『村井知事、再稼働を支持「事故がダメなら乗り物も否定」』
https://www.asahi.com/articles/ASNCC76WFNCCUNHB007.html
宮城県知事が女川原発の再稼働を容認する際に、原発事故を
交通事故と同列に語ったことに呆れてしまった。交通事故は何
度繰り返し起こってもその場その時限りだが、もちろん被害者
の苦痛は生涯続くかもしれないが、しかし、原発事故は一度起
こっただけで、その郷土の時空間の放射能汚染は未来永劫続く
、原発事故はこれまでの事故とは次元が違うのだ。何て無知だ!
* * *
東日本大震災から9年8カ月となる11日、東北電力女川原発2号機
の再稼働が事実上、決まった。村井嘉浩知事がこの日、地元の女川
町の須田善明町長と石巻市の亀山紘市長と会談し、再稼働に必要な
地元同意を表明した。ただ、地元が不安を感じている避難道路の整
備にどう具体的に取り組むのか、知事から明快な言葉はなかった。
会見での村井嘉浩知事との主なやりとりは次の通り。
――知事のなかでの判断のポイントは。
民意の代表である県議会や全市町村長、立地自治体の首長が(再
稼働に)理解を示したことが大きかった。
――再稼働の必要性は。
一人の政治家として原発について考えはあるが、それをみなさん
の前で話すことで、県議会の判断や市町村長の判断にくもりが出て
はいけないと控えてきた。
私は再稼働は必要だと考えている。原発がある以上、事故が起こ
る可能性はある。事故があったからダメとなると、すべての乗り物
を否定することになる。技術革新をして人類は発展してきた。
福島の事故を教訓として、さらに高みを目指す、目指さないとい
けない。どういう時にも再生可能エネルギーで日本のエネルギーが
まかなえる技術に達するまで、原発は必要だ。原油由来のエネルギ
ーに頼らないで、エネルギーがまかなえる段階で原発の依存度を少
なくする。県議会と立地市町の議会、市町村長の考えは間違ってい
ない。
――避難道路の問題は。
両首長から具体的にこの道路をという要望はなかった。全力で、
継続して、着実にやると回答した。ある程度、財政的な出動をして
も県民の理解は得られると思う。
――9日に市町村長会議があったばかりで、スケジュールありき
では。
市町村長会議の判断は、「3人で話し合った結果を総意とする」
で、早くしないと逆に失礼だ。東北電力から事前協議の申し入れが
あって、7年近くずっと議論してきた。そろそろ結論を出しても良
い時期だと考える。事前了解がなければ着手できない工事もある。
あと数年以内に安全対策工事を終えるためには、このタイミングで
ないと支障が出るというのも事実あった。
――住民説明会の追加を要望した県民もいる。住民投票は考えな
かったのか。
住民投票は県議会で2回も否決された。私の力が及ぶところでは
ない。住民説明会はすべての議事録をネットで公開している。決し
て少なすぎることはない。適切な時期ではないか。
県議会も、市町村長会議もスムーズに進んだ。無理やり(1回で)
協力してくれとお願いしたわけではない。