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「人はみんないつか死ぬ」の続き

2022-09-02 08:39:09 | 「第三次世界大戦前夜」

          「人はみんないつか死ぬ」の続き

 

 

 そもそも近代社会はひたすら「快適で安楽な生」を追い求めてきたの

だから、臨終に際しても「安楽な死」を認めるべきではないか。「安楽死」

とは「快適で安楽な生」の終末であるが、ところが、人生の終末を苦痛と絶

望のうちに迎えることになれば、それまでの自立した尊厳も失われてしま

う。既にスイスでは、厳格な基準の下での安楽死を合法化していて、年間1

00人もの人の安楽死が行なわれているという。その方法は、

『スイスの自殺幇助は、患者が致死薬入りの点滴のストッパーを自ら解除す

る方法が一般的だ。点滴を左手首に刺したサンドラさん(安楽死希望者)は、医

師による最終診断を受けた。「このストッパーを外すと何が起こるかわかり

ますか」と尋ねられると、彼女は「Yes I will die(はい、私は死ぬのです)」

と躊躇することなく答えた。』                      [https://www.news-postseven.com/archives/20180930_770149.html?DETAIL] 


「人はみんないつか死ぬ」

2022-08-28 10:51:23 | 「第三次世界大戦前夜」

    「人はみんないつか死ぬ」

 

 

 同居する高齢者が要介護4の寝たっきりになって、改めて人はみんな

いつかは死ぬんだと、「死」について考えさせられた。

 思い通りにならない身体から、遂には思いまでも萎えてしまった病人にと

って回復の見込みのない延命のための処置は生きていることの歓びよりも、

思い通りにならない絶望の連続に違いない。これまでは如何に生きるべきか

を問われた私にしても、すでに残された余命の方が短くなって、間もなく如

何に死すべきかが問われようとしている。もしも、死ぬことが避けられない

のであれば、切に「安楽に死にたい」(松田道雄 著 岩波書店)と願うばか

りである。 紙パンツを股間に纏って介護ベットに横たわる同居人を眺めて

いると、問題なのは、どう生きるかではなく、どう死ぬかではないかとさえ

思えてくる。自栽した評論家の故 西部氏や生前から安楽死を訴えていた作

家の故橋田壽賀子さんたちのように、たぶん、これからは安楽死、いや尊厳

死を求める声がますます大きくなるに違いない。もちろん、本人の意思が大

前提であることは言を俟たないが、高齢化社会の死に方として安楽死を認め

てもいいのではないだろうか。

 


「人口、11月に80億人」

2022-07-13 05:36:26 | 「第三次世界大戦前夜」

      「人口、11月に80億人

 人口、11月に80億人 23年にインドが中国上回る―国連」          
【ニューヨークAFP時事】
国連は11日に公表したリポートで世界人口が11月15日に80
億人を突破するとの見通しを示した。また、2023年にはインド
の人口が中国を上回り、世界最多になると予想した。(以下省略)                                             

  *      *      *

 ここまでくれば人権の価値が暴落して、不謹慎だが何処かで多く

の人が殺されている事実さえも仕方のないことのように思えてくる。

また、若者たちが恋愛結婚出産を思い止まるのも何となく肯ける。

 住み辛くなるはずだ。

 ただ、増えすぎた人間は殺処分にしろとばかりに、「人口爆発を

抑止する唯一の方法は戦争である」とならないことを願うばかりだ。

 科学技術の下で大量生産された人間は、その一方で科学兵器によ

って大量殺戮されている。

 近代化の下で、すでに人間は家畜化している。


「スタグフレーション(stagflation)」

2022-06-19 11:00:52 | 「第三次世界大戦前夜」

     「スタグフレーション(stagflation)」


「スタグフレーションとは、景気が後退していく中でインフレーシ

ョン(インフレ、物価上昇)が同時進行する現象のことをいいます。

この名称は、景気停滞を意味する『スタグネーション(Stagnation)

』と『インフレーション(Iinflation)』を組み合わせた合成語です。

通常、景気の停滞は、需要が落ち込むことからデフレ(物価下落)

要因となりますが、原油価格の高騰など、原材料や素材関連の価格

上昇などによって不景気の中でも物価が上昇することがあります。

これが、スタグフレーションです。景気後退で賃金が上がらないに

もかかわらず物価が上昇する状況は、生活者にとって極めて厳しい

経済状況といえます。わが国では、1970年代のオイルショック後に

この状態となっていました。」(SMBC日興証券HP内「初めてでも

解りやすい用語集」より) https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/su/J0293.html 

 要するにわが国の経済は「スタグフレーション(stagflation)」へ

突入したと言えのではないだろうか。ところで凡そ百年前には、

第一次世界大戦が勃発し(1914年~1918年)、スペイン風邪

のパンデミックが起こり(1918年~1919年)、ついには世界

恐慌(1929年10月24日「暗黒の木曜日」~1933年まで

の五年間に及ぶ【旺文社世界史辞典三訂版「世界恐慌」の解説】

より)に襲われた。それは「暗黒の木曜日」ともよばれる最大・最

長の恐慌で,日本・ドイツを除いて,主要国が恐慌前の水準に回復

するのに10年かかった。各国は,ブロック化による景気回復や,日

独のような対外進出や軍備増強をはかり,第二次世界大戦(1939

年~1945年8月の日本の降服まで)の大きな誘因となった。(【

同上】より)

 今、およそ百年前に起こったこれらパンデミック、戦争、経済恐

慌が再び現実味を帯びて迫ってきているが、もしも人為的に避けら

れることがあるとすれば戦争にちがいない。果たして我々は「同じ

ものの永劫に回帰する歴史」を回避することができるのだろうか?


仮題「心なき身にもあわれは知られけり」(11)

2022-05-18 05:27:29 | 「第三次世界大戦前夜」

 仮題「心なき身にもあわれは知られけり」

 

             (11)


 ニーチェは、世界の底流を流れるのは「ニヒリズムの歴史」だ

と言い、たとえばキリスト教的二世界論(理想の世界と現実の世界)

は「ニヒリズムの歴史」からの救済にほかならないが、そもそも

形而上学(Meta=physics)思惟は世界を二元化して捉え、真の世

界から捉える現実の世界は仮象の世界に過ぎないので「ヒリズ

ム」に陥らざるを得ないと考えて、そこで、

「われわれはニヒリズムに陥らないために芸術を持っている」

とまで言う。つまり変化する《仮象の世界》を固定化した「真理」

によって捉えようとする形而上学的思惟、つまり《理性》は決して

変化する《存在の意味》を捉えることはできない。

                        (つづく)