今日お預かりした最後は(米)Orbit の Model 4-8 Digital Proportional System の内の 2
stick version で 4チャンネルの 1968 年頃の物かと想われます。 この種のラジコン装置
の修理、改造に付きましてはこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合
わせ下さい。
お話では変調(パルス変調)が全く掛からないとのことで近々取り組ませて頂こう。
10月4日 この機種か定かでは無いが手元に在った回路図をプリントアウトしておいたが PDF
フォーマットの為か回路図は事実上殆ど読めなかった。仕方なく昨夜は倍率をアレコレ調整し
ながら表示し手書きで回路図を起こしたが 1時間近くを要して仕舞った (誤りが 2ヶ所有った)。
使われている基板のパターン面はテッキリ半田メッキが為されているものと想像していたが
実際は別の材料でメッキされている様で、また使われていた半田も普段使っている物とは可
也違っており融点も可也高く、アルミ用の半田の様な感じの物で処理に時間を要した。
上の画像に見えている回路は昨夜書き写した回路図とは可也異なっていた。
上の回路は信号の源となるマルチバイブレータだが全く信号は出力されてなかった。 結果か
ら申し上げればトランジスタの片方の E-B 間が開放となっており、もう一方も可也 hfe は低
かった。
手元に Ge の PNP の石は多く在るものの Si のスイッチング用となると種類は極端に少なくな
り何とか見付けた 2SA1015 に置き換え良好な出力を得た。上の信号は約 15mSec. 10Vp-p(電源
電圧)。 まだ他にエンコード+変調用に 8石が在るがこれらにも同様の問題が有りそうな気が
するが今日は時間切れとなった。 外した石の型番は消されており不明だが想像では 2N3640。
10月5日 予想通りエンコーダーの 4段目のトランジスタの hfe も可也低下していたので交換し
た。 回路図では 5、6段目も回路が組まれていることになっていたがそれらが機能しておらず
何とか動作させ様としてみたが本来なければならないベースバイアス、及びコレクタの抵抗が
無く、これらは機能しないで良いのだとヤット理解したのでした(本来の回路図が在れば余計
な作業は省けたのですが)。 変調は掛かり下の画像のアンテナ出力レベルは 75Ω終端、電源
電圧 10Vで約 15Vp-pだった。
後日談 ご依頼主からお礼のメールと共にシステム全体でも良好に動作し、サーボの
微調整だけで済んだとのお話だった。 喜んで頂け良かった!