スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

秋華賞&演繹的な論理

2006-10-15 22:09:33 | 中央競馬
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 秋華賞
 好ダッシュで飛び出したのは外の2頭。トシザサンサンが逃げ,コイウタが2番手。さらにシェルズレイが3番手を進み,この3頭で後続を大きく離しました。今日は普通のスタートを切ったアサヒライジングが逃げているのと同じような状況で4番手,フサイチパンドラとカワカミプリンセスは並ぶように中団,その直後にキストゥヘヴンとニシノフジムスメで,アドマイヤキッスはこれらの後ろでした。
 4コーナーを回ると前の馬たちの脚色が衰えて,満を持してアサヒライジングが先頭に。フサイチパンドラよりいくらか早めに動いたカワカミプリンセスは3~4コーナーで外を回り,さらにサンドリオンに内からぶつけられ苦しい手応えでしたが,抜け出したアサヒライジングを目標に末脚を伸ばし,これをゴール前で交わして優勝。
 オークスに続きGⅠ連勝でファインモーション以来2頭目の無敗の秋華賞馬となりました。差はつけませんがきっちりと勝つという感じで,そこに勝負にいっての強さを感じさせます。
 2着にはアサヒライジングが粘り,内から進出したフサイチパンドラが3着,アドマイヤキッスは大外を伸びて4着。ここまで,オークスの1~4着の,2着と3着が入れ替わっただけ。能力上位の馬たちによる順当な決着でした。
 キストゥヘヴンにはやはり距離が長く,ニシノフジムスメは今日の内容からするとここでは力不足だったようです。

 同様の結論は,具体的な事例の方から帰納的に導き出すことができるだけではなく,自由とは何かということから演繹的に導き出すことも可能です。というのは,ある具体的な意志,たとえば老人に席を譲ろうという意志に対してその意志をする人が十全な原因であるなら,この意志は周囲の状況とは無関係にその人から出てくるのでなければなりません。ということはこの意志が,たとえば湯船に使っているときとか,目覚めたベッドの中でとかでも生じなければならないのです。
 もちろん,またスピノザの哲学に引きつけていえば,人間は必然的に表象(想像)する存在ですから,そういう場合にもそういった状況を表象し,たとえその表象の中でだけであったとしても,そのような意志をすることがあるということは僕も否定しません。しかし,この場合にもそうした表象が意志の必要条件であって,これは単にその人間の中から生じるというのとは違うのです。逆にいえばこうした表象なしにはこの意志は出てこないわけで,やはり人間には自由意志はないということになるのです。

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