昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(45)巨大地震とマスコミ

2011-03-15 06:24:39 | エッセイ
 }「3号機も冷却不全・敷地境界 放射線量基準上回る」
「3号機も水素爆発・福島原発 建屋損壊・11人負傷」
 そして今日、
「高濃度放射能 放出・2号機 炉心溶解 燃料棒露出、空だき」 

 このところ朝日新聞の第一面を覆う大見出しである。

 そして今日の朝5時25分ごろ、政府と東電が一体となった統合対策本部を、菅首相を本部長、海江田経済省、東電社長を副本部長として、東電内に立ち上げることを菅首相自らが表明した。





 これを受けて朝ズバのみのもんた氏は「何で今頃なんですかね。もっと早くから情報一元化の観点から当然取っていなけらばならない処置でしょうが」と息巻いていた。
「そうは言っても、当面総理が対応しなければいけないのは大震災による被害者の救出等であって原発の事故は東電に任せておくという当面の対応はやむを得なかったのでは」と同席していたコメンテーターにたしなめられていた。
 
 原発事故に関しては、海外からの関心が高く、チェルノブイリやスリーマイル島の事故を受けて、一時は関心が遠のいていた原子力発電も、最近はエコ・エネルギーの点で各国に再評価されており、その意味でもこの事件の成り行きに各国が特別に注目している。

 だからと言って、とかくマスコミは事を煽り立てる傾向があるが、警めなければならない。
 冷静に客観的に事実を解説、国民の協力的な対応を求めることがマスコミの第一の役割なのでは。 


 8時過ぎ、第2号機の圧力抑制室に爆発が起こり、損傷したと政府サイドから発表された。一方で東電が会見して、この損傷に関しては確認できていない詳しいことは分からないと、統合本部の実体の内側にまだギャップがあることをうかがわせた。

 いずれにしても作業員の大半が避難させられたこともあり、日本の原爆事故で経験したことのない局面になっていることは疑いないようだ。
 冷静に見守りたい。

 (追)大災害情報のため、最近のテレビから完全に干されていたお笑い芸人がめずらしくその深刻な番組に出演していた。
 その発言に注目した。

 宮城県出身の<サンドイッチマン>の伊達みきお氏「被災者にとって、一番求められているのは縁故者の情報だと思うんです。その点、テレビ局はお互いに話し合い、被害者情報詳細を分担して流すべきだ。どこのテレビ局も同じ情報を流しているのは芸がない」と述べていた。
 マスコミにとってなかなかの苦言である。