今日お預かりしたのは久し振りの Beomaster 1900 で周波数が可成り高い方に移動して仕舞ってい
るとのお話だった。 この種の装置の修理、調整のご依頼は HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ に
お願い致します。
早速動作を診させて頂いたがお話の様に可成り高い方に移動していた。 上下は NHK 横浜 81.9MHz
で約 5MHz高い方に移動しており、更に感度が低く隣接する J-Wave 81.3MHzは受信不可能だった。
てっきりトラッキングエラー(特に局発の周波数の変化)と簡単に考えていたが局発の周波数を測定
しようと周波数カウンターを持ち出したが信号が弱く測定出来無かった。 細かく調べた結果単なる
局発の周波数の変化では無く、辛うじて条件が良いと発振しているだけで、しかも高域に持って行か
ないと発振が停止して仕舞うことが分かった。 可成り難航しそうだが、サテどう取り組むか?
7月2日 回路図とパターン図を持ち帰り机上で作戦を練った。
局発に使われていたトランジスタの hfe を診てみたが可成り低かった。
トランジスタをマイクロディスク 2SC605 に換えてみたが全く発振しなかった。
そんな馬鹿なと回路を当たったところチョークコイル L8 が断線していた。 紆余曲折は有ったが結
局元々のトランジスタに戻し、回路を一部変更し局発のアクティビティーを上げ好結果を得た。
局発及び RF Amp を調整した。 上は NHK 横浜 81.9MHz、下は Bay FM 78.0MHz 受信時
上はナックファイブ 79.5MHz受信時、下は FM 横浜 84.7MHz 受信時。
更に調整を加えた後の NHK 横浜 81.9MHz受信時、感度が若干不足していた。