タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

薄いシミと濃いシミ

2012-11-16 21:04:51 | 美容医療
お母さんと一緒に付いてくる子たちに、
夏はシャボン玉をあげていたのですが、秋になって紙風船かピロピロをあげています。
一応環境に配慮してと、子どもたちは現代のおもちゃに慣れきっているからです。
このお兄ちゃんは初めてのピロピロ体験を、喜んでくれたようです。

もう週末ですね。そして年末もせまってきました。
12月と1月はお産の予約が多いので、
今年は11月に早くも年末大掃除を始めました。
気が早いでしょ?来週にはクリスマス飾りもしないとね。

秋の週末ということで、シミの話を続けてみましょう。
秋になると、夏に日にやけた跡がシミになって気になるでしょう?
そこで美容皮膚科でのシミの取り方です。
家で塗る効果の薄いクリームとは違うのですよ。

まずは保険適応のあるものから。
今年から塗り薬で保険が通ったものに、ベセルナクリームというものがあります。
もともとは外陰部や肛門周囲の性感染症の1つ、
尖圭コンジローマという病気の治療に使われていたものです。
イボを取る作用があるのですね。
それをシミ治療に応用したのです。

作用機序は、シミの部分の皮膚のターンオーバーを速くすることです。
どんどん剥いていって、シミを剥がしてしまおうというものです。
ただ、1ヶ月丁寧に塗り続けて、1ヶ月休んで、また1ヶ月と、
少し根気のいる治療です。

保険は利きませんが、東大方式というものもあって、
顔全体にはハイドロキノンを、シミの部分にはトレチノインを使用するものです。
これも保存的という意味ではオススメで、
市販の訳の分からないものを使うのと違って、はっきりと効果が認められたものです。

ただし美容皮膚科まで来られる方は、その程度では満足されない方も多いのです。
そこで物理的な治療に入るのですが、
色のうすいシミと、濃いシミでは少し治療が異なります。
実は濃いシミの方がレーザー治療の良い適応になります。
それはレーザー光線が黒い色に反応するからで、
濃いシミには吸収されやすくて、治療効果も高いというわけです。

うすいシミは周りの正常の皮膚との境目が不明瞭なために、狙い撃ちが難しいのです。
ですから色の薄いシミの場合には、レーザーよりもまず光とRF治療がおすすめです。
治療回数は確かに5回とか10回とかかかります。
ですが、その分照射後に色素沈着が起こる可能性が低くなるからです。

どういうことかと言うと、レーザーはシミをよく剥がすのですが、
剥がれた後はピンク色の肌になります。
そこが徐々にまた黒っぽく色素沈着がおこってくるのです。
そしてしばらくして、また徐々に色が薄くなっていくという過程をたどるのです。
それに対して、光とRF治療というのは、シミは剥がす力は弱いのですが、
その分、照射後に色素沈着が起こることも少なくなります。

通常、光プラスRF治療は時間もかからないので、顔全体に照射します。
そして部分的にシミの濃いところだけを狙って、強い光で追加するのです。
その箇所だけ少し痛みがあるので、照射前に塗り薬か貼り薬の麻酔を使用します。
こうすることで、薄いシミには、まず光プラスRFをお試しあれ。
現在、患者さん以外にも職員2名が治療中なのです。
きれいになったら、写真をアップしますね。

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