昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(291)文明(4)

2014-08-30 03:59:07 | なるほどと思う日々
 あっという間に名古屋だ。
 
 ビル群が青い空にはめ込まれたように林立する。

 窓外の景色がどんどん変わる。
 緑のテニスコートに色とりどりの子どもたちが整列している。
 
 
 街から外れると、川の清流に緑の土手。
 
 水田が鏡のように、あるいは五分刈りの坊主頭のように、そしてもう緑の絨毯のように、次々といろんな切り餅のように配置されていく。
 
 
 

 遠く青緑色の濃淡に重なり合う連山を背景に工場の建屋が現れ、侵攻住宅群が続く。
 鉄塔が何本も立ち並び、道路沿いにはそれらを補完する電柱が人々の生活を囲い込み柵のように立ち並ぶ。
 
 

 大きな工場。おしてマンション群が現れたと見る間もなく、スチールの防音壁がそれらを遮るように長く続く。
 
 そして古都、京都に到着。

 乗り換えのため<のぞみ>を降りる。
 駅自体は東京でも新宿でもどこともあまり変わりはない。
 
 乗り換える近鉄への表示が見当たらない。
 訊いてみると逆方向だった。

 ともかく乗換駅の大和西大寺まで近鉄の特急券を買う。
 
 15分後の発車で30分かかる。
 さらにそこから目的地の富雄へ乗り換えなければならない。
 告別式開始時間にあまり余裕がない。
 5分後に発車する急行なら何分かかるか駅員に訊いてみると、「40分かかります」とぶっきらぼう。あまり変わらない。

 ともかく特急で行くことにする。
 500円余分に払っただけに立派なサロンのようなシートだ。
 
 ゆたりと腰を沈ませていたら、入って来た乗客が座席番号を照合している。
 座席指定なのだ。
 あわてて切符を確認すると、5号車とある。
 1号車と違い普通のシートだ。
「デラックス車やサロン車は、さらに料金を必要とします」とアナウンスが響いた。

 ─続く─
 
 来年3月北陸新幹線が金沢まで開通することが公表された。
 
 金沢から東京まで2時間半だと。
 ボクが上京した頃はまだ蒸気機関車で8時間もかかっていたのに。