とだ九条の会blog

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官房機密費を考える(3)

2010年08月31日 | 国際・政治

昨日に引き続き、「官房機密費」(内閣官房報償費)の使途について「大阪日日新聞」(2010年7月17日付)の特集記事から、その関連記事を掲載します。(サイト管理者)

■ザル法の政治資金規正法

―以前と比べ、派閥のたががゆるんだと聞いているが。
 そうだ。政治とカネをめぐる環境は、派閥全盛のときから様変わりした。きっかけは、政党助成金(注1)だ。94年に選挙制度が中選挙区制から小選 挙区比例代表並立制に変わった際、同時につくられたもので、国民一人あたりがコーヒー一杯分の250円を負担し、各政党に交付される。だが、2000年1月から政治家個人への企業献金と団体(日教組など)献金が禁止されるまでの5年間は、政党助成金と企業献金の「二重取り」が行われていた。たとえば、1998年当時、自民党は152億円の政党助成金のほかに企業献金74億円を受けていた。

―民主党はどうか?
 意外に知られていないが、民主党の場合、野党のときから政治運営のカネは大半が政党助成金、つまりわたしたちの税金でまかなわれていたのだ。現に2010年分の政党助成金は172億9700万円で、党の収入の実に85%近くを占めている。ちなみに自民党の場合は103億7500万円で、党収入に占 める割合は50%強だ。

―政治とカネのあり方が問題になるたびに政治資金規正法(注2)が問われているが。
 議員立法でつくられた法律のため、基本的に政治家の首を絞めるような厳しい規制は排除されているからだ。“ザル法”といわれるゆえんだ。政治家に は“3つの財布”がある。政治資金管理団体と政党支部、政治団体という受け皿である。個人向けは禁止されている企業・団体献金も政党本部を経由して流され る「迂回(うかい)献金」がその例の一つだ。

―週刊ポストや東京新聞は官房機密費の報道に熱心だが狙いは?
 ほとんどのメディア、なかでも大手マスコミが官房機密費について完全に無視し、まったく報じていない中で、「週刊ポスト」(小学館発行)がフリー のジャーナリスト、上杉隆氏を通じて精力的に報道しているのは大いに評価に値する。特に、元NHKの官邸キャップと元産経新聞政治記者の証言を引き出したことは、真相の一端を明るみに出したスクープといえる。

 また、地域ブロック紙として独自の存在感を持つ「東京新聞」だけが先んじて官房機密費の報道をしたのは、大手紙への対抗意識が背景。シビアな競争に直面している新聞界で、より読者のニーズに応えることで生き残りを図るしたたかな狙いが読み取れる。

 しかし、ほかの著名な記者や各マスコミはそろって口をぬぐったままだ。同じころに現役の政治記者だったわたしには「間違いなくあったこと」と分かっており、彼らはいずれも恥をさらすことへの恐怖と体面を保つために全否定しているものと理解している。染みついた悪習をなくすためにも、また、「社会の木鐸(ぼくたく)」を任じる記者ならば、今こそ重い口を開くべきときだ。

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(注1)政党助成金 政党助成金は、国勢調査人口に250円をかけた総額を、議員数割と得票数割に応じて、各政党に交付される。ただ共産党だけは制度に反対して受け取っていない。なお、政党の要件は、(1)所属する国会議員が5人以上、(2)所属する国会議員がおり、直近の国政選挙で全国の得票率が 2%以上―のいずれかを満たす必要がある。

(注2)政治資金規正法政治資金の収支を明らかにすることで、政治活動におけるカネの流れの透明性を確保するとともに、政治腐敗をなくす狙いから1948年、議員立法で成立。政治とカネにからむ腐敗事件が起きるたび、大きな制度改正が行われた。最近では、2008年に1円以上の領収書の公開や、第 三者による監査の義務付けを柱とした改正をした。

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【出典】2010年7月17日付け「大阪日日新聞」より 
http://www.pressnet.co.jp/osaka/kiji/100717_16.shtml

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官房機密費を考える(2)

2010年08月30日 | 国際・政治

昨日に引き続き、「官房機密費」(内閣官房報償費)の使途について「大阪日日新聞」(2010年7月17日付)の特集記事から、その関連記事を掲載します。(サイト管理者)

■官庁でも慣れ合い

―慣れ合いは政治家だけか?
 いや、高級官僚もだ。

―どんな経験が?
 取材名目でよく食事をしたり、一緒にゴルフや麻雀を楽しんだ。その際は、申し訳程度のカネを会費として負担したが、費用の大半は官僚持ちだった。

 ほかにも、世話を焼いてくれた報道課では、こちらが要求すると白紙の領収書を出す便宜を図ってくれた。会社から出た取材費に上乗せして、小遣いの足しにした。

―そのカネはどこから。
 こうしたカネは政治家や高級官僚が自腹を切るのかといえば、決してそうではない。マスコミ対策費として、派閥のボスや官庁の予算から出ている。当然、そこには官房機密費の一部が流用されていたのは間違いない。

―機密費の使途は明らかにされないのか。
 取り扱いは内閣官房長官の裁量に委ねられており、領収書が不要で、使途は一切明らかにされない。会計検査院のチェックも形式的なものだ。野党を懐柔するための費用として使われることが多かったし、マスコミ向けには、政権与党に都合の悪い記事や放送を防ぐため、普段から友好、協力関係をつくる狙いがある。

―「不遍、不党」や「公正、中立」を掲げていながら、権力をもつ政府与党の言いなりになってはいけないのでは?
 客観的な報道を歪めることになれば、読者、視聴者への裏切りで、明白な倫理的破たん、モラルの崩壊につながる。民主主義の敵にもなりかねない。わたし自身の体験も恥ずべきことであり、心から反省している。

■利益供与に感覚マヒ

―現金の供与以外の政治家との癒着はあったか?
 田中(角栄元総理)派を担当していた先輩記者から「NTT株でいい小遣い稼ぎができたよ」と聞いたと き、一瞬耳を疑った。1987年2月、日本電信電話公社(NTT)が中曽根内閣の民活路線で民営化したときのことだ。株式公開で初値160万円が2カ月後には318万円に高騰。先輩記者は派閥幹部のコネで1株を手に入れ、高値で売り抜けた。

 「うらやましい」と思った反面、「政治記者がそんな利益供与を受けていいのか」と思ったことを覚えている。

―自民党以外の野党は?
 一部の野党でも、担当記者を接待して金品を配る慣習は変わらなかった。

―「朱に交われば赤くなる」か。
 派閥担当の政治記者がカネに対する感覚をマヒさせていくのは、大手マスコミが置かれている現実と無関係ではない。

 なぜなら、今東京に本社がある大手紙のほとんどが国有地を安価に払い下げてもらっているからだ。マスコミは、立法、司法、行政に並ぶ「第四の権力」といわれるが、何のことはない、最初から国家に面倒をみてもらっている。これで本当に「報道の自由」を貫けるのか、心もとないところがあるのは紛れも ない事実だ。

(つづく)

【出典】2010年7月17日付け「大阪日日新聞」より 
http://www.pressnet.co.jp/osaka/kiji/100717_16.shtml

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官房機密費を考える(1)

2010年08月29日 | 国際・政治

小渕内閣の官房長官だった野中広務氏(1998年7月~1999年10月)が「官房機密費」(内閣官房報償費)の使途について“暴露”したことから、マスコミ工作としての疑惑が取りざたされています。
当ブログでも今後この官房機密費問題について随時関連記事を掲載していきますが、今回は「大阪日日新聞」(2010年7月17日付)の特集記事から、その関連記事を掲載します。(サイト管理者)

<官房機密費の闇 マスコミと政治家の癒着>

特大号特別企画 「大手マスコミが伝えない真実」 第1弾
元大手紙政治部キャップ霞泰介氏が自身の癒着の実像を告白

 “第4の権力”と呼ばれる新聞をはじめ大手マスコミは、取材対象の政治家とは常に緊張関係にあるべきだ。ところが、直撃インタビューした元大手政治部キャップの口から飛び出す言葉は、公然たる政治家と記者のなれ合い体質だった。相撲協会では不祥事が続発しているが、マスコミの世界でも相撲の世界と 同じような“ごっつあん体質”がまかり通っていた。

■染み付いたなれ合い体質。政治記者に現金を贈る政治家

―どういった状況で政治家からカネを受け取ったのか。
 中曽根内閣のころに、参院自民党の大幹部で宗教系議員らのグループを束ねていた大物議員から「いつも夜討ち、朝駆けで大変だね。君の奥さんも苦労しているだろう。これは、ボクから奥さんへの慰労だ。受け取ってくれ」と事務所で白い封筒を手渡された。

―封筒の中身は。
 現金10万円だ。驚いて返そうとしたが、「一度渡したものだから」と拒まれた。国会議員、とりわけ派閥の幹部クラスから直に現金をプレゼントされたのは初めての経験だったし、まして当時のわたしは自民党担当記者としては中堅だった。

―ジャーナリストとしての良心の呵責(かしゃく) は。
 当然あった。上司に相談すると派閥担当記者にはよくあることだと指摘され、「何かの機会にそのまま返すか、別のかたちで返せばいい」とアドバイスされた。その幹部の母親の葬儀の際にそっくり香典にして返した。

―こうしたことは頻繁にあるのか。
 派閥政治全盛期の自民党では、新聞やテレビの政治記者と政治家の癒着は半ば公然。盆暮れになると、派閥のボスや幹部から担当記者に現金や背広仕立て券などが贈られた。出張取材では、同行する記者には豪華なお土産がプレゼントされた。

 先輩記者からは「代々受け継がれてきた慣行」だと。わたしも次第に慣れっこになった。マスコミの給料は他企業の会社員に比べれば高い方で、別に貧しかったわけではない。

―派閥担当の政治記者が一種のカネまみれになってしまうのはなぜか?
 「みんなで渡れば怖くない」という横並びの共犯者意識があり、日本人特有の“村八分”を恐れる気持ちがある。わたし自身、金品の贈与を拒否する と、他社の記者たちが「何だ、一人だけいい子になるのか」と非難されたし、派閥幹部は「君のところの先輩はみな受け取っていたよ」としらけた表情をしたものだ。

(つづく)

【出典】2010年7月17日付け「大阪日日新聞」より 
http://www.pressnet.co.jp/osaka/kiji/100717_16.shtml

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「集団的自衛権」「武器輸出三原則見直し」迫る報告書--政府「安保懇」

2010年08月28日 | 国際・政治

政府の「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」(菅首相の諮問機関、座長=佐藤茂雄京阪電鉄最高経営責任者)は8月27日、今後の日本の軍事費の指針となる新「防衛計画の大綱」の年内策定に向けた報告書をまとめ、菅首相に提出しました。

報告書は、日米軍事同盟と核抑止力へのさらなる依存、自衛隊の海外派兵拡大と質的転換のため「集団的自衛権行使」を促し、、「武器輸出三原則」の見直しを求め、PKO(国連平和維持活動)参加五原則の武器使用基準の見直しなど、憲法上の“歯止め”を全面的に取り払う方向を示しています。
そして、戦後大原則となっていた「専守防衛」を含め、「こうした政策は、日本自身の選択によって変えることができる」と転換を迫っているほか、軍事力の量的な強化に主眼をおいた冷戦時代からの「基盤的防衛力」構想(※)から脱却し、質的な強化に主眼をおいた「動的抑止力」への転換を迫っています。

憲法が禁止している「集団的自衛権」について、「日本には現在、米艦隊の防護や米国に向かう弾道ミサイルの撃墜を実施するかどうか考える選択肢さえない」などと憲法解釈の見直しを迫り、自衛隊がそうした事態を想定した演習を行えるよう、態勢の整備を求めています。

また、「非核三原則」について、当面改めなければならない情勢にないとしながらも、「一方的に米国の手を縛ることだけを事前に原則として決めておくことは必ずしも懸命ではない」と述べ、諸外国への武器や関連技術の輸出を禁じた「武器輸出三原則」を米国以外の国とも共同開発・生産が可能となるように見直すこと、日本企業による国際開発・生産計画への参加を認めることを要望しています。

さらに、自衛隊の配備については離島・島嶼防衛を重視。米軍との共同作戦基盤を確保する上でも戦略的に重要としています。

新「防衛計画の大綱」は当初、昨年末策定の予定で麻生政権下でも昨年8月に有識者懇談会の「報告書」が提出されたいきさつがありますが、その後、政権交代があり、新しく民主党政権下で「新しい政府として検討する必要がある」として1年先送りされ、新たな「安保懇」が今年2月に作られ議論されてきたものです。

(※)【基盤的防衛力構想】=1976年策定の防衛大綱で打ち出された防衛力整備の概念。各種侵略に対して独立国として必要最小限の防衛力を保有するとし、力の空白を作らぬよう、自衛隊部隊を均衡に配備するべきだとした。「存在することが自衛隊の仕事」という考え方の源流ともいわれる。冷戦後の95、2004年に策定された二つの防衛大綱でも撤廃されず、部隊編成の硬直化の一因とされてきた。

【参考】2010年8月28日付け「しんぶん赤旗」など

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税金4842億円「山分け」-政党助成金こそムダ遣い(2)

2010年08月27日 | 国際・政治

昨日に引き続き、政党助成金の問題点についてみていきます。(サイト管理者)

民主党が今年受け取る政党助成金は、今年の参院選結果後の試算で170億9500万円。これは基準額の250円で割ると、6838万人分に相当しますが、先の参院選で民主党が得た比例代表の得票は1845万票。つまり民主党は実際の支持票より4993万人分も多い税金を国民から「強制献金」させているということになります。
自民党は2698万人分、公明党は173万人分、社民党は108万人分も多いという計算になります。
このことからも、政党助成金が「強制献金」であることが分かるというものです。

そもそも政党助成金は、自民党や民主党などが長年続けてきた政治腐敗の“温床”と批判されてきた「企業・団体献金」を廃止するということを口実に導入されました。
1993年、当時の細川首相は衆院本会議でこう言いました。「政治腐敗事件が起きるたびに問題となる企業・団体献金については、腐敗のおそれのない中立的な公費のよる助成を導入することなどにより廃止の方向に踏み切る」
しかし、それから17年、「企業・団体献金」は廃止どころか温存され、日本共産党を除く多くの各党は「企業・団体献金」も「政党助成金」も受け取るという“二重取り”を続けています。

このことから、民主党は党本部収入の実に8割以上を政党助成金に依存するという正に「国営政党」になっています。

2007年の参院選で民主党は政党助成金からテレビCMの制作・放映料に約50億円も充てたのをはじめ、広告料として約90億円を広告代理店に支払ったといいます。
2008年支出でみると、民主党は選挙関係費、宣伝事業費、購読料を取るはずの機関紙誌の発行経費まで100%政党助成金を充当。
自民党も人件費の91%、備品消耗品費の94%、機関紙誌発行経費の87%、宣伝事業費の99%を政党助成金で支出するという状況です。

さらに、これまで会議費名目で高級料亭などでの飲み食いから、高級自動車やコミック誌購入費用、買収費用の穴埋めなどに政党助成金が野放図に使われ、腐敗事件も生まれています。

企業・団体からの“ひもつき”の献金にも、国家からの助成(税金)にも依存せず、国民の中での活動を通じて政治資金を集めてこそ、国民主権の立場に立った政党本来の自主的な活動ができます。憲法が定めた国民の思想・信条の自由を侵す政党助成金制度はただちに撤廃すべきです。

【出典参考】2010年8月19日~22日付け「しんぶん赤旗」など

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