旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

みちのく・下北・津軽の旅② ・・・ 十和田・奥入瀬

2010-07-16 20:18:57 | 

 

 中尊寺を経て次の訪問地は、十和田湖・奥入瀬渓流である。私にとってこの地は二度目の旅だ。最初の訪問は19996月であったので、ちょうど11年前になる。その時も秋田側から発荷峠を越えて十和田湖畔に降り立ったが、今度も同じコースだ。中尊寺を後にしたバスは、奥州の背骨の部分を越えて秋田県に出て、鹿角を経て発荷峠へと登る。
 前述したように中尊寺では晴れていたが、秋田への山越えではにわかに掻き曇って車軸を流すがごとき大雨となった。やっぱりダメか・・・と思っていたら平地に降りると幸運にも雨は上がった。私は発荷峠からの美しい十和田湖をワイフに見せたくて、祈るような気持ちで車窓から天を仰いでいたが、快晴の発荷峠とはいかなかったが何とか十和田湖の一部を見渡すことが出来た。湖に突き出す御倉半島と中山半島が霧に霞んで、むしろ幻想的ですらあった。

 
      発荷峠より十和田湖

 奥入瀬は、バスで眺めながら下り、白糸の滝で降りて、銚子大瀧までを歩いた。パラパラと雨が降ったりして、しっとりとした緑の中を流れる渓流が美しかった。

 
         奥入瀬渓流

 
          銚子大瀧

 初日の宿は十和田湖に面する「十和田湖レークビューホテル」。ご承知のようにこの十和田湖は秋田・青森の県境にあり、境界線が湖のまん中を横切っている。驚いたのはこのホテルの敷地内を流れ十和田湖に注ぐ小川がその県境となっており、われわれは言うなれば二県にまたがって寝たようなものだ。
 しかもその小川は「神田川」と名づけられ、それに架けられた橋(いわゆる秋田と青森をつなぐ橋)は「両国橋」と名づけられていた。翌朝の朝の散歩で、両国橋を往復しながら“二県の旅”を楽しんだが、その名前からして東京人を当て込んだ観光目当ての命名であろう。


       神田川(県境表示あり)

 
          両国橋


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