”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

最後の栗おこわから栗の追熟を学ぶ

2022-11-14 00:26:02 | 果物

お野菜の先生が、「今年最後です。」と言って、

栗おこわを届けてくださいました。

  

  

冷蔵庫に保管してあった栗が痩せてしまったけど、

皮を剥いてみたら甘みが強くなっていた・・・

そうおっしゃっていました。

 

たしかに、まるで甘露煮のような甘さで、ホクホク。

以前にいただいたものよりも甘みが強くなっています。

  

栗もさつまいもやかぼちゃのように追熟するのか?

考えたこともありませんでしたが、調べてみましょう。

   

そもそも栗は、秋に実を落として春に芽を出す種子です。

そのため、栗は冬の時期にでんぷんを糖に変えることで栄養を蓄え、

春の発芽に備えます。

  

そこで、糖を蓄える準備を始める冬と同じ環境に栗を置くことで、

栗は糖を蓄えようとする・・・つまり追熟させることができるというわけです。

栗に「今は冬だ!」と思い込ませる温度と言ったら、

冷蔵庫のチルドルーム、0℃前後が望ましいでしょう。

  

お野菜の先生が冷蔵庫で栗を保存していたため、

栗は「冬だ!」と思い込んで、せっせと糖を蓄えてくれました。

  

おいしい栗おこわは栗の勘違いの賜物ですね。

   

ちなみに、0℃前後で栗を保管すると、

3日の保存で糖度は2倍に増え、30日の保存で約4倍に増えるそうです。

ところが一方、常温で保存すると、呼吸などで糖を消費してしまうため、

糖はどんどん減ってしまいます。

  

栗に冬だと思い込ませる保存温度、大切ですね。

来年の栗のシーズンに備えて忘れないようにしなければ!!(^-^)

 

おいしい栗おこわから、また学ばせていただきました。

 


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