花売り娘さんが、この日の記事の中で、
「絹さやの赤花と白花は何か違うのかしら?」
と書いていらっしゃいました。
このことは、私もずっと気になっていたのです。
豆類は、大半が白い花(ツタンカーメンのえんどうは紫ですが)を咲かせるのに、
絹さやと砂糖ざやは赤と白があります。
種の袋の写真をお借りしました。
●白花
●赤花
赤花と白花にはどんな違いがあり、どんな使い分けをするのか?
色々書かれたものをまとめてみると
●赤花
・おすましに使うと汁が濁らない。
・複数のエンドウ(例えばスナップえんどう、グリンピース、絹さやなど)を
植える場合、絹さやは赤花を選んで植えると間違えることがない。
●白花
・赤花よりも育てやすく、収量も多い。
・発芽率も良く、小ぶりだが味が良い。
白花が作りやすいと書かれたものが多かったです。
そもそも、えんどうの起源はかなり古く、
古代オリエントや地中海地方で、麦作の発祥とともに栽培化された豆です。
新石器時代の遺跡からも見つかっているのですが、
これはおそらく赤花・丸粒のえんどうではないかと言われています。
これが、アリアン族の移動とともにヨーロッパに伝えられ、
白花・しわ粒のヨーロッパ系えんどうに発達しました。
これが、今の絹さやの赤花、白花につながっているのでは・・・
とクサマヒサコさんがお書きになっていらっしゃいました。
白花の方が後から生まれた品種ですが、
赤花が気候風土の影響で白花に変異したのか、
それとも、作りやすさを求めて改良を重ねていくうちに白花が生まれたのか、
野菜の伝来を調べていると、いつも植物の力と人の叡智に感動させられます。