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中国の新鋭ヘリ開発、配備とオスプレイ

2015-09-29 20:06:10 | オスプレイ等

中国の新鋭ヘリ、Z-20等・・・過去、このヘリの心臓部を構成する運用ソフト等を、航空機エンジン・機械大手の米ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX.N)が、対中国禁輸措置に違反(暗黙の違反)して運用ソフト等を中国に売却・・・以後Z-20等は実運用段階と言われています。

日本のオスプレイ配備(佐賀空港、17機陸自担当)で、今後中国等は尖閣、他の島嶼等々で対処が難しくなる島嶼防衛の切り札オスプレイ・・・現在世界にこのような高性能を持った、ヘリ+飛行機はオスプレイ以外無く、隣国にとっては喉から手が出るほど欲しい航空機でしょう。

中国ではオスプレ対抗策としての第一歩は島嶼等々対処用、Z-8等輸送ヘリ(フランスSA-321のライセンス生産、更にカナダ製P/Wエンジン搭載で信頼性を上げているようです。一部ではCH-46のような運用を目指してるともいわれています。)、Z-20等攻撃ヘリの開発、配備等と思います。欧米プログの一部では、更に高度の技術を必要とするヘリの空中給油を研究していると言われています。

特筆すべきは、Z-8等よりも高度技術の攻撃ヘリ、Z-20等のアビオニクス、兵器システムは間違いなく米国の高度技術(対中国禁輸措置に違反)と言われています。

アメリカのMIL-STD-1553B規格、機体制御は3重デジタル・フライ・バイ・ワイヤ方式、中国製ヘリコプター初、フライ・バイ・ワイヤは、攻撃ヘリに必要な高機動性、敏捷性を実現しています。

自動操縦装置、飛行ルートシステム、飛行管理装置、無線高度計等で構成された自動操縦システムです。自動操縦装置はパイロットの負担軽減、悪天候下での自動着陸機能を可能としています。飛行管理装置は最適な飛行状態での経路、高度を算出、実際の飛行状態と対照して、不適切な飛行を行った際には自動的に正常な飛行に回復させる能力を備えていると言われています。攻撃ヘリは生存性を高めるため地形追随飛行を行いますが、それに欠かせない無線高度計が搭載、飛行中は常に機体の正確な高度を計測していると言われています。

前後コクピットはグラス化、3つの液晶ディスプレイ設置、操縦桿の設計にはHOTAS(Hands On Throttle and Stick)概念が取り入れられていると言われています。機長と乗員は、音声・映像・画像・各種データを相互交換、密接に意思の疎通を図れるようです。
兵器の照準はヘルメット・マウンテッドサイト採用、搭乗員は外部視認しながら光学/赤外線画像や各種データを参照することが出来ると言われています。

航法装置はデジタル地形図、GPS/GLONASS衛星航法システム搭載、自動操縦システムの支援を受けて、複雑な地形でも高度10~15mでの飛行を実現、更に地上のCP(コマンドポスト:指揮所等)との間、もしくは僚機のZ-10等との間で、情報の共有を可能とするデータリンク機能を備えているようです。軍事専門家の間では、デザイン、性能等も米国のUH-60ブラックホークに極似と言われていますが、当然でしょう!米国企業の高度技術ですから!

話をオスプレイに戻しますが、マスコミが嫌がる10万飛行時間あたりの事故発生件数、機種、事故率は?
オスプレイには海兵隊仕様MV22、空軍機CV22の2種類
オスプレイMV22: 事故率(1.93)、海兵隊使用で日本配備予定(過去モロッコで演習中の事故前 MV22:事故率「1.12」)
空軍使用CV22: 事故率(13.47)、日本では採用しません。昨今ではハワイで事故がありました。
米海兵隊大型輸送ヘリコプターCH53D:事故率(4.15)(2004年普天間で墜落事故)
海兵隊所属航空機、事故率(2.45)(ヘリを含む平均)

航空機等の事故率はバスタブ曲線を描くと言われています、運用当初はどうしても事故が多く発生、その後安定し低下、老朽化すると再び事故が多発するU字となると言われています、軍民同
様と思います。

MV-22B オスプレイⅡ =1.93
CH-46 シーナイト =1.11
CH-53D シースタリオン =4.51
CH-53E スーパースタリオン=2.35
AV-8B ハリアーⅡ =6.76
海兵隊全体 =2.45
(過去の沖縄タイムス記事より)

我々に身近な航空会社、日本に乗り入れている航空会社の事故発生レート
エジプト航空    =7.60
チャイナエアライン =7.16
トルコ航空 =6.83
エア・インディア =4.89
パキスタン航空 =3.84
イラン航空 =3.54
大韓航空 =2.58
フィリピン航空 =2.47
ガルーダ・インドネシア航空=2.44
タイ国際航空 =1.60
シンガポール航空 =1.50
キャセイパシフィック航空 =1.45
日本航空 =1.36
全日空 =0.22
(参考:AirSafe.com資料)

オスプレイの事故発生レートは1.93
マスコミ等で一人歩きするオスプレイ危険説・・・何かマスコミに作られたように思える時がありますし、オスプレイに反対の人はイデオロギーであり、配備の必要性を認めないために反対のように思えます。

オスプレイの安全性等は、日本以外の国際社会では受け入れられているようです。日本に配備(佐賀空港、17機陸自担当)されたら間違いなく周辺国等は、無防備に近い現日本の島嶼(島々等)防衛等の本気度を知ると思います。現実の日本周辺の島嶼を考えた場合、迅速な運用が出来るオスプレイ配備は必要と思えます。特に自衛隊の航空機運用、整備等能力は世界の軍の中でも極めて高いとされており、オスプレイ事故の不安は少しずつ払拭されると思います。

日本は世界最大の自然災害発生国で、多くの島々があります。特に離島の緊急医療、患者移送等は従来のヘリ等対応より格段に速くなると思います。一般ヘリと違い動きが極めて迅速(ヘリの2倍の速度等々)であり、西日本、離島等の人達の力強い味方になるのは間違いないと思います。過去、東京都議会は、遠距離離島、急患輸送等のためのオスプレイ導入要望を議決しています。

オスプレイ海兵隊バージョンはMV-22B、特殊作戦軍(空軍)バージョンはCV-22です、両タイプは若干仕様が異なっているようです。佐賀空港に配備予定されているオスプレイはMV-22Bと言われています。

日本の防衛は自国で出来ることは自国で実施する、オスプレイ配備も極当たり前のことと思います。

将来的には、やるべきことをやって米国とは親子の関係から、対等な関係に、在日米軍縮小等々の見直し等にもなると思います。

オスプレイをThe Dream Machine: The Untold History of the Notorious V-22 Osprey(AolDefense, 08/09/2011)という書物を書いた、米国の国防・外交ジャーナリスト、リチャード・ウィットル氏は、特異な航空機オスプレイをアンデルセンの童話「みにくいアヒルの子」に例えています。何か可哀想な生い立ちのオスプレイに思えます。

Air・Safe.com、ウィキペデア等々の資料を一部参考にしています。

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