スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

しらさぎ賞&ハノーファー

2024-04-18 18:58:33 | 地方競馬
 高知から1頭が遠征してきた第62回しらさぎ賞
 大外からボヌールバローズがハナを奪いました。1馬身ずつの間隔で,ラビュリントス,ツーシャドー,ジゼル,サダムスキャットの順で続き,2馬身差でリコシェ。7番手にサーフズアップ。この後ろはトキノゴールドとジュネスとカラフルキューブ。アイゴールドが続き,プリーチトヤーンは大きく離されてしまいました。最初の600mは35秒8のハイペース。
 3コーナーを回るとボヌールバローズにツーシャドーが並び掛けていき,向正面で動いたジゼルがその外。内を回ったのがサダムスキャット。直線に入るとボヌールバローズとツーシャドーの競り合いになり,ボヌールバローズの内からサダムスキャット。4コーナーで外に膨れてしまったジゼルは大外から追ってきました。ボヌールバローズを競り落としたツーシャドーがそのまま抜け出して優勝。内を突いたサダムスキャットが2馬身差で2着。大外のジゼルがアタマ差の3着で,一杯になったボヌールバローズが半馬身差で4着。
 優勝したツーシャドーは南関東重賞初制覇。前走はこのレースのトライアルで,ジゼルの3着。3走前に東京シンデレラマイルのトライアルを勝っていて,そのときの2着がサダムスキャットでしたから,上位3頭が力を出した結果といえそうです。ただこのレースはそれほどレベルが高かったというわけではないので,上位3頭が今後も南関東重賞で活躍できるのかは不分明なのではないでしょうか。父はダノンレジェンド。母の父はサウスヴィグラス。祖母の父がバブルガムフェロー。曾祖母の父は1989年のJRA賞で最優秀父内国産馬に選出されたバンブービギン
 騎乗した大井の和田譲治騎手は京成盃グランドマイラーズ以来の南関東重賞16勝目。しらさぎ賞は初勝利。管理している浦和の小沢宏次調教師は開業から10年8ヶ月で南関東重賞初勝利。

 オランダで優勢だったのはプロテスタントのカルヴァン派で,カルヴァン派の有力者で知己の人物というのはライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizにもいなかったかもしれません。しかしスピノザの遺稿集Opera Posthumaの発刊を阻止したかったのは,カルヴァン派だけでなかったということは,カトリックであったステノNicola Stenoが『エチカ』の手稿を異端審問所に持ち込んだことから明白です。ですからカトリックとしては,発刊された後にそれを禁書として指定するよりも,発刊そのものを阻止できればなおよかったことでしょう。ライプニッツはそうした希望に沿うようなこと,つまり遺稿集の発刊の阻止に協力することができる立場であったのですが,そうしなかったのです。そして発刊された遺稿集を入手したライプニッツは,『エチカ』の研究に勤しんだのですから,ライプニッツが発刊を望んでいたことも疑い得ません。だから仮にステノとライプニッツが一緒に仕事をしていたとしても,ライプニッツはステノの希望には素知らぬふりを続けたでしょう。なのでこのエピソードは,脚色であったとしてもよくできたものであると僕は考えます。
                                        
 それからもうひとつ,このエピソードの挿入には指摘しておかなければならないことがあります。
 スピノザが死んだのは1677年2月です。そのときはライプニッツはパリにいたわけではありません。かつてスピノザと文通していた頃のライプニッツは,書簡七十二でいわれているようにフランクフルトの顧問官でした。だから書簡四十五はフランクフルトから送られています。その後でパリで仕事をするようになったライプニッツは,ドイツに戻るように命を受けました。たぶんライプニッツはパリにい続けたかったので,理由をつけて帰国を拒んでいたのですが,強い命令でどうしても戻らなければならなくなりました。しかしすぐに帰らず,ロンドンを経由してからオランダに入り,ハーグにスピノザを訪問したのです。これが1676年のことで,その後でライプニッツはハノーファーに戻っています。だからライプニッツはハノーファーでスピノザが死んだという連絡をシュラーGeorg Hermann Schullerから受けたことになります。つまりこの脚色はハノーファーにおける出来事です。

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