昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(97)文明の進化路線に逆らえるのか(21)

2011-11-04 03:37:27 | エッセイ
ギリシャ<国民投票>表明、世界に衝撃」
「揺れる世界、いら立つ市場右往左往」
「欧州の努力は何だったのか


 財政危機のギリシャがユーロ圏各国による支援策を受け入れるかどうか国民投票に委ねると言い出したギリシャのパパンドレウ首相の決断に世界が衝撃を受けている。
 

 支援策を拒否するのはギリシャがユーロ圏からの離脱を意味することになる。孤立したギリシャに生きる道はあるのか?
 かといって受け入れて、国民の反応を考えた場合、国内が混乱することは目に見えている。
 進むも地獄、退くも地獄。
 
 
 そこでパパンドレウ首相は考えた。
 民主主義を守るなんて言っているが、本音はサルコジ仏大統領とメルケル独首相に「拒否したらユーロ圏離脱だよ!」と脅しをかけてもらうことにしたのだ。
 そしてその通りになった。
  

 さて、何の代案もない国民にちゃんとした判断ができるのか?
「しゃない、受け入れるしかないんじゃないの?」と賛成票が多ければ首相の思うツボだし、国民が反対したからと言って政権を放りだせば自らの責任にはならない。

 しかし、ギリシャ国民がNOの決断をしたら、単にギリシャ一国の問題ではなくなる。
 世界経済システム崩壊の引き金を引くことになるかもしれないのだ。

 今や文明の進歩により、世界経済は有機的に繋がっている。
 
 東北の大震災の時もそうだったし、タイの洪水問題でも一地域の災害により世界の製造業が影響を受ける時代なのだ。
 

 現在、政治システムとして最良とみなされている<民主主義制度>では、ギリシャ一国民の「給料が下がる! 首になる!」など不満の声が纏まると、世界経済を揺るがしかねないということを如実に示している。
 文明の進歩は人類に多くの<便利>をもたらしたが、科学における<原発問題>と同様、経済においても、世界が有機的に繋がっているだけに問題が増幅してとんでもない結果につながりかねないということを認識しなければならない。

 昨日のロイター通信によると、ギリシャ政府は投票回避に向け、最大野党と調整に入ったという。・・・とりあえず問題先送りということか?

 <追記>今日の朝刊、「国民投票を撤回」とある。
 パパンドウレ首相が投じた一石は国民にどう受け止められるのだろうか。
 マスメディア時代、こうやって奇抜な手段を使ってでも、一般の人たちに理解してもらう努力が必要なようだ。
 

なるほど!と思う日々(219)女子校

2011-11-03 03:45:54 | なるほどと思う日々
}「楽しいですよ、みんな自由な感じで」「梅花おいでや」って中学の後輩を誘ったら「女子校やん、女の戦いとかあるんちゃう?」とか「彼氏できひん!」って言われました。そんなイメージかなぁ、女子校って
 
 チアリーディングで有名な大阪の梅花高校の3年生から始まって、各界の女子校出の有名人が朝日新聞<リレーおぴにおん>で語っている。

 自民党の参議院議員、森雅子さんが述べているように、女子校は「男子の視線を全く気にせずに思春期をのびのびと育つ環境を提供するという意味で、存在感がある」ということに尽きる?

 
 漫画家でコラムニストの辛酸なめ子さんは、男性の目を気にしなくていいので表現活動を思い切ってできる。高2の時、学内ゴシップ満載の学級新聞を発行し、<辛酸なめ子>はその時の命名で、共学だったら生まれなかったでしょうと語っている。

 でも警戒心がなさ過ぎるのも問題。トイレで<大>をした後、「大きいのが出たから見に来て」なんて子がいて、あけっぴろげというか、ここまでいっちゃうとどうかなとも言っている。

 森雅子さんの学校では、わんぱくというか、野蛮といってもいいほど奔放で、登校時刻が過ぎて閉められた鉄の校門をカバンを投げ入れ次々とスカートを翻して、自分の背より高い校門を乗り越えて校内に飛び込んでいく光景は壮観だったそうだ。
 後に共学になってから訪れた時は、生徒たちはおとなしくなった気がしたと言う。

 テレビ朝日の本間智恵さんは、男の人から「女っぽくないから話しやすいね」と言われるそうだ。さばさばしていたり、はっきりモノを言ったりする人が多いと言う。思春期の6年間を共有するわけですから、何でも話せる大切な存在ができるとも言っている。

 しかし、大人になっても、お目当ての男性へのアプローチがわからない。男性への免疫がないので、近くにいる人にちょっと優しくされると好きになっちゃったりする。私も妄想ばかり発達しましたと辛酸なめ子さんは語っている。

 そんなシリーズを興味深く読んでいたら、たまたまインターネットで女子大の研究生から、研究課題<高齢者と電子書籍>の実験台になりませんか?というお誘いが入った。
 女子大とは東京女子大学だ。
 家から近くて、しかも娘の出身校なのに行ったことも見たこともない。
 電子書籍というのにも興味がある。さっそく応募した。

 当日、わざわざ遠回りして西荻窪駅から歩いて向かった。
 東女の通学路ということで小奇麗な店が多い商店街だ。
 
 前を歩いて行くのは東女の学生だろうか?
 正門でお待ちしますという研究生より早めに到着した。
 
 
 なるほど! 緑の木立の中に女子大らしい清楚な白亜の校舎。
 ちょっとよこしまな自分の気持ちが恥ずかしくなる。

「素敵な環境ですね・・・」
「そうなんです。とてもいいですよ。上からは富士山が見えることもあるんです」
 迎えてくれた研究生は「あれが図書館です」「こちらは新館で・・・」と校内を説明しながら、実験の場へとぼくを導いた。
 
 

「おトイレをお教えしておきます」
 部屋へ入る前に、彼女から言われた。
 ガクッとなる。
 辛酸なめ子さん、森雅子さん、本間智恵さんとは異なるタイプ?の真面目なお嬢さんでした。
 
 
 
 

詩歌(5)秋の散歩

2011-11-01 04:03:30 | 詩歌
 <秋の散歩>

 パソコンに付き合い過ぎた。目がかすむ。

 チェーンソーがウーンと唸っている。
 秋の剪定が始まったんだ・・・。
 散歩でもしよう。

 道路端には秋の草花。

 人見街道のけやき並木も色づきはじめた。
 

 小学校の校庭で子どもたちの声が高い空に向けて弾けている。
 

 けやき苑だ。
 
 じいさん、ばあさんはお茶でも啜っているのかな?

 国際キリスト教大学の正門。
 
 桜並木は春爛漫に向けて今は静かに満を持している。

 さくらパークの住宅は静かだ。
 
 みんな働きに出ているんだろう・・・。

 おっ? 採りたて野菜や果物の自動販売機だ。たまごもある。
 

 キュウイ農園? 地元の特産だぞ!
 

 栗のいががいっぱい。
 
 売るために収穫したのだろうか?

 柿が熟れて枝もたわわに落っこちそうだ。
 
 ムクドリが狙ってるぜ!
 腐らせちゃもったいない!

 広大な敷地に百日紅の木がいっぱい植えてあるけれど、植えているだけなのかな?
 
 植木として出荷しているの見たことないんだけど・・・。
 なにしろ生産緑地地区だから・・・。
 

 帰り道、いつものスーパーでなくて果物屋でミカンを買った。
 
 一山280円。ご夫婦からありがとうって言われた。

 ぐるっとひと回り、約一時間半。
 出る時は涼しいって感じたのに汗ばんでいる。
 久しぶりの秋の散歩。

 <追記> 「桜が咲いているのよ!」
 家内に言われて久しぶりにベランダを覗くと、なんと八重桜が一輪咲いている。