昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(540)その日のボクの心の陰と陽

2019-07-26 04:02:13 | エッセイ
 その日、ボクは図書館に向けて歩いていた。
 久しぶりの好天で暑い。

 *・・・おっ、道端でおばあさんがしゃがんでいる。
 苦しそうだ。
「どうしました? だいじょうぶですか?」
 当然そう声をかけるべきだという気になった。
 ・・・しかし、こんなよぼよぼジジイに何ができるというのか? 近づいてくる若い人たちに任せるべきだ・・・
 ボクはそう思って不本意ながらも無視した。

 *バスで家へ帰る途中。渋滞で停まったバスの窓から外を見るともなく見ていた。
 ・・・暑いのだろう、おっさんが上着を脱いでたたんでいる。
 ・・・おっ、ポケットから何か落ちたぞ!
 ・・・財布だ。
 ・・・おっさんは気づかず歩き出した。
 ・・・ボクは夢中でバスの窓を叩いた。ドンドンと。
 ・・・声は届かなかったがおっさんがそんなボクの仕草に気づいた。
 ・・・そして財布を落としたことに気づいた。
 ・・・おっさんはボクにありがとうというように手を合わせた。

 *家へ帰って早速パソコンを開く。いつものことだ。
 ・・・おっと、気にかかるインフォメーションが飛び込んできた。
 ・・・アマゾンの顧客満足度調査だ。
 ・・・クリックすれば、1万円?
 ・・・待てよ! この項目で別に検索してみた。
 ・・・やっぱしだ。顧客情報フィッシングサイトだった


 *今日も蒸し暑い。いろいろなことが起きるから注意しよう。
 
 

         





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