テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Pioneer, F-120D FM/AM Digital Synthesized Tuner

2019-02-14 14:52:33 | Weblog

クラブメンバーのNさんの友人Oさんから以前使っていたが仕舞い込んでいたと云うFM/AMチューナー
F-120D を頂いた。 仕舞い込む前は動作していたとのお話だったが出力は無く、資料も手に入らず暫
くそのままとなっていた。 こちらえのご連絡は ホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願
い致します。

この種の物に詳しいクラブメンバーの J さんに回路図をお持ちで無いか聞いたところ直ぐに送って頂き
多くのことが分かった。 出力が無いのはミュートが掛かって仕舞っているからでは無いかと想像したが
それ以外にステレオの復調が為されておらず、STEREO 表示の LED も点灯していなかった。

2月15日 回路図から信号の流れを追ってみたが不具合の原因らしい箇所は見付からなかった。 そう
こうする内に+13.6V電源の電圧が実際には+19.8V程あることが見付かった。 電源回路を当って行く内
に+13.3Vになり動作が大きく変わった。 *何故回路を当っていただけで+13.3Vとなったかが不明。

本来84.7MHzで受信するFM横浜が84.5MHzで、またNHK-FM横浜81.9MHzが81.7MHzで受信したつまり
本来の周波数より0.2MHz低いところで受信しており、ステレオの表示も点灯する様になった。

音声出力も出る様になり、ステレオの復調も為されていた。 周波数もだが感度が低い様感じた。

ならばとプリスケーラーIC502の入力(局発のバッファー出力)を診てみた。 81.7MHz受信時の局発
出力は71.0MHzとIF=10.7MHzとすればピッタリでどうも使われているセラミックフィルターが怪しい。

今回の機種の場合FMには合計9個のセラミック・フィルターが使われているがこれらには経年
に依る特性の変化が有るのだろう。 適当なセラミック・フィルターが見付かると良いのだが。

2月18日 IFの特性を診てみた。 上は Wide で下は Narrow、マーカーは左から79.5-79.8-80.0-
80.2-80.5MHz。 感じではバンド幅は Wide が 400KHz程、Narrow は200KHz程と想われた。

 

2月21日 周波数が0.2MHzズレており、また感度も低いので神頼みのMさんに診て貰うことにした。

流石のMさんでも各ICの詳細が分からず最早これ以上は無理かと想い始めた時に上のIC, IC103の出力
にオシロのプローブを当てると動作が可也変化することに気付いてくれた。 駄目元で16番ピン(Quad In)
に繋がっているT103を調整したところ受信周波数が合い、また感度も可也増加した。 想像ではここはコド
ラチュア検波の中心周波数を調整し、検波出力でミュートをコントロールしているのではないか?

 

これまでステレオ表示も、信号強度表示も点灯しなかった東京FMがキチント動作する様になった。

更に高周波部の調整を行った結果FM79.5もステレオで受信可能となった。

矢張り周波数がピッタリ合っているのはスッキリする。

明るい窓際で上手く撮れてないがバンド幅は感じとして500KHz程だった。 (少し広すぎるのでは?)

2月26日 13.6V電源が不安定となる原因を探った。 先ず部品面から6.1Vツェナーに別のツェナー
をパラにして運転してみたが問題は起こらなかった。 このことから6.1Vツェナーに問題が在るのかと
想像したが、パターン面も診てみようと基板をひっくり返してみた。

ハッキリと問題と想える部分は診られなかったが少し気になる部分が有ったので関係している部分の
半田付けをやり直してみた。

その後連続運転を開始したがこれまでの1時間では問題は出ていない。 (上の画像は半田付け前)

 


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