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今日退院になった赤ちゃん2人とお父さんたちファミリーです。
もちろん生まれた時の写真ですよ。
鳥でさえ、生まれて初めて見た人を親と思い込むのですから、
まして人間は、初めての接触が重要であることに違いありません。
この1週間で、不妊外来で妊娠反応が陽性になった方は2人です。
1人は38歳だったと思います。
以前はなるべく35歳までに妊娠するようにとお話していましたが、
最近では35歳以上の方が多く受診されています。
どんな医学領域でもそうですが、
すべてにおいて最先端の治療をするということはできません。
ですから自分のできる範囲の治療を施し、
できないことは他の医療機関に紹介するというネットワークが重要なのです。
以前タマル産では体外受精を行っていたのに、今ではしていません。
とくにこのARTという分野なのですが、浅く広くという領域ではないのです。
ですから年に数回は都会で研修しなければなりません。
丹波圏でもそれだけ需要があれば、続けたかもしれないのですが、
この部分は先輩方の力を借りる事にした、という訳です。
今週、この事が奏功した方が居られましたので報告いたしましょう。
不妊のために外来を受診されると、まず1ヶ月かけて検査をします。
その中の卵管の通過性を診る検査の通気テストで、
両方の卵管が詰まっていると分かったのです。
そこで神戸の不妊治療専門の診療所で、
卵管の詰まりを治す、卵管鏡下に卵管を拡げる処置を受けていただき、
すぐに通過性が良好となられました。
もちろん、卵管の詰まり具合には程度差があり、
処置を受けても治らないような、溜水腫という状態もありますから、
一概に保存的な方法で治るとも限りません。
運が良かっただけとも言えます。
この処置は30万だったかかかるのですが、保険が適用され、
しかも高額医療の適応で自己負担は10万円もいかないのです。
処理後の卵管通気テストの再検査でも良好な通過性が認められましたから、
今後は保存的な治療を引き続き、受けていただくことになります。
ちょっと今日は他力本願的な話題をお届けしました。
ところで他力本願とはどういう意味かご存知ですか?
それは他人まかせ、という意味ではないのですよ。
仏教用語ですから、仏様におまかせするという意味でしょう。
今風に言えば、人間の力の及ばない、
神様の力をお借りするということですね。
とくに精子と卵子が結びつく世界は、いくら科学的に証明しようとしても、
人智では計り知れない、という風にも考えることができるでしょう?
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