タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

へその緒は誰のもの?

2012-11-12 20:49:07 | 産科
お兄ちゃんに弟ができたね。兄弟仲良くね。

タマル産では赤ちゃんの血液型は、生まれてから5日目に検査をしています。
なぜ5日目に採血しているかと言うと、
先天性の代謝異常の検査が生後5日目からしかできないので、
それに合わせているのです。
赤ちゃんだって、何回も採血をされるのは嫌ですからね。
赤ちゃんは足の裏から採血します。
だって血管があまり浮いていないでしょ?

生後5日目の採血だと結果が判明するのが退院してからになります。
だから1ヶ月健診の時にお知らせしているのです。
そう今日、月曜日は1ヶ月健診の日なのです。
ですが今度からは生後すぐに検査に出そうかと考えているところです。
生後すぐだと臍の緒からの採血で済むので、
赤ちゃんも痛くないですよね。
それに退院するまでに血液型の結果が分かりますからね。

あ、へその緒に流れている血液は赤ちゃんのものですよ。
なんとなくお母さんの血液だと思っているんじゃないですか?
実は赤ちゃんの血液と、お母さんの血液って、混ざっていないのです。
もし混ざっていたら、お母さんがB型で、赤ちゃんがA型なんておかしいでしょ?

例えばお母さんがA型で、お父さんがO型なら
赤ちゃんの血液型はA型か、O型ですよね。
これがもしB型だったら、えらいことです。
ところが時々そんなことがあるのです。

でもびっくりしないでください。
お父さんの血液型を検査すると、思っていたのと違った、
なんていうことがよくあるのです。
案外、むかしの人は血液型なんて、検査していないのかもしれません。

もう1つ、赤ちゃんの血液型はまだ幼いので変わると思っている人もいるようです。
というのも、確かに赤ちゃんの血液型の検査は半分しかしていないのです。
血液型を調べるには、オモテ試験とウラ試験という2通りの方法をする必要があります。
オモテ試験というのは赤血球の型判定です。
これでA型とか、B型が決まります。だからこれはもちろんしているのです。
もう1つのウラ試験というのは、血液の中の赤血球以外の部分、
この透明な液体の部分を血漿(けっしょう)とうのですが、
こちらも型判定をしているのです。
血漿の中には抗体があるので、それを調べるのです。
ところが赤ちゃんはまだ未熟なので、抗体の産生が充分でなく、
ここで血液型を調べる、すなわちウラ試験までやると、
間違って出てしまうことがあるからです。

難しくなりましたが、簡単なオモテ試験で血液型が分かり、
将来、ウラ試験まですると確実なのですが、
ここで血液型の亜型というのが分かることがあります。
特殊な血液型なのですが、ABOが変わるということまではないのです。

長々と話しました。
今日も血液型が合わないカップルが居られました。
でもね、たいていはお父さんの思い違いです。
だからお父さんに血液検査をするのです。
でも極くまれに、意外な事実が分かることもあります。

むかし兵庫県立病院で勤務していた時、
若い女の子と、しっかりしたご主人が居られて、
妊娠してから結婚されたのです。
でも生まれてみると血液型が合わない。
お父さんは、僕が覚え間違っていた、と言ってそのまま帰られました。
それでも育てようとされたのですね。

タマル産を開業してからでも何件か有りました。
生まれて何年もしてから、お父さんが違ったと分かったこともあります。
お父さんがすごい剣幕で電話をして来られました。
奥さんはもちろん知っておられたたようです。
こんな時は、何年も知らずに育てたため、心の傷が大きくなります。

やはり生まれた時にきちんと調べておかないといけないと反省しました。
でも血液型って、たったの4種類しかありませんから、
偶然、合ってしまうことも多いので、事実は闇の中かもしれませんね。
だから今度から生まれてすぐにしないといけない、と思ったわけです。
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為に生きても
それらをみんな
忘れてしまえる人です。

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