とだ九条の会blog

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オバマ大統領の「核廃絶」と「核抑止力」(1)

2009年11月30日 | 国際・政治

今年の4月5日、アメリカのオバマ大統領は、チェコのプラハで演説し、「核兵器のない世界」を宣言しました。
オバマ大統領は、この演説の中で、「核保有国として、核兵器を使用したことがある唯一の核保有国として、米国には行動する道義的責任があります。米国だけではこの活動で成功を収めることはできませんが、その先頭に立つことはできます」と述べ、「核兵器のない世界の平和と安全を追求する決意であることを、信念を持って明言いたします」と語りました。

現職のアメリカ大統領の口からこのような発言が出ようとは、にわかには信じられないと思った方も多かったのだろうと思います。なぜなら、【第一】に、アメリカは広島、長崎での核兵器使用は戦争終結を早め、戦争犠牲者をそれ以上出すことを阻止し、米兵をはじめとする100万人の命を救った正しい行為だったのだ、と繰り返し述べてきたからであり、【第二】に、核兵器は戦争を抑止するために、戦争を起さないために持っているのだと長年「核抑止力」という立場を取ってきたからです。
そういうアメリカ政府が、核兵器のない世界ということを掲げ、しかもそれを実現する道義的責任があると表明したことは、核廃絶を願う私たちにとって歓迎すべきことであり、核兵器廃絶に向けて大きな前進、チャンスであると思います。

実際、オバマ大統領のこの宣言後、早速「核兵器廃絶」に向けての様々な反応や前進がありました。
■同じ4月には、ロシアのメドベージェフ大統領が、宇宙空間への核兵器配備を禁止しようとか、核兵器を削減した分を通常兵器で埋めたりしないようにしようとか、削減した核兵器は貯蔵するのではなく破壊しましょうなどの提案をしています。そして7月6日にはアメリカとロシアの間で、核兵器削減交渉が実施され、核弾頭の上限を1500-1675発に、運搬手段(ICBMや戦略爆撃機、潜水艦積載弾道弾など)の上限を500-1100に削減することに合意するなど核廃絶の具体化へ向けた一歩が踏み出されました。
■5月には、ノーベル平和賞受賞者17人が「ヒロシマ・ナガサキ宣言」を行い、オバマ大統領の呼びかけに賛同するとともに、すべての国の指導者がこの目標を追求すべきだと指摘しました。(2009年10月31日付け当ブログ参照)
■5月4日、ニューヨークの国連本部で「核不拡散条約(NPT)再検討会議」の第3回準備委員会が開かれ、2010年の「核不拡散条約(NPT)再検討会議」で「核兵器の全面廃絶に対する核兵器保有国の明確な約束」をうたった2000年の再検討会議合意文書を踏まえたNPTの運用見直し・非核地帯の論議等を議題とすることを全会一致で合意しました。
■ヨーロッパでは、欧州会議がEU首脳会議にあたる欧州理事会に対し、「核兵器禁止条約の提案にあるように、最終的な完全核軍縮という目標を約束すること」という勧告を行っています。
■7月8日には、イタリアで行われた主要8ヵ国首脳会議(G8サミット)で「核不拡散条約(NPT)に基づいて核兵器のない世界へ向けた諸条件をつくることを約束する」と歴史的な宣言につながりました。
■9月24日、国連安全保障理事会首脳会合で、オバマ米大統領が議長となり「核兵器のない世界」を目指した条件づくりに安保理として取り組む決議を核保有5大国を含む全会一致で採択されました。
■10月9日、ノーベル賞委員会は、2009年のノーベル平和賞をオバマ米大統領に「核兵器のない世界」を呼びかけた功績と期待に対して授与することを発表。

このように、オバマ大統領のプラハ演説は、核兵器廃絶を願う世界の人々にとって、まさに歓迎すべき宣言だったのです。
(つづく)

【参考】『核兵器はなくせるか? Yes,We Can!!』(冨田宏治、高草木博、野口邦和、李俊揆:著、かもがわ出版刊、1000円+税)

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法学館憲法研究所の連続講演会「日本国憲法と裁判官」(第8回)

2009年11月29日 | 国際・政治

法学館憲法研究所は、「日本国憲法と裁判官」と題し、連続講演会を実施しています。そこで、法学館憲法研究所HPより案内をご紹介します。(サイト管理者)

山口忍さん・園田秀樹さんは長く民事事件の裁判を担当されてきました。日本国憲法に明記された、国民の裁判を受ける権利や裁判所への期待にどのように応えてきたのか、その経験と課題について語っていただきます。
山口さんにはご自分が担当された裁判の経験を紹介していただきながら、「裁判官の独立」をめぐる状況とその意義・課題について語っていただく予定です。
園田さんには裁判官としての経験をふまえ、特に民事事件の裁判にあたって心がけるべきこと、裁判に携わって考えたことなどを語っていただく予定です。
1970年前後、裁判官の再任が拒否されるなどの「司法の危機」が発生しました。お二人には、裁判所をめぐる激動の中で、裁判官として何をどう考え、どう努力してこられたのかも語っていただけると思います。裁判のあり方や役割を学ぶ有意義な機会になるでしょう。多くの方々のご来場をお待ちしています。

<法学館憲法研究所連続講演会「日本国憲法と裁判官」の第8回講演会>
日 時:2009年12月3日(木)午後6時~9時
会 場:伊藤塾東京校(JR渋谷駅南改札西口より徒歩3分)

講 師:山口 忍氏(福岡高等裁判所判事等を歴任。現在、白鴎大学法科大学院教授)
    園田秀樹氏(名古屋高等裁判所判事等を歴任。現在、公証人)

参加費:500円(ただし、法学館憲法研究所賛助会員は300円、伊藤塾塾生および学生は無料)
主 催:法学館憲法研究所
後 援:伊藤塾

※なお、第9回講演会は以下の予定です。
日 時:2010年1月18日(月)
会 場:伊藤塾東京校
講 師:石塚 章夫氏、須藤 繁氏

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埼玉憲法会議「輝け!日本国憲法のつどい」開かれる

2009年11月28日 | 国際・政治

11月17日、埼玉憲法会議は埼玉会館小ホールにて「輝け!日本国憲法のつどい」を開き、420名が参加しました。

「総選挙後の情勢と憲法をめぐる課題」と題して講演した一橋大学教授の渡辺治教授は、衆院選での民主党の大勝の背景には、自公政権がすすめてきた「構造改革」への国民の審判だけでなく、憲法改悪と軍事強化に反対する世論と運動の広がりがあったと指摘。改憲派の鳩山由紀夫首相もこの世論を無視できないと述べました。民主党に対し、明文改憲も解釈改憲も許さない世論の声をもっと大きくすることが必要だと強調しました。
また、埼玉憲法会議の原冨悟代表委員(埼労連議長)は、改憲手続きを定めた国民投票法の施行が予定される来年5月に向け世論を大きく盛り上げようと呼びかけました。

【参考】2009年11月24日付け「しんぶん赤旗」

■【平和憲法を守る埼玉の共同センター「埼玉憲法会議」とは】
憲法改悪阻止埼玉連絡会(略称・埼玉憲法会議)は、憲法の平和的・民主的条項の完全実施を求め、改憲を阻止することを目的に結成された協議体です。趣旨に賛同し、憲法改悪阻止の点で一致する個人や団体が参加しており、互いの政党や思想・信条、見解の違いを認めあいながら、対等に協議することを基本としています。より多くの方々の参加をお待ちしています。

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非核の政府を求める会がシンポジウム――「鳩山政権下、非核日本への道を探る」

2009年11月27日 | 国際・政治

「非核の政府を求める会」は、このほど、核兵器廃絶をめぐる新たな情勢の下で、「鳩山政権下、非核日本への道を探る――2010年NPT再検討会議に向けて」と題し、シンポジウムを開催すると発表しました。そこで「非核の政府を求める会」のメッセージを含め以下ご案内をご紹介します。(サイト管理者)

今年4月、プラハで「核兵器のない世界」を国家目標として追求すると宣言したオバマ米大統領は、今回の国連総会演説で、「核兵器のない世界」への決意を改めて表明しました。先の国連安保理会合では、「核兵器のない世界」をめざした条件づくりに取り組むとする決議が全会一致で採択されました。核兵器国であるすべての常任理事国が、拘束力を持つ決議にそろって賛成したことは、核兵器廃絶への新たな展望を開く画期的な出来事です。また、同会合で鳩山首相は、「唯一の被爆国としての道義的責任」として、日本が「核兵器廃絶に向けて先頭に立つ」ことを表明しました。“「非核3原則」堅持”も国際社会に誓い、「核密約」の調査チームも発足させました。
今回のシンポジウムでは、こうした注目すべき情勢のもとで、国連安保理決議1887や国連総会核兵器関連論議をどうみるか、鳩山新政権の核政策をめぐる動きをどう捉え、どう向き合うべきか等について論議・解明し、2010年NPT再検討会議、非核日本への政策上、運動上の課題について探究します。
「核兵器のない世界」、非核の日本を求める世論と運動を広げるため、ぜひご参加ください。

<シンポジウム「鳩山政権下、非核日本への道を探る
              ――2010年NPT再検討会議に向けて」>

■日 時:2009年12月4日(金)午後1時30分~5時
■会 場:東京・四谷「主婦会館プラザエフ」9階
    千代田区六番町15(Tel.03-3265-8111)
【交通手段】JR中央・総武線、地下鉄丸の内線・南北線「四ッ谷駅」下車、徒歩1分

■ パネリストとテーマ
 ○黒澤 満(大阪女学院大学教授)
    「核兵器のない世界」求める新たな変化と展望
     ――国連安保理決議1887をどう読むか
 ○藤田 俊彦(前長崎総合科学大学教授)
    第64回国連総会における核関連決議と日本の立場
 ○土田 弥生(原水爆禁止日本協議会事務局次長)
    日本と世界の反核運動――核廃絶へ共同行動発展を
 ○笠井 亮(日本共産党衆議院議員)
    新しい時代の幕開けと被爆国政府の歴史的責務
 ○新原 昭治(国際問題研究者)
    「核密約」問題、「核の傘」をめぐって

■ 参加費:(資料代)1000円
■ 問い合せ先:非核の政府を求める会
         東京都新宿区信濃町33-401
         Tel.03-5367-5513 Fax.03-3225-0920

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オバマ米大統領と「友愛」の証となるものは

2009年11月26日 | 国際・政治

「新婦人しんぶん」に連載の「憲法なんでもゼミナール」で、「九条の会」事務局長の小森陽一氏が、オバマ米大統領来日に際し、特にアフガン問題や米軍普天間基地問題にからんで、鳩山首相に「『友愛』の証を」と呼びかけています。大変示唆に富んだ指摘なので、その趣旨をご紹介します。(文責:サイト管理者)

オバマ米大統領が初来日し、鳩山首相と会談する日程が一日延期となりました。それはアメリカ・テキサス州の米軍基地で精神科医の少佐による銃の乱射事件が発生し、10数名の犠牲者が出たことから、その追悼式に出席するためだったと冒頭で説明。それはちょうどアフガニスタンへの米兵の増派をするかどうかをホワイトハウスで議論している矢先の事件だったといいます。この少佐が事件を起してしまったことに関し、「戦場で心の病になった兵士たちの精神的治療を担っていたからこそ、人間としての矛盾を重く引き受ける立場にあったことは明らかです」とは、『心脳コントロール社会』(ちくま新書刊)を上梓している小森氏ならではの精神分析的な指摘です。

アメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃は、「9・11事件」に対する報復として、アメリカの「個別的自衛権の行使」と称して行われました。「9・11事件」の実行部隊である「アルカイダ」の首謀者ビン・ラディンがアフガニスタンに潜んでいるというのが主要な口実で、それを支援しているタリバン政権を倒し現在のカルザイ政権を樹立したという経過です。
当時、日本の小泉政権は、この無法な戦争をいち早く支持し、「テロ対策特措法」を強行採決してインド洋上での海上自衛隊による給油活動を行うことで海外派兵に踏み切りました。

しかし、その後、自公政権を引き継いだ安倍政権は2007年7月の参院選で敗北。安倍晋三首相は、参議院で野党が多数派になったため「テロ対策特措法」の延長ができないと突然政権を投げ出しました。その後政権を引き継いだ福田康夫首相も、2008年1月参院で否決された「新テロ対策特措法」を衆院で再可決しましたが、ブッシュ米政権からアフガニスタンへ自衛隊派遣を強要されるや、それが憲法九条との関係で困難だということが2008年4月の名古屋高裁判決で明確になるや行き詰まり、やはり9月に突然の辞任をせざるを得ませんでした。(その後、政権に就いた麻生太郎首相も衆院再可決で「新テロ対策特措法」を通過させましたが、2009年8月解散総選挙で歴史的大敗をきし、下野。民主党を中心とする連立政権・鳩山由紀夫内閣が誕生しました:サイト管理者)

一方、鳩山政権は、「新テロ対策特措法」の延長はせず、これに基づくインド洋での給油活動を来年1月で打ち切る方針です。小森氏は「九条を守れ」という世論の力がこの選択を支えていると指摘。インド洋での給油活動にかわって鳩山首相は、5年間で50億ドル(約4500億円)の新たなアフガニスタンへの民生支援をオバマ米大統領に表明しています。「九条の思想を生かせ」という世論の力がここにも作用していると小森氏。
鳩山首相に「九条の国の首相としては、医師の中村哲さんを中心とするペシャワール会のような活動こそが、アフガニスタンの人々に対する本当の意味での支援になることこそ主張すべき」だと小森氏は言います。

また、小森氏は普天間基地問題についても、もし鳩山首相が「対等な日米関係」を言うのであれば、自信を持って無条件の普天間基地返還を求めるべき」「そのことが実は本当の意味で、軍産官複合体に圧力をかけられているオバマ大統領との『友愛』の証となる」と主張します。
そして唯一の被爆国と唯一の核兵器を使用した国とが、連帯して「核のない世界」を実現するロードマップをつくることが、今世界から求められている「対等な日米関係」のあり方ではないかと指摘しました。

【参考】2009年11月19日付け「新婦人しんぶん」、連載「憲法なんでもゼミナール」(小森陽一「九条の会」事務局長)より

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