用統計の強さへの期待が勝っていた
可能性もありそうだ。
何れにしろ、今週発表のユーロ圏の経済指標からは、景気減速が一服しつつありECBが
指摘する下期の回復を期待させる内容が多く見受けられてた。ユーロも来週以降、ボトム
アウトを期待する声が高まる可能性もありそうだ。
今日はポンド買いが目立っている。ポンドドルはロンドン時間には1.30ドルを割り込
んでいたが、NY時間に入って1.3175ドル付近まで上昇。ドル円は下落してるもの
のポンド円は上昇しており、146円台を回復している。
きのうイングランドと北アイルランドで統一地方選の投票が実施されたが、与党保守党の
大敗が確実な情勢となっている。また、野党労働党も苦戦。英BBCの集計によると、
イングランドで保守党は433議席、労働党は81議席をそれぞれ失った模様。
一方、EU残留を訴えた自由民主党が議席を増やした。EU離脱の議会での混迷が今回の
統一地方選に響いたようだ。ただ、選挙に対するポンドの反応は限定的となっている。
https://fx.minkabu.jp/news/102107
米国債利回り
2年債 2.333(-0.012)
10年債 2.529(-0.013)
30年債 2.922(-0.008)
期待インフレ率 1.911(+0.016)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、10年債利回りは低下。朝方発表になった米雇用統計は強い内容と
なったものの、平均時給が予想を下回ったことで、利回りは下げの反応を見せている。
米10年債は2.51%台まで低下し、政策金利に敏感な2年債は2.31%台まで一時
低下した。
2-10年債の利回り格差は20(前日20)
https://fx.minkabu.jp/news/102106
3.NY株式市場 結果(5/3)
NY株式3日)
ダウ平均 26504.95(+197.16 +0.75%)
S&P500 2945.62( +28.10 +0.96%)
ナスダック 8164.00(+127.22 +1.58%)
CME日経平均 22490 (大証比:+240 +1.07%)
今日のNY株式市場でダウ平均は反発。朝方発表された米雇用統計が力強い内容だった
事から、景気の先行き不安が後退している。一方で平均時給は予想を下回る伸びとなった
ことから、FRBの利上げ期待までは高まっていない。適温相場への期待から今日の株式
市場は堅調な動きを見せていたようだ。
エネルギー株や銀行、産業など幅広いセクターに買いが入り、ダウ平均は一時227ドル
高まで上げ幅を広げた。
来週以降、決算もピークアウトして行くが、S&P500採用銘柄のうち約8割が発表を
終えている。そのうちの75%が予想を上回る決算を発表していた。4月時点では今回の
決算は減益が見込まれていたが、増益に転じている模様。
ダウ採用銘柄は28銘柄が上昇。キャタピラーやマイクロソフト、インテルが上昇してる
ほか、シェブロン、エクソンモービル、マクドナルド、ゴールドマン、インテルも堅調。
一方、シスコシステムズとユナイテッド・ヘルスが下げてる。シスコシステムズはクラウド
企業の冴えない決算を嫌気している模様。
ナスダックは1%超の大幅高。アマゾンとテスラが上げを牽引してるほか、フェイスブック、
アルファベット、マイクロソフトが堅調。
アマゾンは著名投資家のバフェット氏がテレビインタビューで、アマゾンのベゾスCEOを
過小評価していたことを認めアマゾン株を買い入れていることを明らかにした。
ディスプレイ開発のユニバーサル・ディスプレイが大幅高。1-3月期決算を発表しており、
1株利益が予想の2倍以上だったほか、売上高が前年比で2倍以上拡大した。
エナジー飲料のモンスタービバレッジが大幅高。1-3月期決算を発表しており、1株利益、
売上高とも予想を上回った。
USスチールが大幅高。前日引け後に1-3月期決算を発表して、1株利益が予想を大きく
上回ったほか、売上高、EBITDAも予想を上回った。1株利益は予想の約2.5倍へ。
クラウド・ネットワークなどを手掛けるアリスタネットワークスが大幅安。1-3月期決算
を発表しており、1株利益は予想を上回ったものの、第2四半期の売上高見通しが予想を
下回ったことが嫌気されている。得意先の大口顧客が予想外に発注を全て延期したことを
明らかにし懸念を強めている。
https://fx.minkabu.jp/news/102102
4.NY市場、原油先物6月限/金先物6月限 各結果(5/3)
NY原油先物6月限(WTI)
1バレル=61.94(+0.13 +0.21%)
NY原油の期近は小反発。終値の前営業日比は、期近2限月が0.13~0.14ドル高。
その他の限月は0.17ドル安~0.13ドル高。
4月の米雇用統計が堅調だったことが、景気減速に伴う石油需要の下振れ懸念を後退させた。
ただ、米国がイランに対する石油制裁を強化した後の供給ひっ迫懸念が限定的であることは
上値を抑えている。
時間外取引で6月限は61.30ドルまで軟調に推移したが、通常取引開始を控えてプラス
転換し、通常取引開始後には62.52ドルまで上げた。ただ、引けにかけては高値圏から
押し戻された。
https://fx.minkabu.jp/news/102104
NY金先物6月限(COMEX)
1オンス=1281.30(+9.30 +0.73%)
金6月限はドル安で反発。4月の米雇用統計は堅調な内容だったものの、賃金上昇率は
依然として加速しておらず、利上げの必要性が乏しいとしているFRB)の認識を裏付
ける結果だったことがドル売りにつながった。
米経済の安定感を背景として世界的な景気減速懸念が和らぎ、安全資産を求める雰囲気が
後退していることも逃避通貨であるドルを圧迫した。
https://fx.minkabu.jp/news/102105
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