とだ九条の会blog

「とだ九条の会」公式HPに併設=「とだ九条の会ブログ」でネットワークを広げます。

日本はなで「核兵器禁止条約」に参加しないのか?

2019年03月15日 | 国際・政治
核兵器禁止条約が国連で採択されて2年がたとうとしています。これが批准する国が増えれば、核兵器を持つこと、作ること、これで脅かすことも「違法」ということが国際的に決まるのです。しかし、核兵器保有国とその同盟国で「核の傘」に守られていると思っている日本などは、これに背を向け参加していません。唯一の被爆国であり、憲法9条を宣言した日本が世界に率先して取り組まなければならない核兵器禁止条約。なぜ日本はこれに参加しないのか、若者がよくかかわるサイトで解説しています。「日本が『核兵器禁止条約』に参加しないきちんとした理由」と題する記事。「きちんとした」理由かどうかは甚だ疑問ですが、2019年3月7日配信 クリエーターと読者をつなぐサイト「cakes」から記事を転載させていただき、紹介することにします。(サイト管理者)

※以下、転載はじめ↓
 

<日本が「核兵器禁止条約」に参加しないきちんとした理由>
 

高校チュータイ外交官のイチからわかる!国際情勢  島根玲子
元コギャルの現役外交官である島根玲子さんが、ほんとうの「平和」を実現するために必要なたった一つのことを教えてくれる「10-核兵器のはなし~核兵器の終わりか、人類の終わりか~」の後編。『高校チュータイ外交官のイチからわかる!国際情勢』から特別連載!

■核兵器禁止条約に参加しない理由
 
核兵器禁止条約。名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。この条約は、122の国と地域の賛成によって、2017年7月に国連で採択されました。
この条約は、簡単に言うと、核兵器そのものを違法なものとして、もちろん持ってもいけませんし、核兵器で他の人を脅すことも、核兵器を持っている国を手伝ったりすることもダメ、核兵器に関するありとあらゆる活動を禁止しています。
日本はこの条約に参加していません。核兵器なき世界を目指すという目標は日本と同じなのに、なぜでしょうか。ちょっと違和感のある人もいるかもしれませんが、これにはきちんとした理由があるのです。
核兵器禁止条約には、核兵器を持っている国はひとつも参加していません。
核兵器は、核兵器を持っている国が減らさないと減りません。わたしたちが核兵器を持っている国にズカズカ入っていって、「はい、この核捨てましょうね」なんてできるはずないので、核兵器を持っている国が、自らの手で核兵器を減らさないと、世界に存在する核兵器の数はひとつたりとも減りません。核兵器を持っていない国だけで、核兵器をなくそうとしても、残念ながら核兵器はなくなりません。
核兵器を持っている国も含めて世界中すべての国が、核兵器禁止条約に参加するならば、それは理想的かもしれません。でも、そうではないのです。現実問題として、核兵器を持っている国を巻き込まずに、核兵器の数を減らすことはできないのです。

■「トラテロルコ条約」
 
ここまでみてきた話だと、「じゃあ核兵器のない世界を実現するのは不可能なのでは……」と思う人もいるかもしれません。でも、そう悲観的にならないでください。
核兵器のない地域を実現した例があります。それが中南米。中南米諸国は「トラテロルコ条約」という条約を結び、あの一帯から核兵器をなくしました。
中南米地域は、過去に一度大きな核の脅威にさらされました。先ほどふれたキューバ危機です。今でも語り継がれる、史上最大の核戦争の危機です。
中南米地域は、この経験から、核兵器の脅威というのがどれほど怖いものか、身をもって知ることになりました。もう二度とあのようなことは繰り返したくない、もうあんな怖い思いはしたくない、という思いを結集させ、1968年、トラテロルコ条約を結び、世界で初めて、核兵器のない地域を作り上げました。
その後、他の地域も中南米に続きます。
1986年には南太平洋地域、1997年にはASEAN(東南アジア諸国連合)、2009年にはアフリカと中央アジア。このように、他の地域も次々に核兵器のない地域を実現しています。このような取り組みが積み重なっていけば、核兵器のない世界も夢ではありません。

■核兵器を持たない「勇気」
 
核兵器というのは、誰かが持ち始めると、悪循環が始まります。ひとつの国が核兵器を持つと、それから身を守るために他の国も持ち始めます。誰かが核兵器を2個、3個と作ると、それから身を守るために、じゃあわたしは3個、4個作ろうといった具合に。こうして核兵器の数はどんどん増えていきます。そして一度作られてしまうと、なかなかなくならない。誰も望んでいないのに。
これこそ、核兵器が生み出す悪循環です。
世界はこの悪循環から解き放たれなければいけません。自らの手によって自らを、この悪循環から解き放つ、強い意志を持たなくてはいけません。
もう一度、オバマ大統領の演説に戻ります。
「私たちは戦争の苦しみを経験しました。共に平和を広め、核兵器のない世界を追求する勇気を持ちましょう」

■核兵器のない世界に必要なのは、「勇気」。
 
核兵器がなくならない悪循環の根源は、核兵器を持っている他人に対する恐怖。もちろんその恐怖は当然のものです。誰だって攻撃されたくありません。自分を守るために、自らも武装する。そうした論理で、人類は核兵器を作ってきました。
その悪循環から自らを解放するのは、勇気なのです。世界は、ひとつになって、この勇気を持つべきです。理想論と思われるかもしれませんが、でもみんながこの勇気を持てば、不可能ではありません。
2017年のノーベル平和賞を受賞した、「ICAN」のフィン事務局長はこう言います。
「核兵器の物語には、終わりがあります。どのような終わりを迎えるかは、わたしたち次第です。
核兵器の終わりか、それとも、わたしたちの終わりか。
そのどちらかが起こります」
 

【出典】2019年3月7日配信 クリエーターと読者をつなぐサイト「cakes」
 

※9条改憲を許さず、憲法の平和・人権・民主主義が生かされる政治の実現を求める
「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」(3000万人署名)にご協力を。
署名はこちら=> =>http://kaikenno.com/?p=1
(安倍9条改憲NO!全国市民アクション)
■5月3日「憲法集会」で4月末時点で1350万筆が集まったことが報告されました。引き続き3000万筆目指して取り組ます。
 
※日本政府に核兵器禁止条約への参加を求め、
 核兵器のない世界の実現に向けて、
 あなたも「ヒバクシャ国際署名運動」を。
  ネット署名はこちら=> http://hibakusha-appeal.net
  (「ヒバクシャ国際署名」推進連絡会)
※このブログをお読みの方で、「私も九条の会のアピール(「とだ九条の会」HPをご覧ください。)に賛同し、憲法九条を守る一翼になりたい」という方は、 「とだ九条の会」HPに「WEB署名」がありますので、「賛同署名」にご協力ください。
■「とだ九条の会」公式ホームページもご覧ください。
http://toda9jo.web.fc2.com/
*「とだ九条の会」ホームページは2014年11月24日、上記アドレスに引越しました。
■「とだ九条の会」ブログのアドレス
http://blog.goo.ne.jp/toda9jo
*「とだ九条の会」ブログは2014年11月10日、上記アドレスに引越しました。
■「とだ九条の会」ツイッターのアドレス
http://twitter.com/toda9jo
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする