昨日は、フルネット社が創立20周年を記念して企画した「日本酒新時代シンポジウム」に参加した。以下内容の、大変に充実した催しであった。
1部 基調講演「日本酒はなぜ飲まれなくなったか」
講演者 河村伝兵衛
(㈱リバーソン代表取締役)
2部 日本酒書き手四人が語るパネルディスカッション
「新時代の飲み手はどうあるべきか」
高瀬斉(漫画家)、尾瀬あきら(漫画家)
太田和彦(居酒屋探訪家)、
古川修(大学教授)
司会 友田哲郎(日本酒愛好家)
3部 実力派杜氏四人が語るパネルディスカッション
「新時代の酒造りはどうあるべきか}
農口尚彦(常きげん、石川県)
波瀬庄吉(開運、静岡県)
広木健司(飛露喜、福島県)
司会 久慈浩介(南部美人、岩手県)
パーティ 「フルネット社20周年記念パーティ}
明治記念館において、午後1時から10時近くまでをかけた大きな催しであった。時間の長さよりも中身が大変濃く、大いに勉強になった。
フルネット社の中野社長が、冒頭挨拶で言っていたように「何をもって新時代と言うか」、「いつからを新時代とするか」に明確なものはない。しかし、日本酒が新しい時代に入っていることは確かな気がする。
昭和48年のピーク一千万石に近い出荷額から、現在は四百万石と減った。日本酒の地位は低迷したことに違いないが、中身を見るとアル添三増酒というニセモノ酒が減少して、純米酒を中心にしたホンモノ酒は減っていない。しかも、純米酒だけを造る蔵が20蔵にもなり、酒の種類も実に豊富になった。外国でも日本酒の人気は高くなってきており、まさに「新時代」と言うにふさわしい。
その新しい日本酒を、様々な角度から追求したシンポジウムであった。次回より、自分のまとめの意味からも、その中身を紹介していきたい。