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さいたま市議会「九条俳句」裁判上告を承認――共産党は反

2018年06月30日 | 国際・政治

さいたま市の三橋公民館が「九条俳句」を公民館だよりへ掲載を拒否したことをめぐる裁判について、さいたま市議会は6月29日、市側が最高裁に上告したことの承認を求める専決処分議案を賛成多数で承認しました。

問題の俳句は、同館俳句会会員である作者の女性が作ったもので「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という作品。
女性はこの句の掲載を市に求めて裁判を起こし、さいたま地裁は昨年10月に、東京高裁は今年5月に、ともに「俳句不掲載は違法」との判決を出していました。

今回の市議会で賛成した会派は、自民党真政、公明党、立憲・国民・無所属の会、反対したのは日本共産党と無所属議員でした。

反対討論に立った日本共産党の守谷千津子市議は、東京高裁が「住民が公民館を利用することについて、不当な差別的取り扱いをしてはならない」として、市の排除行為を違法と断じたにもかかわらず、最高裁に上告した清水勇人市長を批判しました。

上告について議論した教育委員会の会議では、俳句会との話し合いを求める意見も出たとして「市は作者や俳句会との話し合いの機会をつくり、上告の取り下げも含めて問題解決に当たるべきだ」と主張しました。

一方、原告側も憲法が保障する「表現の自由」の侵害を認めて欲しいとの理由で最高裁に上告し、「市は一審、二審と2度も違法と認定されていることをしっかり考えてほしい」と話しています。

【出典参考】2018年6月30日付け「しんぶん赤旗」


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C2輸送機のJV製造検討へーー防衛省、コスト

2018年06月29日 | 国際・政治

2018527日付け当ブログにおいて「輝け!日本国憲法」集会で埼玉県平和委員会の二橋元長氏が行った「埼玉の基地はいま――『後方支援』から『海外展開』の拠点へ」と題した小講演の内容を紹介しました。

その中で二橋氏は、航空自衛隊入間基地にこれまでのC1輸送機に代わって新たにより大型のC2輸送機が配備されるが、これにはミサイル攻撃を目くらます「チャフ・フレア」が搭載され、これは適地派遣を想定された配備であると指摘。

さらに、このC2輸送機にはコンテナ型の「機動衛生ユニット」が3つ搭載可能で、これは1ユニットに3つのベッドがあり、戦地でケガをおった兵士を後方に輸送することを想定している設備であると説明。その上、重大なのは、入間基地に隣接する東町留保地に「後送病院」としての自衛隊病院の建設が予定されていると報告。まさに入間基地は、戦地で傷ついた兵士を輸送し、治療する「後送病院」の一体化が進行していて、自衛隊が戦地に出撃することを想定した準備が着々と進んでいる実態を紹介しました。

その国産C2輸送機について、このほど価格が高騰を続けていることが分かりました。

そのため防衛省は、企業共同体(JV)による製造に発注方法を改める検討に入りました。

すでに量産段階に入っている防衛装備品の発注方法が見直されるのは極めて異例で、防衛省のコスト管理の甘さが問われるのは必至です。

C2の製造では、同省は川崎重工業と主契約を締結。1機あたりの価格は調達を始めた2011年度の166億円から、2018年度の236億円と2倍強に見積もりが跳ね上がっていました。 

同省関係者によると、C2はスバルが主翼や垂直尾翼、三菱重工業が胴体の後部など複数の企業で機体各部を分担製造し、川崎重工業が最終的に機体全体を組み立てる分業制が採られており、それぞれが利益を積み上げる算定方式となっていることが「価格高騰の原因」(政府関係者)とみています。

同省ではJV方式に変更すれば「二重取り」は防げるとしています。

  

【出典参考】2018627日配信「朝日新聞デジタル」

 

9条改憲を許さず、憲法の平和・人権・民主主義が生かされる政治の実現を求める

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「9条の精神持てば戦争なくなる」――国連決議求め埼玉・日高市の市民団体が討論会

2018年06月28日 | 国際・政治

国連総会で憲法九条の支持決議を目指す埼玉県日高市の市民らによる「SA9(九条を支持せよ)キャンペーン」は6月24日、日高市内でパネル討論会を開きました。

パネラーは、同会顧問でドイツ人平和歴史学者のクラウス・シルヒトマンさん、同会代表幹事で政治学者の大森美紀彦さん、同会幹事で大学非常勤講師の阿部一智さん、同じく元東京都職員の上原稔男さんの4人。

同会が活動する意義や国連を中心とした世界平和の構築のあり方などについて議論し、約90人が参加しました。

討論会で、クラウス・シルヒトマンさんは「日本が正義と秩序を基調とする国際平和を達成するために国家主権の制限に合意した」と指摘し、憲法九条が「戦争を廃止する動議として国連総会で取り上げられるべきだ」と訴えました。

また、上原稔男さんは「各国が九条の精神を持てば戦争はなくなるはずだ」と語りました。

同会は、日本政府に対して憲法九条支持の国連決議案の提出を求めるのは難しいと判断し、コスタリカをはじめアイスランドやモナコなど非武装国を中心に20数カ国の在日大使館に活動の「趣意書※」を送って協力を要請しています。

シルヒトマンさんは「九条と同じ平和条項は、スイスやスウェーデンといった欧州各国などにも見られる。国連が九条を支持すれば、加盟国が武装解除する大きな起爆剤となる」と訴えています。

近くパナマ大使館を訪問する予定で、7月には、国連に加盟していないものの世界的に影響力のあるバチカン市国のローマ法王庁大使館を訪れ、意見交換する予定ということです。

 

※【「趣意書」のポイント】
(2018年1月6日付け「東京新聞」朝刊から)

●1945年から数年間の人類の振る舞いを範とする。各国は自国を守る権限の一部を国際機関に委譲し、その傘の下に入ることによってしか、自国の安全を守れないというのが国連の安全保障観。憲法9条は、この要求の正当な後継者。しかし、この流れは多くの国で滞っている。

●日本は自衛隊を保有しているが、9条のおかげで他国にない抑制的な運用が可能になっている。結果として諸外国と友好関係を築け、自由と安全のバランスがほどよく取れた国として存在感を示している。

●平和的手段により平和の達成を目指す国々に9条を発信することは、日本人の務め。国連総会で9条を支持する決議の採択を目指す。

 

【出典参考】2018年6月25日付け「東京新聞」朝刊


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感動的だった沖縄慰霊の日「平和の詩『生きる』」

2018年06月27日 | まち歩き

太平洋戦争末期の沖縄戦終結から73年、2018年6月23日に沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園で行われた「沖縄全戦没者追悼式」での浦添市立港川中学校3年・相良倫子さんの「平和の詩『生きる』」は聞く者に感動を与えました。
そこで、その全文を紹介するとともに、数ある論評の中から2018年6月25日配信「東洋経済ONLINE」の論評を転載させていただき、紹介することにします。(サイト管理者)


沖縄慰霊の日

平和の詩「生きる」 【全文】

沖縄県浦添市立港川中学校 3年 相良倫子
 
私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。
 
私は今、生きている。
 
私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線の響き、
照りつける太陽の光。
 
私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。
 
ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。
 
私はこの瞬間を、生きている。
 
この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。
 
たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ


私の生きる、この今よ。


七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。
 
みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。
 
摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。
 
私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭わないことを。
 
あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。
 
今を一緒に、生きているのだ。
 
だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。
 
私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。
 
大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。
 
これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。
 
摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。

 
〈論評〉
この相良倫子さんの「平和の詩」に対する様々な論評の中から2018年6月25日配信「東洋経済ONLINE」の番外編コラム「コミュニケーション力」で論評しているコミュニケーション・ストラテジスト・岡本純子さんの論評を参考までに転載させていただき、紹介します。(サイト管理者)

 
※以下、転載はじめ↓

 

◼️堂々としたたたずまい


6月23日、沖縄慰霊の日に、自作の詩を披露した浦添市立港川中学校3年生の相良倫子(りんこ)さんの朗読シーンだった。ピンと背中を伸ばし、始まった瞬間から、その場の空気を支配する堂々としたたたずまいにくぎ付けになった。


この詩の巧拙については、専門家ではないので、評する立場にはないが、隠喩、倒置、反復、対照法、畳みかける、列挙法、省略法、韻などといったレトリック(修辞法)を余すところなく活用していることは見て取れた。しかし、こうした技巧を超越して、聞き手の心をとらえたのは、何よりも五感を刺激するその言葉と伝え方だ。


「マントルの熱を伝える大地」「心地よい湿気を孕(はら)んだ風」「草の匂いを鼻孔に感じ」「遠くから聞こえてくる潮騒」「岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波」「山羊の嘶(いなな)き」「畑に続く小道」。聞き手の脳に情景が鮮明に浮かび上がる描写の数々。熱気、湿気、匂い、海のさざ波・・・・・・。筆者を含め、だれもが、摩文仁の丘に立っているかのような錯覚を覚えたことだろう。難しい言葉は一切ない。ただただ、美しい島の情景を写真でも見せるかのように、聞き手の脳裏に焼き付ける。


その美しかった島がまさに阿鼻叫喚の地獄絵図に変わる姿もまた、鮮烈に描き出す。「小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった」「優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた」「青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった」「草の匂いは死臭で濁り」と「平和」と「戦争」を対比させることで、その残酷、無常さを際立たせた。


彼女はまさに平和の尊さと戦争の残酷さを「語る」のではなく、我々に「見せていた」。英語圏では、コミュニケーション教育の過程で、小さいころから叩き込まれるルールがある。「Show. Don’t tell」というものだ。「語るのではなく、見せろ」。つまり、「戦争は残酷だ」「平和は大切だ」そんなありきたりな抽象論を語るのではなく、もっと生々しい言葉でイメージとして植え付けろ、と教えられる。


たとえば、「太郎は悲しかった」ではなく「太郎は歯を食いしばり、必死で涙をこらえた」となり、「秋になった」ではなく、「公園は色とりどりの落ち葉が敷き詰められ、歩くたびにかさかさと音を立てた」といったように、徹底的に彩りのある「生きた」言葉に言い換えるように訓練されるのだ。


◼️「命」「今」「生きる」


過去と現在と未来、という3つの象限を切れ目なく行き来しながら、「過去」の過ちを再び「未来」に起こさないことを、未来につながる「今」、誓い、平和を発信しようと行動を呼びかける。


「命」「今」「生きる」という3つのキーワードをちりばめながら、躍動感のある言葉で織りなされる壮大な抒情詩は、激しい地上戦を生き抜いた曽祖母の体験をもとに紡がれたものだという。


わずか14歳だというこの少女の口から繰り出されたのはまさに「生きた言葉」の数々だった。紙やパソコンに書かれた「死んだ言葉」をただ、読み上げるのではない。「島民の平和への希求」という思いが結集して、まるで乗り移ったかのように、彼女はすべてをそらんじてみせた。シャーマンか巫女のように、自己を超越した「強い思い」に憑依(ひょうい)されていた。そのすごみはそのデリバリー(話し方)にも現れた。


堂々と、会場を見渡し、全方向に目を配り、たじろぎも恥じらいもない。「詩に込めたメッセージをしっかり伝えられるように読みたい」(琉球新報)と語っていたように、一つ一つの言葉の意味に情感を重ね合わせた。穏やかな言葉には、優しく包み込む口調で、「こみ上げるこの気持ち」という場面では、あふれ出る喜びを、そして、一転、戦争の場面では、厳粛さと悲しみを表現した。


熱量と気迫という点では、2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの国連でのスピーチをも彷彿させた。


国内外のプレゼン・スピーチウォッチャーを自認する筆者ではあるが、これほどのスピーチを日本ではなかなか見かけることがない。


◼️おじさん政治家たちは「棒読み」


たった、14歳の子どもが、渾身の力を振り絞って、会場や視聴者の魂を揺さぶったのに、彼女の前後に登場したおじさん政治家たちは、「スピーチ」という名の「棒読み」に終わったのが非常に対照的だった。


特に残念だったのは、安倍晋三首相が、彼女のスピーチに対する感想も、コメントもないままに、淡々と下を向いたまま、「原稿を読み上げて」終わったことだ。


歴代総理の中でも、コミュニケーションには並々ならぬ努力をしていると一定の評価がある安倍首相。リオデジャネイロ・オリンピック閉会式での演出やアメリカ連邦議会での演説など、海外向けのスピーチやプレゼンでは努力が垣間見られる一方で、国内のオーディエンス向けのコミュニケーションは、なぜか、そうした細やかさが感じられないことが多い。


相良さんの朗読を目の前で見て、何も感じ入る所はなかったのだろうか。ああいった場面で、当意即妙にコメントを入れたり、自分の心の言葉を語りかけたりすることができていたら、印象はずいぶん変わっただろう。他人が作った原稿をただ、読むだけのスピーチ、判で押したような紋切り型のスピーチ、「死んだ言葉」の羅列など、人の心をピクリとも動かさないことを政治家も企業経営者も、肝に銘じておくべきである。


人々は生の言葉、生きている言葉を求めているのだ。


【出典】2018年6月25日配信「東洋経済ONLINE」

 


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小池知事へ、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式へ追悼文を――日朝協会などが署名運動

2018年06月26日 | 国際・政治

これまでの歴代東京都知事も「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式」へ追悼文を寄せる要請に応じてきましたが、昨年、小池百合子都知事が前年にも応じてきた同追悼文を突然断ってきた問題は、2017年8月26日付け当ブログで紹介しています。
今年も9月1日に行われる予定の同集会を主催する日朝協会都連合会などの市民団体は、小池知事に式典へ追悼文を送付するよう求める署名活動を始めました。2018年6月17日付け「東京新聞」朝刊から記事を転載させていただき、紹介します。(サイト管理者)


※以下、転載はじめ↓


<「小池知事、今年は追悼文を」 関東大震災 朝鮮人犠牲者慰霊で署名集め>
 

東京都の小池百合子知事が、昨年の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式に追悼文の送付を断ったのを受け、市民団体などが今年九月の式典には送付するよう求める署名集めを始めた。「多くの朝鮮人らが虐殺された史実を忘れずに反省し、過ちを繰り返さないというメッセージの発信は五輪に向けても平和や安全を掲げる東京の知事の責務だ」と訴える。

追悼文は歴代知事が送ってきたが、小池氏は昨年、都慰霊協会主催の大法要で震災の全犠牲者を追悼していると説明し、取りやめた。このため、署名活動では「自然災害で失われた命と、デマに惑わされた人の手によって奪われた命に対する追悼の意味は大きく異なります」と強調している。

署名を呼びかけるのは、一九二三年に関東大震災が起きた九月一日に、墨田区の都立公園で追悼式を毎年主催する市民団体など。その一つ、日朝協会都連合会の赤石英夫事務局長(77)は「追悼文取りやめは負の歴史への反省、平和への展望を断ち切る」と話す。

近年も東日本大震災で外国人窃盗団のデマが流れ、首都圏でもヘイトスピーチが横行しただけに、小池氏の判断は在日外国人やマイノリティーへの差別を許す空気を広げかねないとの懸念もある。

署名の問い合わせは事務局の日朝協会都連=電03(3230)2382=へ。


【出典】2018年6月17日「東京新聞」朝刊


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