今日、政府は公表した4月の月例経済報告で、景気判断を引き下げ、
「新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化しており、
極めて厳しい状況にある」との見方を示した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200423-00000051-asahi-brf
「悪化」の文言を使うのはリーマン・ショック後の2009年5月
以来、約11年ぶり。感染拡大と緊急事態宣言が続くなか、景気は
いっそう落ち込んでおり、2カ月連続で大幅な判断引き下げを余儀
なくされた格好です。
月例経済報告は景気に対する政府の公式見解で、経済運営の土台と
なります。2カ月連続の下方修正は、14年10月以来のこと。
3月分では、それまでの「回復」との文言を6年9カ月ぶりに削除
し、「足下で大幅に下押しされており、厳しい状況にある」とした
が、今回は経済指標の下落が続く現状を踏まえ、落ち込みの表現を
「悪化」に強めた。状況認識についても、アジア通貨危機後の19
99年6月以来、約21年ぶりに、「極めて厳しい」としました。
個別項目では、14の内6つで判断を下方修正。GDPの半分以上
を占め、外出自粛や営業休止などの影響を直接受ける個人消費は、
「急速に減少してる」とし、「このところ弱い動きとなっている」
とした3月に続き2カ月連続で下げました。
輸出は「このところ減少してる」と1年3カ月ぶり、生産について
も「減少している」と4カ月ぶりに、それぞれ下方修正しました。
国内外で自動車の販売が振るわず、生産調整の影響が幅広い産業に
及んでいることを反映しています。
今回の景気悪化は、大不況への扉を開けたコロナウイルスの影響に
よる所だが、先のリーマンショック時とは、異なります。
リーマン時は、行き過ぎた金融市場の自由化がバブルを生み、それが
弾けて需要<供給の関係になり、景気悪化を食い止める必要から規制
の強化や巨額の財政出動に乗り出す経緯があった様に思います。
言わばケインズ政策の復活にあったということでしょう。
今回、成長率の低下や格差の拡大といった資本主義ひずみあるものの
需要>供給の不等式関係を保った中での発生でした。コロナウイルス
の流行とコロナとの戦いに勝つため、人の移動を抑える=経済活動の
低下が、結果的に需要を減らし、供給過剰となったジレンマです。
近年、ピケティの「21世紀の資本」やクル―グマンが指摘してる様
に、政府の役割が重要で、コロナ対策と経済再生という二律背反する
状況では、財政出動して人材を守る事が、近い将来の経済再生に結び
つきます。車の両輪、もう1つの片輪、金融政策も必要でしょう。
経済の再開=人の移動制限の緩和は、まだ先です。経済に関わる人の
生命・身体を守り、人がいれば経済再生も可能だが、人がいなければ
経済復活もままなりません。
ここは、自粛指示しながら、最低限の補償してコロナ禍を下火にする
ことが急務で、政府に、第2、第3の財政出動が求められます。
景気悪化の大不況の扉を閉めるためにも、政府の英断が必要です。
さて、日経平均は反発して、291円高の19429円でした。
(出来高 概算11.77億株の商いでした。)
今朝のNY市場が、反発。原油先物相場が落ち着き、中小企業追加の
支援策期待から反発しました。この流れから、日経平均は、上昇して
スタートすると、後場にかけても強含み、19400円台で終了した。
日経平均は、マドを空けて4日ぶり上昇。ボリンジャーバンド+1σ
レンジを超え、来週にかけつなげた格好です。
今晩のNY市場は、続伸してスタート。終了時にプラス圏続伸となる
か、ポイントです。
明日の日経平均、週末でもあり、弱含みのもみあいを想定しています。
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