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旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

ミャゴラトーリ第3回オペラコンサート 予告編③

2010-07-07 11:26:48 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 最後に残った3人は、第1回から出演する常連の歌手たち・・・、ソプラノの佐藤貴子さん、メゾソプラノの日向由子さん、そしてバリトンの前田進一郎君である。これにジョン・ハオ君を加えた4人がミャゴラトーリお馴染みの出演者である。
 「あれ?・・・」と言う人がいるかもしれない。前2回、前田進一郎はテノールを歌ってきたからだ。彼は今回から本来のバリトンにパートを変えた(その経緯は後述)。

  佐藤貴子さんは、第1回からソプラノを受け持つミャゴラトーリの柱の一人。何といってもオペラはソプラノ…その安定した実力は「ミャゴ・オペラコンサート」に欠かせない。  
 今回プログラムの前半では『コジ・ファン・トゥッテ』の女中役でコメディックな役を演じ(これが彼女の真骨頂のようだが)、後半では一転して悲劇のヒロインを演じる。『リゴレット』のジルダ役である。そこで、あの超高音のコロラトゥーラの名曲「貴族でも王子様でもなく~愛しい名」を歌う。私はこれに大変な期待を込めている。

  日向由子さんはメゾソプラノのパートを受け持つ貴重な存在。オペラではともすればソプラノやテノールが華となるが、それを支え、かつ全体に厚みをつけるのはメゾソプラノやアルト、バリトンまたはバスである。それは映画や芝居における名脇役のはたす役割に似ている。世に残る古今の名画は、必ず名脇役に支えられ、そのすぐれた演技が語り継がれる。
 日向さんは、イタリアのパロマに5年住みつきベルカント唱法を身に付けた。今回歌う『カルメン』の「ハバネラ」に期待するところ大である。

  
     日向由子さん

  最後は前田進一郎君。彼はテノールからバリトンに転じた。本来はバリトンの声質であったようだが、これまでテノールに挑戦してきた。そこで十分に勉強を尽くして、今回より「本来のバリトン」に立ち返った。
 そして、そのバリトン歌手ならではの(と私は思う)リゴレットを演じる。娘ジルダと二人暮らしのリゴレットは、居なくなった娘を探し「誰かジルダを知らないか…ジルダを返してくれ」と尋ね回る。歌劇『リゴレット』の中でも一番悲しい場面だ。そして歌う「悪魔め! 鬼め!」を、前田君はどう演じてくれるだろうか。
 (佐藤さんと前田君の写真は追って掲載)

 


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