想い出の小箱Ⅱ : 徒然草子

日常生活の中で感じたことを、徒然なるままに記述する。
OCNブログ人「想い出の小箱:レコード・コレクションからの続き。

High Society (Capitol CP-8273)

2011-12-28 10:56:26 | 社会・経済

映画「上流社会」サウンド・トラック盤

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今年も残り少なくなった。昔と違い、季節感が乏しく、あまり感激もない。

TVでは、年末恒例の十大ニュースや今年の物故者等の特集が組まれている。

大震災と原発事故に明け暮れた1年だったような気がするが、世界では、いろいろな事があった。

いわゆる「アラブの春」、ギリシャに始まる財政危機、異常気象とタイの洪水、アメリカの地位低下と格差抗議運動、原発廃止の動向、ビン・ラディン、カダフィ、金正日の死去等々。

世界中の最大の関心事となった原発事故について、政府の事故調査・検証委員会の中間報告が発表された。ある程度予想されたが、愕然とした。

一番驚いたのは、当事者の勉強不足と問題意識の欠如である。非常用復水器、その他の機器や計器について、あれだけの地震で異常が起きていないかと疑問さえ持たなかったのだろうか。

民間の危険物を扱う工場では、考えられないことだ。安全神話にどっぷり漬かって、何の疑問も持たず、保安院、原子力委員会まで、責任は他人任せの体質だったいうことらしい。

都合の悪いことは、都合良く変えて収めるというやり方が、染み透っているのは原発だけでないという事を認識しておくべきだろう。

私がまだ現役の頃、予算作成で時間を割いたのは、前提条件の設定であった。前提条件を変えれば、いくらでも都合のよい結論が出せるからだ。

政府やマスコミの検討結果も、ほとんどの場合、前提条件が示されない。

最近の例では、年金の出生率、高速道路建設の需要見通し他、ほとんどが、都合のよい結論に導くための前提であったことは、皆が知るとおりである。

今年は、「想定外」という言葉が良く使われたが、前提を都合よく変えれば、想定外になり、想定外となれば、検討の対象外になる。

もはや、政争の事しか頭にない連中に任せてはおけない状況である。

今日のレコードは、映画「上流社会」のサウンド・トラック盤で、アメリカの良き時代のニュー・ポートを背景に、一時、格差社会を忘れさせてくれる楽しい映画である。

ビング・クロスビー、グレース・ケリー、フランク・シナトラ、ルイ・アームストロングとその楽団。素晴らしい顔ぶれである。