ルイ・アームストロングとオール・スターズ
ノーベル賞が発表になった。今年は、期待された京大の山中教授の受賞が見送られ、日本人の受賞者がなかったので、新聞報道も静かである。
毎年思うのだが、医学・生理学賞、化学賞、物理学賞については、感心させられるが、平和賞については、過去の受賞者に違和感のある人がいるし、また、経済学賞については、ノーベル賞に必要なのだろうかという気がする。
私自身、大学では経済学を学んだ者であるが、残念ながら、経済学が、医学や化学の様に、人類に貢献しているとは思えない。
特に、最近の経済理論、経済分析については、あまり評価していない。
もう15年程前のことになるが、飯田経夫氏の「経済学の終わり」という本を読書会の教材にしたことがある。
その時、感想を求められて、「経済学の流れをコンパクトにまとめているが、現状は現在の経済理論では分析しきれない状況にあり、経済学に、社会学、心理学を融合した新しい学問体系が必要な時期にあるように思う。表題は、「経済学の終わり」ではなく、「経済学を超えて」とし、新しい視点を加えて欲しかった。」と述べたことを思い出す。
現在のような混迷した経済情勢を打開し、地球上の貧困を追放とは言わないまでも、打開できる新しい経済理論、政策が示されれば、もろ手を挙げて拍手を送るのだが・・・
ジャズ界にノーベル賞があれば、最初の受賞者は、ルイ・アームストロングであろう。
今日のレコードは、1947年11月、ボストンのシンホニー・ホールで行われたルイ・アームストロングと彼のオール・スターズの公演の実況録音を2枚のレコードに収めたものである。
小編成のレギュラー・バンドでは、5月のニューヨークのタウン・ホール・コンサートと並び、聞き逃せないレコードである。