とだ九条の会blog

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労働の非正規化は経済成長にもプラスにならない(2)

2009年01月31日 | 国際・政治

昨日に引き続き、非正規雇用問題について、2009年1月24日付け「しんぶん赤旗」経済面の「労働の非正規化は経済成長にもプラスにならない」から松山大学経済学部の間宮賢一教授の解説をご紹介します。(文責:サイト管理者)

昨日は、企業が利潤を維持しようと行動して、コスト削減として非正規切りや正社員のリストラを進めようとしますが、そのため消費需要が落ち込み、結果として企業の利潤も悪化する‥‥こうした個別企業の対応は一企業としては一見合理的なように思われますが日本経済全体を見れば悪化をひどくするという点で「合成の誤謬(ごびゅう)」と呼ばれるという点をご紹介しました。
まさに市場原理にゆだねれば競争の中で経済が成長するとした新自由主義的な考え方の行き着く先と考えられます。

間宮教授は、企業の業績悪化に対し、これまでばらばらで労働条件の切り下げに泣き寝入りせざるを得なかった非正規労働者が労働組合を結成して、待遇改善を要求することは、この「合成の誤謬」の動きを逆転させる要因として働くと指摘します。
そして、非正規労働者の増加は、雇用環境の悪い労働者が増加するばかりでなく、正社員の労働時間も長くなるなど全体的に雇用環境の悪化をもたらしてきたので、非正規労働者の雇用環境を改善することは、正社員も含めた雇用環境の改善につながるのだと言うのです。

最近、大企業がバブル崩壊以後に、こうした非正規雇用を駆使してバブル期を上回る巨額な利益を上げ、内部留保を蓄え続けてきた実態が報道されていますが、間宮教授は、ここに雇用環境を大幅に改善する原資があると指摘します。
個々の企業にとってみれば、それはコスト増を意味するとしても、マクロ経済的には消費需要の増大で、雇用環境の改善によって減った利潤の一部は回収できると言うわけです。

今こそ、財界・経団連、そして日本政府は、大企業の意のままの経済政策を採るのではなく、日本経済全体にとって有益な施策をとる必要があるのではないでしょうか。

【出典】「労働の非正規化は経済成長にもプラスにならない」(間宮賢一松山大学経済学部教授)2009年1月24日付け「しんぶん赤旗」経済面より

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労働の非正規化は経済成長にもプラスにならない(1)

2009年01月30日 | 国際・政治

アメリカ発の金融危機と景気後退にともなって、昨年来より大企業による「非正規社員切り」が横行しています。非正規雇用は雇用を促進し、日本経済にとって経済成長にプラスになったとの論調もありますが、果たしてそうだったでしょうか。今日の非正規雇用問題は、憲法25条で保障された規定=「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」とも関係してきます。
2009年1月24日付け「しんぶん赤旗」経済面に「労働の非正規化は経済成長にもプラスにならない」と題して、雇用と経済成長との関係について、松山大学経済学部の間宮賢一教授の解説が出ていましたので、その概要を紹介します。(文責:サイト管理者)

まず初めに間宮教授は、派遣労働の原則解禁など労働市場の規制緩和が、モノのように使い捨て去られる非正規労働者が劇的に生み出されてきたといい、その一方で、大企業を中心に大きな利益を上げてきたが、これは日本全体で考えると決して経済成長にプラスに作用するものばかりではなかったと指摘します。なぜなら、非正規雇用化で、賃金が下げられると共に、将来不安が増えることから、消費需要が減退するからです。さらに現在のように「非正規社員切り」に加え、正社員のリストラまで進行している状況では、消費需要が大幅に減退することで、企業の設備投資も落ち込み、不況は一層深刻にならざるを得ません。企業が目的を利潤にだけ向けているために、企業が望むような水準の利益でなければ生産しないことから、景気が一層悪くなるというのです。こうした事態は、個別企業では一見合理的な行動が全体を悪化させる「合成の誤謬(ごびゅう)」と言うのだそうです。

(つづく)

【出典】「労働の非正規化は経済成長にもプラスにならない」(間宮賢一松山大学経済学部教授)2009年1月24日付け「しんぶん赤旗」経済面より

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映画「鶴彬(つるあきら)─こころの軌跡─」‥‥神山監督が新作(2)

2009年01月29日 | 国際・政治

Tsuru 昨日に引き続き映画「鶴彬─こころの軌跡─」について「映画人九条の会」の案内からご紹介します。(文責:サイト管理者)

■新作にかける神山監督の思いを、それぞれの作品の公式サイトから転載します。

「鶴彬─こころの軌跡─」‥‥「創作ノート」より──神山征二郎監督
少年喜多一二(きた かつじ)は生れてまもなく子供のなかった叔父夫妻の養子となった。同じ町内に実父母兄妹がいたが、八歳の時実父と死別、やがて再婚した母とも遠く離れくらすことになった。やはり孤独は人一倍であったろうと想像できる。
 少年は詩を愛し、石川啄木に憧れた。目と鼻の先に日本海があり、海を見ては詩を書いた。

   暴風と海との恋を見ましたか

早熟な少年詩人に成長していった。文学に夢中になった。しかし、少年の生きていたのは戦争の時代だった。暗く重い時代だった。その時代を生きた文芸者の多くが傾倒していったプロレタリア文学に彼もまた目覚めていった。
「弱き者を見捨るな」
 と活動をした。青年になったからだ。だが、暗黒の歯車は止らず、第二次世界大戦が現実のものとなりつつあった。
「その道を行くべからず」
 と両手を拡げたが
「邪魔者、そこをのけ」
 と権力は力ずくに出た。
「断じて退かず」と詩人。悲劇は必然であった。詩人の名は〝鶴彬〟。
 だれよりも鮮明に時代の行末が見えてしまった、愛すべき詩人、その心の軌跡を追いかけてみようと思う。
 ドキュメンタリー・ドラマの様式をとるから、時間と空間をたやすく飛び越え、簡略化した映像で、かえって真実に迫る、という手法に挑戦してみたい。例えば現在の町並をカスリ着流しの鶴彬が歩いている─―といった映像の展開である。
 貴重な浄財によって製作が実現することになりました。ご関係の各位に感謝しつつ、完成にむかって一層のご協力をお願い申し上げます。
(「鶴彬─こころの軌跡」は、本年3月29日初上映の予定です。)

【出典】映画人九条の会mailNo.34より
「鶴彬─こころの軌跡」公式サイト:http://tsuruakira.jp/

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映画「鶴彬(つるあきら)─こころの軌跡─」‥‥神山監督が新作(1)

2009年01月28日 | 国際・政治

「映画人九条の会」の代表委員である神山征二郎監督が、新作に取り組んでいます。
そこで、関係記事から映画「鶴彬(つるあきら)─こころの軌跡─」について2回にわたりご紹介します。(文責:サイト管理者)

この映画は“暁を抱いて闇にゐる蕾”“手と足をもいだ丸太にしてかへし”‥‥反戦を貫いた川柳作家・鶴彬(石川県かほく市高松出身)の29年の短い一生を描いた映画です。本年3月29日に同市での初公開をめざして映画製作協力金目標3000万円へあと一歩と呼びかけを強めていました。
北陸中日新聞2008年12月28日付け文化・芸術欄では「平和希求の心燃やそう」とのタイトルのもと、2008年11月15日に鶴彬生誕100年祭実行委員会などが石川県金沢市で開催したシンポジウム「今、何故 鶴彬か?」を紹介していました。同シンポには、神山監督ほか深井一郎金沢大名誉教授、岡田一杜(いっと)・和(わ)川柳社主宰、酒井路也石川県川柳協会会長、千葉龍金沢文学会主宰が出席。平野寛同映画プロデューサーが司会しました。

深井氏は日本機関紙出版センターから『反戦川柳作家 鶴彬』を出版した方、「(鶴彬の映画化について)第二の人生を歩むことの目標、虜(とりこ)になった」と発言、岡田氏は「鶴彬の平和希求の精神が作品を作らしめた」、酒井氏は「川柳は社会風刺、批判だが、生活が落ち着くとそれがボヤけ、丸い句をつくるようになった。鶴彬の出現でガンと頭を打たれた」などと語りました。

神山監督も、「みんなが戦争協力した時代に鶴彬はどこまでも純情を通した。監督料をもらえなくてもいいと思ったのはこんな生き方をした人がいたといううれしさがあったから」と発言。
千葉氏も、「何か言うと逮捕される時代が再び来るかもしれない。今も世界恐慌は戦争と隣同士なんです。鶴彬から世の中を間違えないようにする一つの指針を与えられた。そういう苦しい時代を再び来さしめてはならない。鶴彬の映画を見て自分の中の良心の起爆剤にする気持ちで公開を待ちましょう」と平和への意志を熱く語りました。しかし、千葉氏は、残念ながらこのシンポ開催の12日後の11月27日、75歳で急逝されました。ご冥福をお祈りします。

【出典】北陸中日新聞2008年12月28日付け文化・芸術欄より
「鶴彬─こころの軌跡」公式サイト:http://tsuruakira.jp/

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憲法を生かす年に!--「映画人九条の会」がメッセージ

2009年01月27日 | 国際・政治

「映画人九条の会」が1月21日、次のようなメッセージを送ってきてくれましたので、ご紹介します。

■憲法を生かす年に!
「100年に一度の経済不況」「派遣切り」「大量解雇」──。かつてないほど暗い世相で明けた2009年。日比谷公園の「年越し派遣村」がこんなにもマスコミの話題になるなんて、本当に驚きの社会状況です。
 アメリカ発の新自由主義、市場原理主義がもたらした100年の一度の経済危機ですが、それは同時に新自由主義の終焉を示しています。今年は、大いなる変革が始まる年になるのではないでしょうか。「派遣村」は新たな連帯の誕生です。九条運動にとっても決定的に重要な年になる予感がします。
 そのアメリカでは、国民の“ Change”の期待を集めてオバマ新大統領が誕生しました。日本では、解散のために生まれた内閣なのに解散もできない麻生内閣が、支持率を危険水域にまで下落させて、にっちもさっちも行かない状況です。でも、9月までには必ず総選挙が行われます。日本の政治状況も大きく動きます。国民の雇用とくらしを守り、憲法を守る勢力の拡大に大いに期待したいものです。
 「九条の会」呼びかけ人のお一人である澤地久枝さんは、新春インタビューで「昨年12月に亡くなった加藤周一さんは、『九条の会』は憲法を変えさせないということだけでなく、『憲法を生かす』という長丁場の課題に取り組もうと言われました。自衛隊海外派兵の恒久法による九条の掘り崩しに反対することや、生活擁護のたたかいは、そのことにつながると思います」と語っています。
 経済危機におびえた財界は、240兆円もの内部留保を貯め込んでいるにもかかわらず、労働者の大量解雇に盲進しています。政府もそれを阻止できませんが、国民の中から憲法25条の生存権を守れ、と反撃が始まっています。「憲法を生かす」活動が本当に求められているのだと思います。
 映画人九条の会もその立場に立って、大いに運動を進めていきたいと思います。今年一年、よろしくお願いいたします。
                     映画人九条の会運営委員一同

また、次のようなニュースも送ってきてくれました。映画「日本の青空」の第2弾です。新たな情報が入り次第、ご案内していくことにします。

■「日本の青空Ⅱ~いのち輝く里~」
演出にあたって──大澤豊監督
「日本の青空」の上映成功を願って全国行脚をした際、多くの会場で「第2弾はいつできるのか」「早く次の作品をつくって欲しい」という要望があった。
映画のつくり手としては望外の歓びであり、そのエールに押されて企画したのが今回の“沢内村”に材をとった作品である。衆知のように岩手県の寒村“沢内村”は「自分たちで命を守った村」であり、深澤晟雄村長のリーダーシップのもとに、村民総ぐるみで半ば諦めていた“豪雪・多病・貧困”という三悪に立ち向かい、見事に克服した村である。
“生命行政”に徹した深澤村政は、全国の自治体で初めて60歳以上の村民と乳児の医療費を無料化し、やがて全国初の乳児死亡率“ゼロ”の偉業を達成する。
いま、多くの国民が怒り、廃止を求めている「後期高齢者医療制度」が、いかに非人間的な老人いじめの制度であるかが判るような、同時に、国民の生存権を保証している憲法第25条の輝きが増すような、そんな映画にしたいと思っている。

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