総務省の統計不正問題で総務省統計委員会の西村清彦委員長が多忙を理由に国会審議に協力しない旨を野党に示していた文書は西村氏に無断で作成し、配布されていたことが判明。石田真敏総務相が国会で陳謝しました。省庁を超えて多発する統計の不正問題もさることながら、「国会に協力しない」とするニセの文書を発行する――その姿勢は安倍政権の組織的な隠蔽体質だと指摘されてもしかたがない状況になっています。断じて許すことができない問題です。この件に関し、2019年2月26日付け「東京新聞」朝刊から記事を転載させていただき、紹介することにします。（サイト管理者）
※以下、転載はじめ↓
＜「統計委員長 国会に協力しない」 総務省、無断で文書作成＞
総務省統計委員会の西村清彦委員長が多忙を理由に国会審議に協力しない意向を示したとする文書を、総務省職員が西村氏に無断で作成し、野党に示していたことが２月２５日、明らかになった。西村氏は不快感を示し、石田真敏総務相は衆院予算委員会で陳謝した。
文書は総務省が２２日に衆院総務委の野党理事らに配布した。西村氏本人の弁として「統計委員長は非常勤の時間給のアルバイト公務員でしかなく、私は本務として研究教育、企業関連の取締役や顧問の仕事を抱えている」と説明。「これ以上、本務に支障をきたす形では協力できない」と国会審議への出席に応じない考えを示した。署名や日時は記していない。
これに対し、西村氏は２５日、総務省を通じて野党側に書面で「そのような『文書』を提出するように指示したことはない。極めて遺憾だ」と伝えた。国会審議については「重要性は強く認識している。研究教育等の本務に支障のない限りにおいて、国会には協力する」と強調した。西村氏は毎月勤労統計の問題を巡り、１２日以降３回、衆院予算委に出席していた。
石田総務相は２５日の同委で「不正確な文書が出回ったことは大変申し訳ない」と述べた。国民民主党の渡辺周氏は「西村氏が国会に出ない理由を総務省が捏造（ねつぞう）したのではないか」と追及。石田氏は「担当職員が西村氏とやりとりする過程のものだ」と釈明した。
【出典】2019年2月26日付け「東京新聞」朝刊
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