昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

有名人()男の魅力(5)

2009-02-17 07:13:09 | 男の魅力
 <男の魅力5>

 NHKスタジオパークからこんにちは、村松崇継。
 全く知らない人だ。
 
 「若くて、イケメン、天才作曲家です!」と武内陶子アナが絶叫しているので、切ろうと思っていたが見る気になる。

 傍らのピアノで武内アナを即興で表現、ハイテンションで明るく、軽やかだ。
 ついでに相方の稲塚アナ、重厚でゆったりと、ゾウさんのイメージだ。
 なるほど! 天才かもしれない。

 民謡の父親、歌謡曲大好きの母親というクラシックに全く関係ない環境で彼はピアノを勉強することになる。
 やるとなると、母親のスパルタ教育炸裂。
 一日3時間の練習はこれだけでも小学低学年の彼にはたいへんな苦行だ。
 おまけに成果を問われる。
 帰宅途中の車の中で、反省させられ、できが悪い日は、神社の所で車から放り出され、放置されたという。

 中学受験の時、受験勉強にも懸命だった母親は、彼が志望の学校に落ちると、参考書類を庭に放り投げたという過激さだった。
 そんなわけで中学1,2年の頃は勉強にも身が入らず、友だちもなく、無口になり、いじめられっ子だった。
 学校から少しでも早く帰り、ピアノと遊ぶのが彼の唯一の楽しみだった。

 ピアノの発表会では、周囲への反発心から課題曲を弾いていても途中から自分で勝手に編曲して弾いたりした。
 もちろん叱られもしたが、中には「あの子、ちょっと面白いんじゃない」と理解する先生も現れた。

 16歳の時、たまたま母親の勧めで浜松のミュージックコンテストに参加、浜松市民賞を受賞する。
 一躍彼はマスコミに天才少年作曲家と囃され、学校前にはファンの女子学生が集まるほどになった。
 この時から彼は自分に自信が持てるようになり、明るくなる。

 彼は作曲に関心を持つようになり、国立音大作曲科を優秀な成績で卒業、作曲家への道を歩み始める。
 連ドラ<だんだん>のテーマ曲<いのちの歌>は、めぐみの育ての親、嘉子さんの心中を思いやって、励まし救ってあげたいという気持ちで作ったという。
 ここまでに彼が育ったのは、ひとえに母親のおかげだという彼自身の想いも込められている切々とした気持ちが伝わってくる曲だ。

 ここまで歩んできた彼の道は、かならずしも平坦でなかっただけに、かえっていろいろな人に訴える曲が書けるのだと思う。
 NHK連続テレビ小説「天花」や「氷壁」など、テレビドラマの音楽、「クライマーズ・ハイ」などの映画音楽、そしてユニバーサルジャパン・ミュージカルファンタスティックワールド音楽担当など多方面で活躍している。

 最後に自分自身を表現するために作ったという<デパーチャー>を演奏。
 トンネルに入ってしまった人たちの、暗闇の先にほのぼのとした明るさが見えてくる曲だ。
 彼のこれからに期待が広がる。